第3回:野宿のススメ
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2015年5月7日

第3回:野宿のススメ

高城剛さんのスタジオにて
photo by SHIMIZU Yuki

第3回:野宿のススメ

■バックミンスター・フラーの家

鈴木 高城さんの著書『ヤバいぜっ!デジタル日本』(集英社新書)の中にも書かれていましたが、北海道と沖縄を頻繁に行き来しているとか。
高城 はい。北海道は札幌市に「芸術の森」という公園があって、ぼくはそこにプライベート・スタジオを作ってます。全部で1500坪ぐらいの広さの敷地に、バックミンスター・フラーの「ダイマクシオン」コンセプトを用いた「フラー・ドーム」を建てている最中です。
鈴木 え、あの三角形状のダイマクシオンですか?
高城 ひとつのドームの床が直径15メールぐらいで、それをツイン・ドーム化してブリッジをかけて行き来できるようにするんですよ。
鈴木 ちょっと詳細に教えてくれませんか。
高城 アメリカに「フラー・ドーム」のキットを売っている会社があって、それをそのまま札幌に持ってきています。ドームの一つは、キッチンシンクとDJブースを並べて置いて、そのキッチンスタジオで調理しながら料理に合う音を流そうかな?って。たとえればマーサ・スチュワートのクール版(笑)。北海道の食材で美味しい料理をつくりたいんですよ。どこか放送局でもタイアップしてくれると面白いんですけどね。それともう一つのドームは資料などを置くアーカイヴ図書館にしようと思っています。
鈴木 その場所は、高城さんをはじめとしてアーティストなどを誘致するための特区みたいなもの?

高城 きっとそうなんでしょうね。芸術及び、芸術を中心とする企業を誘致したいはずです。地元でのクリエイティブビジネスの発信地的発想でしょうね。

■移動、野宿、移動

鈴木 高城さんはツインドームのどこで寝るの?
高城 一応仮眠施設もつくってあるんですが、だいたい外ですね。
鈴木 外? 公園内で野宿するんですか。
高城 ぼくは野宿が基本です(笑)。外で寝るの大好きなんですよ。移動しながら、「今日はここ!」って決めたらそこで寝ます。沖縄でもそうですよ。携帯もパソコンも電源全部切って、5泊6日とかで島巡りして、ビーチで寝ます。

鈴木 食事の回数が減ってきて、お菓子食べながら、野宿……。
高城 楽しいですよ。ぼくはもう10代から野宿派です。コンビニがないと生きていけませんが(笑)、寝るのは外で十分。今度ご一緒しましょうよ、鈴木さん。
鈴木 いや、テント苦手なんですよ(笑)。移動にはなにを使っているんですか。
高城 「北海道セット」は、HUMMER H2に300Wアンプとモニタ7個積んで、カーナビも12インチ。でかくて邪魔(笑)なんですけどね。それを千歳空港に置いています。「沖縄セット」はブラバスで改造したSMARTが空港に置いてあって、シーケンシャルにしてあるので細い道とかも楽なんですよ。

第3回:野宿のススメ

photo by SHIMIZU Yuki

鈴木 なるほど。
高城 ここに何か建てようかな?って思った場所では必ず野宿してみます。鈴木さん、この機械ご存じですか。
鈴木 なんですか、それは。
高城 これ、ジオマグネットメーターって言うんですよ。

(続く)

           
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