レアメタル・タンタルをケース素材として採用した挑戦的モデル「G.F.J.」
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2026年5月28日

レアメタル・タンタルをケース素材として採用した挑戦的モデル「G.F.J.」

 

ZENITH|ゼニス G.F.J.

 
ゼニスは、ジュネーブで開催されたウォッチズ&ワンダーズ2026において、伝説的クロノメーター「G.F.J.」の新たな限定モデルを発表した。ケース素材にタンタルを採用し、希少なモデルに仕上げられている。
 

Text by WASEDA Kosaku

歴史あるルックスに隠れた、メゾンの飽くなき挑戦

 
「G.F.J.」は、ゼニス創業者ジョルジュ・ファーブル=ジャコのイニシャルに由来し、メゾンの歴史を象徴する存在だ。その中核には、ウオッチメイキング史上でも屈指の受賞歴を誇るクロノメータームーブメント、キャリバー135の存在がある。本コレクションは、ヘリテージデザインを纏いながら、現代的な素材や技術を融合させる実験的な背景を持ったウオッチといえる。
 
今回のモデルで採用されたレアメタルであるタンタルは、時計素材として特に扱いが難しい金属として知られている。高密度かつ高い耐食性、生体適合性を備えるが、硬度の高さゆえに機械加工には高度な技術が求められる。精緻な仕上げを実現するためには、専用工具と綿密な工程管理が必要だ。
 
ゼニスはこうした制約を克服し、素材の持つ強度と独特の存在感をデザインへと昇華させた。
 
 
直径39mmのケースは、「G.F.J.」特有の段差を持つベゼルと彫刻的なラグを継承しつつ、タンタル特有のブルーグレーの色調によって新たな表情を放つ。控えめな光沢と深みのある質感は、華美に走らない静かな力強さを演出し、コンパクトながら重量感のある仕上がりとなった。
 
文字盤の構成も、メゾンの持つ素材と造形への深い理解が具現したものに仕上がっている。中央には鏡面仕上げのブラックオニキスを配し、液体のような滑らかな表情を実現。6時位置のスモールセコンドにはマザーオブパールを用い(グレー/黒の下地プレートにホワイトマザーオブパールを設置)、モノトーンの静謐な世界観に繊細なニュアンスを与えている。
 
また外周にはゼニス マニュファクチュールのファサードから着想を得たブリックパターンのギョーシェを施し、抑揚のあるリズムを演出。さらに11個のバゲットカットダイヤモンドが直線的に配置され、メゾンの考えるラグジュアリーが表現されている。細身のホワイトゴールド製の時分針を採用することで、それぞれの魅力を際立たせながら、全体のバランスとプロポーションには洗練されたシルエットが宿る。
 
ムーブメントには、1940年代後半に天文台クロノメトリーコンクールのために開発されたキャリバー135を現代的に再設計した機構を搭載。とりわけコンクール仕様の「135-O」は、235ものクロノメトリー賞を獲得し、1950年から1954年にかけてヌーシャテル天文台で5年連続首位という記録を打ち立てたことで知られる。
 
 
現代版キャリバー135は、直径30mm(13リーニュ)と毎時18,000振動(2.5Hz)という基本設計を踏襲しながら、約72時間のパワーリザーブを実現。大型テンプには制御スクリューとブレゲ式ヒゲゼンマイを組み合わせ、独自のダブルアロー型調速機構により精密な調整を可能にした。さらに秒針停止機構を備え、時刻合わせの精度も向上している。
 
サファイアクリスタル製のケースバックからは、コート・ド・ジュネーブ装飾や面取り仕上げが施されたブリッジ、そしてダークルテニウム仕上げの深みある色調を鑑賞できる。これらのディテールは、タンタルケースの色味と呼応し、時計全体に建築的な統一感をもたらしている。
 
タンタルという難素材に挑み、キャリバー135の系譜を未来へとつなげる本モデルは、単に過去のアーカイブを復刻させただけの存在ではない。ゼニスのウオッチメイキングへの情熱がいかに強いかの表れである。
G.F.J.
ケース素材|タンタル
ケースサイズ|直径39mm
文字盤|オニキス、マザーオブパールのサブダイヤル、ブリックモチーフのギョーシェとダイヤモンドインデックス
ムーブメント|キャリバー135 機械式手巻き
パワーリザーブ|72時間
防水|5気圧
ストラップ|ブルーのヌバックアリゲーターレザーストラップ、ブラックのアリゲーターレザーストラップ、グレーのカーフレザーストラップが付属
本数|20本限定
価格|1122万円(税込)
 
問い合わせ先

LVMH ウォッチ・ジュエリージャパン ゼニス
Tel.03-3575-5861
https://www.zenith-watches.com/ja_jp

ゼニスの時計に対するよくある質問

 
Q. ゼニスとはどのようなブランドですか?
 
1865年、ジョルジュ・ファーブル=ジャコが広々とした明るい工房を建て、そこにあらゆる職種の時計製造職人たちを集結させ、マニュファクチュールという概念を作り出したことに始まります。スイスのル・ロックルで創業し、国内外の天文台コンクールで受賞を重ねる中、1900年のパリ万博に出品した懐中時計用ムーブメントに「ゼニス」の名を冠して金賞を受賞。1911年に社名として正式に「ゼニス」が採用されました。1969年には、毎時36,000振動という高振動を誇る世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」を発表。クォーツショックの危機を乗り越え、現在はLVMHグループの傘下で高い技術力と革新性を持つマニュファクチュールとして高い評価を得ています。
 
 
Q. 「G.F.J.」というコレクション名にはどのような意味がありますか?
 
「G.F.J.」は、ゼニス創業者ジョルジュ・ファーブル=ジャコのイニシャルに由来し、メゾンの歴史を象徴する存在です。その中核には、ウォッチメイキング史上でも屈指の受賞歴を誇るクロノメータームーブメント、キャリバー135の存在があります。本コレクションは、ヘリテージデザインを継ぎながら現代的な素材や技術を融合させる実験的な背景を持つウォッチといえます。G.F.J.は、ゼニスの創業者のビジョンを称えるもので、そこに収められたキャリバー135は精度・美しさ・卓越性を絶え間なく追い求めるメゾンの姿勢の象徴として、「完璧な時計」という数十年にわたる大望を体現しています。
 
 
Q. 今回のモデルにタンタルが採用されているのはなぜですか?
 
今回のモデルで採用されたレアメタルであるタンタルは、時計素材として特に扱いが難しい金属として知られています。高密度かつ高い耐食性、生体適合性を備える一方、硬度の高さゆえに機械加工には高度な技術が求められ、精緻な仕上げを実現するためには専用工具と綿密な工程管理が必要です。ゼニスはこうした制約を克服し、素材の持つ強度と独特の存在感をデザインへと昇華させました。ケースサイズは直径39mm、文字盤にはオニキスとマザーオブパールのサブダイヤル、ブリックモチーフのギョーシェ、そして11個のバゲットカットダイヤモンドが配され、全20本の限定モデルとして仕立てられています。
 
 
 
 
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