FASHION /
WOMEN
2014年12月29日
萩原輝美|ロンドンに発表の場を移したトーガ、パリに根付いたサカイ
萩原輝美のファッション・デイズ vol.106
ロンドンに発表の場を移したトーガ
パリに根付いたサカイ
パワフルになったロンドンコレクション。ストリートとパンクの街に飛び出したトーガ。パリエレガンスの常連サカイ。ヨーロッパで人気の日本ブランドをレポートします。
Text by HAGIWARA Terumi
アンバランスを重ねるスタイリングに注目
ロンドンが活気づいています。コレクションデビューする若手デザイナーが増え、街やショップも生き生きです。というわけで、トーガは今シーズンから発表の場をパリからロンドンに移します。公式会場(テートギャラリー)からほど近いスペースでの2014秋冬のプレゼンテーションです。
「機能性のある服をタフにラフに。がテーマです」。とデザイナーの古田泰子さん。クレリックのシャツに台形スカート。重ねるビスチュエやハーフパンツ。どのアイテムも見慣れているのに、PVCやトランスペアレンスを合わせたコーディネイトはモード感たっぷり。ソックスに合わせたポルトガル製の男靴は、ハービーニコルスやセルフリッジでコーナーができるほど人気です。
一方、すっかりパリに根付いたのがデザイナー阿部千登勢によるサカイ。ニットと布帛の組み合わせにとどまらず、ファー、レザー、キルティングなどを一体化させた力強いコレクションです。優しく揺れるフレアーやアシンメトリーのプリーツスカートに量感あるアウターを合わせています。グレンチェックやウインドゥペーンなどクラシックな素材に加え、ノマド風ジャガードのマントやブルゾンが新鮮です。