MIKIMOTO|真珠発明120周年 “真珠の学校”第2弾
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2015年3月23日

MIKIMOTO|真珠発明120周年 “真珠の学校”第2弾

MIKIMOTO|ミキモト

三浦半島・三崎で開催された“真珠の学校”第2弾

『真珠を育む海を知ろう』体験観察会

2010年より株式会社ミキモトと東京大学三崎臨海実験所が共催で行っている『真珠を育む海を知ろう』体験観察会。去る7月20日(土)、世界的にも稀な豊かな生物が生息するといわれる三浦半島・三崎にて、一般公募で選ばれた小学生たちが真珠養殖について体験学習をした。

Text by OPENERS

ミキモトと東京大学三崎臨海実験所

1886年(明治19年)、国内最初に設立された三崎臨海実験所は、アメリカのウッズホール、イタリアのナポリ、イギリスのプリマスにならぶ、世界でも歴史の古い実験所のひとつだ。125年以上もの間、近代日本の動物学研究の拠点、研究教育の場としての役割を果たしてきた。ここで発見された数多くの研究結果や功績は、学術のみならず、産業技術にも応用されている。

1890年(明治23年)、本格的な真珠研究をはじめたミキモト創業者の御木本 幸吉氏が、実験所初代所長の箕作佳吉(みつくり かきち)博士との出逢いをきっかけにはじめた真珠養殖の共同研究は、世界初の養殖成功の礎となった。

現在もさまざまな取組みとして継承されている、二者間の強い結びつきのそのひとつが、今年で4年目となる『真珠を育む海を知ろう』体験観察会だ。臨海実験所所長、赤坂甲治(あかさか こうじ)博士、ミキモト真珠研究所所長の永井清仁(ながい きよひと)氏や、各研究所スタッフのもと、子どもたちが海洋生物にふれながら、海の生態や真珠養殖を身近に感じてもらうことを目的としている。

子どもたちは、まず実際に浜へ出て、海洋生物を採集する。つぎつぎと現れるさまざまな生物に、子どもたちは大興奮。ウニやムラサキガイにくわえ、偶然にも、真珠を創り出す希少な天然アコヤ貝を発見した。

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アコヤ貝は、太平洋側は房総半島、日本海側は能登半島より南側に多く、水温が高めの浅い海の岩場などに付着して生息している。天然真珠は、このような天然のアコヤ貝の外套膜(貝ヒモ)が傷ついて、その貝ヒモが自らの体のなかに入ることによって生まれるのだ。真珠養殖は、この状態を人工的に作り出し、貝の健康を配慮した環境のなかで約2年間、大切に育てられることにより誕生する。

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“プランクトン採集”。沖に出て海水を採集。海のプランクトンやミトコンドリアなどの微生物を顕微鏡で観察する

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“プランクトン観察”。自分たちで採集した微生物を、顕微鏡で観察。肉眼では見えない世界を、
熱心にのぞき込む

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真珠養殖の要となる“アコヤ貝の核入れ”。メスやピンセットを駆使して、貝の体のなかへ貝ヒモを切った(ピース)と核を挿入する

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昨年参加した子どもたちの“核入れ”が成功して
育った真珠。「大きさや形も、
きれいに整ったものが多かった」と永井所長

真珠は海からの贈りもの

海での採集・観察、アコヤ貝の核入れ体験のあと、「真珠」について学ぶ。古くは、クレオパトラの時代から珍重されてきた真珠の歴史や文化、産地によって異なる特長や、宝飾品以外の効用など、クイズ形式でわかりやすく解説。見た目の美しさだけではなく、海からのすばらしい贈りものをこれからの世代に残していくことの大切さを伝える。

先代たちからの意志を受け継いだ研究は、真珠養殖の技術力のみならず、日本固有種であるアコヤ貝をはじめ、海洋生物を環境変化から守るというミッションも子どもたちに教えてくれた。

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http://www.mikimoto.com/jp/

           
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