SAINT LAURENT|アトリエがパリ左岸“リヴ・ゴーシュ”へ戻る
新クリエイティブ・ディレクター、エディ・スリマンによる原点回帰
アトリエがパリ左岸“リヴ・ゴーシュ”へ戻る
サンローランは、アトリエをセーヌ川左岸を意味するパリ7区の“リヴ・ゴーシュ”中心部にある「ホテル・セネクテレ」に今年10月に移動するとともに、あらたにフィッティングサロンの「サロン・ド・クチュール」を創設、アトリエに併設すると発表した。
Text by YANAKA Tomomi
イヴ・サンローランが居を構え、プレタポルテを最初に発表した地
春夏コレクションにおいて熱狂とともにサンローランでのデビューを飾ったクリエイティブ・ディレクターのエディ・スリマン。新生サンローランを率いる彼が“原点回帰”ともいえるアトリエの左岸移設を決定した。
現在、アトリエを構える1区はデザイナーのイヴ・サンローランがかつて自身のファーストコレクションを披露する前に数カ月間、拠点を置いた場所であったという。
そして、あらたにエディ・スリマンはブランドを再構築させるべく、1年の歳月をかけて1688年に建築され、セーヌ川左岸、パリ7区の由緒ある「ホテル・セネクテレ」を探し出した。“ハイセンスな街”としても知られる左岸は、イヴ・サンローランのプレタポルテコレクションを最初に発売したブティックがある地域であり、プレタポルテコレクションの名にも「リヴ・ゴーシュ」が冠せられるなどメゾンにとって大切な地であった。また、イヴ・サンローラン自身が住居を構えた場所でもある。ゆかりの深い地域であり、それゆえに今日の移転は重要な意味をもつ。
今後もエディ・スリマンはデザインススタジオををロサンゼルスに構え、クリエイションをおこなうとともに、メンズとウィメンズウェアのアトリエは「ホテル・セネクテレ」に構えることとなるそう。
エディ・スリマンにより生まれ変わり、アトリエをゆかりの地に移すという原点回帰を果たしたサンローラン。ファッションに数かずの革命を起こしてきたサンローランがあらたに歩み出した歴史的な一歩を見守るとともに、今後もどのようにわたしたちを驚かしてくれるのか注目していきたい。
イヴ・サンローラン
Tel. 0570-016655
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