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萩原輝美 連載 vol.164|バーバリー 2017ロンドンコレクション
バーバリーのフェブリュアリーコレクション
2017ロンドンコレクション
ロンドンコレクションは、バーバリーのフェブリュアリーコレクションからです。ヘンリー・ムーアの作品からイメージした丸みのあるフォルムは美しい量感を打ち出し、ニューボリュームをモードに仕上げています。2シーズン目の「See buy, See now」。コレクション終了後からブティック、ネットで販売されています。
Text by Terumi Hagiwara
アートピースのよう79点のケープ
2017-18秋冬ロンドンコレクシヨンです。バーバリーは「2017フェブリュアリー(2月)コレクション」と名付けて先シーズンに引き続き「See now, Buy now」の最新コレクションを発表しました。ノーシーズン、ジェンダーレスのメンズ、レディス合わせて79ルックです。
ショー会場は前回と同じ、SOHOにある文化的サロンの跡地「Maker’s House」です。届いたインビテーションは石のような塊。会場には石のオブジェで有名なヘンリー・ムーアの作品がどっしりと置かれています。優しい曲線が作るダイナミックなアート作品とそのプロセスをイメージしたコレクションです。
ファーストルックはトレンチコートをデフォルメしたミニドレスが登場しました。シャツやニットを中心としたコーディネイトは、長いコクーン袖の白シャツにケーブル編みのニットを重ねています。ニットはアシンメトリーにパッチワークされフォルムを作り出します。量感あるトップスからはレースのスカートがのぞきエレガント。綿、羊毛などの自然素材、ボンディングやキルティングなど空気をはらんだ質感が温かみと優しさを添えています。
白、黒のモノトーンにベージュ、ネイビーが加わりますが、石のようなベーシックな色合いです。ボーダーシャツやスエットには刺繍やプリントなど手技を施しています。フィナーレでは79人のモデルがそれぞれ1点ものケープを羽織って登場しました。クリスタルパーツをつなげて2000時間かけたケープはオートクチュール並の作品です。チェーンや羽、ファーにパールなどアートピースのような79点のケープは世界を循環して販売されます。
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萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップのディレクションも担当。
オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/