連載|萩原輝美のファッション・デイズ vol.47
連載|萩原輝美のファッション・デイズ vol.47
フィレンツェ発! 「Inspiration and Vision」展で見たクリエイション
1927年の創業以来、靴の歴史において数々のエポックメイキングとなったアイテムを生み出してきたサルヴァトーレ フェラガモ。ファッションディレクター萩原輝美さんが今回、そのアーカイブを辿る旅へ出かけた。
Text by HAGIWARA Terumi
つねに革新的でありつづけたフェラガモの貴重なアーカイブ
2012年春。この春夏はスウィングしたくなるような軽やかな1920年代のドレススタイルが街に溢れそうです。
20年代から靴をデザインしていたサルヴァトーレ フェラガモ。フィレンツェのスピーニ・フェローニ宮殿内にあるサルヴァトーレ フェラガモ博物館を訪れました。フェラガモのアーカイブシューズや資料等が約1万点保存されています。そのなかでテーマに合わせてセレクトされたものが企画展として展示されています。
今回のテーマは、「インスピレーション・アンド・ヴィジョン」。靴のデザインの発想の源となったオブジェやアート作品と靴を一緒に並べました。サムライの鎧と同じ発想のレースアップの靴など。
常設品のほか、1920年から50年末までに製作されたものや、世界中のプライベートコレクションから集めたものを一堂に見ることができます。
歴史あるフェラガモですが、アーカイブを見るとその多くがとてもアヴァンギャルドな靴だったかがわかります。20年代ドレスを着てスウィングするには、おしゃれな靴が欠かせません。
「Inspiration and Vision」
サルヴァトーレ・フェラガモ博物館
会期|~2012年3月12日
入場料|5ユーロ
火曜定休
萩原輝美|HAGIWARA Terumi
ファッションディレクター
毎シーズン、ニューヨーク、ミラノ、パリ・プレタポルテ、パリ・オートクチュールコレクションを巡る。モード誌や新聞各誌に記事・コラムを多数寄稿。セレクトショップ「デザインワークス」のレディスのディレクションも担当。オフィシャルブログ http://hagiwaraterumi-bemode.com/