J.クルー|2011年秋冬コレクション J.CREW
FASHION / NEWS
2015年3月6日

J.クルー|2011年秋冬コレクション J.CREW

J.CREW|J.クルー

アメリカンオーセンティックトラッドの注目ブランド

2011年秋冬コレクション

1983年、ニューヨークで創業したJ.クルー。当初はメールオーダー、つまり通信販売で展開していたが、1989年に実店舗をニューヨークのサウスストリートシーポートにオープン。その後、オーセンティックなアメリカンカジュアルウェアブランドとして、多くのショップ展開をするまでに進化した歴史をもつ。デザイナーも数度かわり、そのたびに革新を遂げてきた。2011年秋冬コレクションは、業界筋からの評価も高く注目されている。ルックブックと撮影のメイキング写真が届いたので、ここにご紹介しよう!

Text by OPENERS

現在のメンズチームのヘッドデザイナーは、フランク・マイジェン。ポロ ラルフ・ローレンで8年間、アウターウェアのデザインディレクターの経験をもつ、ベテランである。今季、マイジェンと彼のチームは、20世紀初頭の写真家、ルイス・ハイン(Lewis Hine) のアイコニックな作品に登場する、機械工やその監督、鋲打ち用の機械などのイメージからインスパイアされクリエイションしている。
ハインはアメリカの貧民街や若年労働者を主な被写体とし、社会に対してその改善の必要性を訴えた写真家だ。機能的なデザインや粗野でごわごわした感じの素材感は、ハインの写真に見られるもので、それをスーツやよりフォーマルなデザインにも落としこんである。マイジェンはアメリカントラッドとは反駁するテイストをあえて取り入れることで、普遍性をもちながらどこにもないモダニズムを実現しているのだ。

コレクションを読み解くキーワードがいくつかある。ハリスツイード、ウーステッド地、バックル付きトラウザーズ、ネイビーのバリエーション、ドレッシーな素材でつくったデニム、クリーン&テイラードのシルエットだ。1900年代はじめのエッセンスがそこにある。それが新鮮な印象を与えてくれる。

また、マイジェンの特筆的な仕事のひとつが、大御所ブランドとのコラボレーションだ。クロケット & ジョーンズや、オールデンと共作したシューズは、誰もが納得する仕上がりとなっている。

注目のデザイナーであるティム・ハミルトン、そしてトッド・スナイダーを排出したことでも、注目を集めるJ.クルー。今季のコレクションを見れば、J.クルーがアメリカンオーセンティックトラッドの流れをつくってきた枢軸であることを実感できる。

           
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