スタイリスト池田尚輝による最新スタイル|MARGARET HOWELL
MARGARET HOWELL|マーガレット・ハウエル
SPECIAL INTERVIEW & SEASONAL KEY ITEM
スタイリスト池田尚輝による“マーガレット・ハウエル”スタイル(1)
今回紹介するマーガレット・ハウエルのスタイリングを担当したのはスタイリストの池田尚輝さん。今春夏シーズンにつづいて2 シーズン連続登場となった。今シーズン注目のモデルスタイリングは前回掲載したが、第2回目はシーズンのキーアイテムを使った着こなしバリエーションを紹介する。
Photographs by JAMANDFIX (STILL LIFE)Styling by IKEDA NaokiModel by Corentin(EXILES)Text by KAJII Makoto (OPENERS)
「ツイードジャケット」
秋冬シーズンのアイコン的な素材をジャケットで表現
マーガレット・ハウエルの秋冬シーズンには欠かせないハリスツイードのジャケットは、本格的な冬の防寒までのアウターの本命必須アイテム。いまの季節なら、下写真左のように、さらっとお気に入りのシャツ1枚でジャケットの素材がもつ季節感を楽しみたい。
季節がやや深くなってきたら、インナーをキャメルのニットにスイッチ。スコットランド製で、ミリタリーからインスパイアされた浅めのVのニットは、一枚で着て胸元の空きがちょうど良く、ジャケットとしっくりなじむ。黒とキャメルのカラーリングも最旬だ。
「マッキントッシュコート」
モダンブリティッシュを体現するフーデットコート
マッキントッシュ伝統のハリのあるラバーライズドコットン(ゴム引き)素材をもちいたコートは、モデルが着用したマーガレット・ハウエル別注のグレーと、ネイビーの2色展開。上写真右のように、1枚で秋冬の表情が出るグレーのチェックのシャツとクルーニットを合わせて、ピュアなブリティッシュスタイルを楽しむ。
マッキントッシュのコートは、表情に変化がつくフーデッドで、オリジナルよりフィット感を楽しめるモダンなシルエットが特徴。フラットな形状のポケットもさり気ないアクセントとなっている。きれいめな着こなしなら、ツイードジャケットに白のシャツをのぞかせて。正統派のコーディネイトがスマートに映える。
MARGARET HOWELL|マーガレット・ハウエル
SPECIAL INTERVIEW & SEASONAL KEY ITEM
スタイリスト池田尚輝による“マーガレット・ハウエル”着こなし術(2)
色、素材感、シルエットの総和で描き出すスタイリング ── モデル撮影終了直後のホットな状態で、スタイリングを担当した池田尚輝さんに、この秋冬のマーガレット・ハウエルの印象と、メンズファッションを語っていただいた。
少ない色数でも色を感じさせるようなラインナップ
──今回、マーガレット・ハウエルをコーディネイトした印象は?
ランウェイのルックの写真を見ると、全体的にモノトーンで色が少ないという印象を受けますが、今秋冬シーズンは、黒が再び注目されるなどモノトーン系が主流で、茶がキーカラーになっているなど、マーガレット・ハウエルのコレクションは時流と合っている印象を受けました。
マーガレット・ハウエルの秋冬は常にダークトーンで、今シーズンも英国らしい暗いトーンオントーンのなかに、ベージュやキャメル、オフホワイトなどを差し色として効果的に配するので、今日撮影したモデルカットのスタイリングも、少ない色数でも色を感じさせるようなラインナップが作れたんじゃないかと思います。
そのまま着られるイメージを大切にしたスタイリングを
──ダークトーン中心だとどうしても平板な着こなしになりませんか?
そうですね。でも、トーンは揃えつつ色の濃淡をつけるとか、着こなしに柄を入れるとか、生地の表情でコントラストを生かすなど、ダークトーンならではの合わせの妙も楽しめます。
たとえば、マーガレット・ハウエルの今シーズンの代表的なアウターであるマッキントッシュのフーデットコートはツルッとした素材ですが、インナーには起毛感のあるモノトーンのチェックを合わせ、足もとにはごつめのブーツを合わせたり、甘い感じのツイーディーなウインドウペーンのジャケットには真っ黒のツイルのボトムスで引き締めたり、生地のコントラストや、色の高さのコントラスト、さらにシルエットで変化をつけての“全体の総和”でスタイリングを組んでいます。
──池田さんはコーディネイトのときに必ずすべて着用されますよね。
時間はかかりますが、アイテム同士の相性を見ていきながら、スタイリングを考えるので、着て感じることも大事なんです。ランウェイのモデルの着こなしは相当シンプルなので、こういう撮影のときには、そのまま実際に着られることをイメージしてコーディネイトを組んでいきますね。
その先にウソのないコーディネイトを提案していく
──メンズのスタイリングの面白さ、難しさは?
メンズのスタイリングは、いまだと、ただのファッションだけにならないように気をつけています。着飾りたいという欲求はもちろん認めますが、ファッションのリアルな部分、たとえば、今日の天気だとか、着るオケージョン、シチュエーションなどをしっかり考えて、その先にウソのないようにしたい。
スタイリングで気をつけている点はたくさんありすぎて挙げきれませんが、ベルトやソックスなど隠れているからこそ大事なこと、モノもしっかり考えるようにしています。
──今日、モデル撮影をしてみての感想を。
服に色が少なかったので単調にならないか心配していましたが、モデルのCorentinの表現力と、カメラマンのTAKA Mayumiさんにさり気ないけど強いところで切り取っていただけたと思います。皆さんの秋冬のコーディネイトの参考になればうれしいですね。
アングローバル
Tel. 03-5467-7874
http://www.margarethowell.jp
MARGARET HOWELL|マーガレットQC・ハウエル
マーガレット・ハウエルが提案する最新の“ライフスタイル”を満喫
「MARGARET HOWELL SHOP&CAFE 二子玉川」オープン
「MARGARET HOWELL(マーガレット・ハウエル)」のメインライン(メンズ・ウィメンズ)、MHL.、ハウスホールドグッズのフルラインが揃い、ランチからディナーまで食事を楽しめるカフェを併設した新スタイルのショップ「MARGARET HOWELL SHOP&CAFE&二子玉川」が、9月5日に東京・二子玉川ライズ2階にオープンした。
Photographs by JAMANDFIXText by KAJII Makoto (OPENERS)
商業施設内では最大規模のショップが誕生
「MARGARET HOWELL SHOP&CAFE 二子玉川」は、日本のフラッグシップショップ「神南店」のストアデザインをベースに、73坪の広々とした店舗で、仕切りや段差のない広々とした1フロアは、“路面店のような”雰囲気と居心地の良さを感じることができる。
充実したファッションアイテムのほかに、家族連れの多い二子玉川にふさわしく、ファンにはおなじみの「アーコール」社に別注・復刻した家具や「アングルポイズ」のスタンドはもちろん、野田琺瑯とコラボレーションしたホーロー容器や柳宗理のカトラリーなどハウスホールドグッズも豊富に揃う。カフェで使用しているカトラリーなどがその場で購入できるのもうれしい。またカフェは、神南店とは異なるテーブルと椅子をコーディネイト。そして、この椅子も購入可能だ。
初のデリカウンターを備えたカフェも注目
神南、大阪につづき、全国3店目となる店内併設のカフェも、神南店をベースにした“モダンブリティッシュスタイル”を踏襲。天気のいい日には陽光に恵まれるスペースに全40席を備える。
初のデリカウンターを備えたカフェは、神南店で好評の英国の伝統食にフレンチやイタリアンの要素をミックスしたフードとドリンクを提供。ランチメニューで人気のパイ「ベジタブルパスティ」は、英国ではポピュラーなパイ料理で、野菜のみをじっくり炒め、煮込み、パイ生地で包んだヘルシーな季節の料理。「ランチセット」(スープ・ドリンク付き/1300円)で楽しめる。
また、「チキンサンドイッチ」や「ベーコンサンドイッチ」などのランチセットメニュー(1200円)にくわえ、子どもメニューの「チルドレンズランチ」(750円)もラインナップする。
カフェの食事に合うクオリティの高いシャンパンとワイン
二子玉川という場所柄、あらたにプラスされた子どもメニューにくわえて、ディナーの時間をゆっくり楽しめるようにシャンパンとワインも充実。ボトル6500円で飲める本格的なシャンパン(写真は「シャルル・オスマン」)や、3500円で飲める赤ワイン(フランス・ローヌのオーガニックワイン)、6000円で飲める白ワイン(フランス・ブルゴーニュのシャルドネ)など、どれも、一般的なカフェではまず目にしないようなコストパフォーマンスの高いリストを用意する。
カフェでは、スイーツの提供や、デリメニューの「TAKEAWAY」(持ち帰り)サービスをはじめて実施。専用の「TAKE AWAY LUNCH BOX」もあって、ランチタイムや、多摩川散策に持ち帰りたい。