UNITED ARROWS|「Camoshita UNITED ARROWS」第84回ピッティ・イマージネ・ウオモ賞受賞
UNITED ARROWS|ユナイテッドアローズ
2013年 第84回 ピッティ・イマージネ・ウオモ賞
「Camoshita UNITED ARROWS」が受賞。鴨志田氏からスペシャルコメント
メンズファッション(プレタポルテ)の見本市として年々重要度を増している「ピッティ・イマージネ」。ユナイテッドアローズのクリエイティブ・ディレクター鴨志田康人氏が手がけるブランド「Camoshita UNITED ARROWS(カモシタ・ユナイテッドアローズ)」が、長年イタリア国内外で重要な役割を担ってきた会社や人びとに授与され、ブランドの真の実力が正当に評価される「ピッティ・イマージネ・ウオモ賞」を受賞した。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
授賞式は6月18日のピッティ開会式にておこなわれた
今回受賞した鴨志田康人氏からOPENERS読者へスペシャルメッセージ──「過去の受賞者には、メジャーなデザイナーや優れたファクトリーブランドが数多く選ばれています。そのほとんどはイタリアおよびヨーロッパのブランドで、今回の受賞はアジアから初ということでしたので、非常に光栄なことだと思っています。同時に、なぜ僕のブランドが選ばれたのか、という戸惑いも隠せません。勝手な推測ですが、メンズドレスを海外に発信した数少ない日本のブランドという点を、ピッティ・ウオモ協会が評価してくださったのでしょう。
カジュアルやストリート系は海外進出が目覚しいですが、クラシックやドレスとなると、日本はいまだに舶来品に頼っている感は否めないですからね。でも、僕もバイヤーとして優れたクリエイションに出合ってきましたが、年を重ねるごとに何か物足りないという思いも募ってきたのです。それは欧米と日本の生活スタイルや価値観の相違であって、優劣ということではありません。でも、その歯痒さがコレクションをはじめた動機になりました。
歴史と伝統が根づいているヨーロッパの市場で、僕は日本人の価値観や感性を加味したクラシックを提案したかったのです。それは些細な提案かもしれません。たとえば、フィオレンティーナステーキにお醤油や山葵を付けて食べるような、ちょっとした味付けだったりします。でもそれで新鮮に感じることがクラシックの世界の面白さなのです。
文化の一端を担うファッションは、異国の価値観が混ざり合うなかからつぎなる芽が出て、変化または進化していくものです。自分のコレクションがメンズドレスの世界に多少なりとも刺激になるような存在になれたら、これほどうれしいことはありません。そう考えてみると、山葵って偉大ですね」──鴨志田康人
“ジャパニーズ・クラシック”をスタイリングで構築
「Camoshita UNITED ARROWS(カモシタ・ユナイテッドアローズ)」は、2007年、鴨志田康人氏によってスタート。ブランドの立ち上がりに際して鴨志田氏は、「Camoshita UNITED ARROWSは、日本人から見たクラシックを、奇をてらうわけでなく、和を意識しすぎることもなく、日本人の私が自然体でとらえた“ジャパニーズ・クラシック”をスタイリングで構築していきます」と語っている。
Camoshita UNITED ARROWSはブランドスタート時よりピッティ・イマージネに継続的に出展し、「日本が誇るすばらしい技術をもった“MADE IN JAPAN”にこだわりながら、素材のオリジナリティとクオリティもふくめて、私が考えるトラディショナルスタイルをトータルで表現したい」という鴨志田氏のポリシーのもと、海外のバイヤーやメディア関係者から高い評価を得ている。
ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館
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