日常に寄り添った道具としての意味のある服

──2015-16年 秋冬コレクションのテーマ／コンセプトは？

3シーズン目を迎える今季も特定のテーマを設けず、ブランドコンセプトに添ったコレクションを発表。ファッションのもつ表面的で無稽な部分に機能をもたせたプロダクトを展開します。ファッションという言葉が表面的、あるいは意味のないものと揶揄される現状に疑問を感じ、日常に寄り添った道具としての意味のある服づくりを目指しています。

また、他ジャンルとの取り組みとして、クラウドファンディングを利用したエンドユーザー向けの受注合同展に参加するなど、さまざまなアプローチをおこなっています。

──今シーズンのルック撮影でこだわったポイントと、注目してほしいところは？

全体像を通してのイメージカットと、ディテールが際立つカットのバランスにこだわりました。あくまで日常着としてプロダクト自体は突飛にならないように気をつけているので、スタイリングでのあたらしい提案に注目してほしいです。

──スタイリング、シルエット、カラーなど、昨年の秋冬コレクションとのちがいは？

昨年は秋展として発表したため、秋冬コレクションは今シーズンがはじめてです。まだ3シーズン目ですので、ブランドコンセプトの表現に努めています。

──今シーズンのキールック（コーディネート）は？

下写真左のベストは、サイドのジップを開けることでアウターの上にも着られるサイズ感で設計。コートの上に合わせて、あたらしいバランスを提案できればと思っています。

ブランドコンセプトを体現しているアイテムとは

──キーアイテムとキーカラーは？

キーアイテムはベスト、コーチジャケット、ネックウォーマー。奇をてらったようなデザインに機能をもたせた、ブランドコンセプトを体現しているアイテムです。

色柄での表現を極力抑え、ディテールを見てもらうためにほぼすべてのアイテムをネイビー、ベージュの2カラーで揃えています。

──今シーズンこだわった「素材」は？

糸番手に倍以上の太さの差をつけて制作したコットンドビーです。生地面があえて凸凹になるように織ることで、インナーに着用した際には空気の層を作り保温効果を確保し、外に着た際に通気性がよくなるように、天然繊維のコットンに機能をもたせた生地です。

──「今シーズンの気分」を一言で表現してください。

ベーシック。

──ブランド（デザイナー）のクリエイティビティを刺激するモノは何ですか？

自然のものすべて。成るべくして成った形に感銘を受けます。

＜主な取り扱い店＞
東京「アッシュペーフランス Revelations」 Tel. 03-3463-6127、北海道「MOONLOID」 Tel. 0166-31-3115、青森「Oneness」 Tel. 017-776-6032、愛知「Unlimited lounge」 Tel. 052-251-6680、兵庫「redtriangle」 Tel. 06-6480-5083、高知「MIDLANSHIP」 Tel. 088-820-6500