小木基史が解説するメンズファッションの潮流(3)|UNITED ARROWS & SONS
UNITED ARROWS & SONS|ユナイテッドアローズ&サンズ
「どこにも負けない店をつくりたい」という思いが強くなってきた
小木基史が解説するメンズファッションの潮流(3)
小木“Poggy(ポギー)”基史氏が指揮を執る「UNITED ARROWS & SONS(ユナイテッドアローズ&サンズ)」。この秋冬からは取り扱いブランドを絞って、「より濃い」セレクトに移行すると同時に、「POGGYTHEMAN」のようなオリジナルを強化。日本の手仕事や技術を生かしたアイテムも増やしている。
Photographs by SUZUKI Shimpei Text by KAJII Makoto (OPENERS)
ユナイテッドアローズの原点と、自身の個性と
――ユナイテッドアローズ&サンズのディレクションはいかがですか。
そうですね。ユナイテッドアローズ&サンズは“ラグジュアリー・ストリート”の流れを確立すべく、この秋冬シーズンから取り扱いブランドを絞り、来春夏からはスーツやジャケットをもう一度しっかり展開していこうと思っています。
――その方針の理由は。
世の中にあるいいショップをずっと見てきて、憧れで見ていた部分もあるけれど、「どこにも負けない店をつくりたい」という思いが強くなってきました。トレンドはもちろん大事ですが、'90年代にユナイテッドアローズができたころ、トレンドに流されないモノをつくっていたように、明確なメッセージをもちたいなと思ってます。うちが展開している「ディストリクト」を見ていると、ブランドの扱いや品揃えなどがとても勉強になります。
――どんなふうに変化していくのでしょうか。
ずばり、いまのストリート感と、ユナイテッドアローズが大事にしてきたトラッド・クラシックをミックスした店ですね。ハードルはとても高いですが、そこをやるしかない。
洋服を楽しんでいる感じが伝わる
――小木さんはインスタグラムを通じて、世界中にいるファンと繋がっていますね。
インスタグラムについては、栗野(宏文)とも話したんですが、ストリートフォトグラファーが僕を撮ってくれるのは、洋服を楽しんでいる感じが伝わっているんだろうと。それが共感に通じているならとても幸せですよね。
――同世代のファッション人とも交流はありますか。
じつは以前は同世代との交流は一時避けていたことがありました。でも、みんな社会のなかでいろいろ経験してきて、あらためて同年代のひとと会うと、前向きな話しかしていなくて、「あ、いまは感覚が通じるひとたちとやっていく時期なんだな」と気づいたんです。
フィーリングが合うひとたちと感覚を研ぎ澄ませながら、一緒にやっていける仲間を見つけて“ノリ”をつくっていくしかないなと思っています。それは藤原ヒロシさんやNIGO®さんがやってきたことでもあるので、がんばりたいと思います。
UNITED ARROWS & SONS(ユナイテッドアローズ&サンズ)
東京都渋谷区神宮前3-28-1 B1F-1F
営業時間|12:00~20:00(平日)、11:00~20:00 (土・日・祝)
UNITED ARROWS & SONS
Tel. 03-5413-5102
http://www.unitedarrowsandsons.jp