Paul Smith|インタビュー
FASHION / FEATURES
2015年3月2日

Paul Smith|インタビュー

Paul Smith|ポール・スミス

ポール・スミス スペース5周年記念写真展開催!

ポール・スミス自身が語る“スペース”の魅力!

青山通りから路地を原宿方向にほどなく入ったところ。そこに緑に囲まれた、まるで住宅のようなポール・スミス スペースはある。ポール・スミス氏自身が気に入り、ショップをオープンして早5年を数えた。それを記念し、ポール・スミス氏が来日し、インタビューに答えてくれた。また同時に、ポール氏のアートディレクションを20年以上手がける信頼するパートナー アラン・アブード氏が撮りためた写真の展示会が催されている(会期は5月15日まで)。

Text by OPENERSPhoto by JAMANDFIX

東京のほかの店とちがって閑静な住宅街にあるのがお気に入り

──5周年を迎えた ポール・スミス スペースのコンセプトをあらためて教えてください?

この辺のエリアが、昔から大好きだったんだ。スペースは日本では唯一、同じ屋根の下にポール・スミスの全ラインが揃うショップ。それに路面店というか、一軒家なのがいいところ。庭もあるし、3階にはアートギャラリー、テラスもあるし、それがこんな東京のど真ん中に構えられるなんて夢のような話。もちろんLA、パリ、ニューヨーク、ミラノとか,そこら辺はもちろん全ラインが揃うショップっていうのはあるけど、日本においてはここポール・スミス スペースのみ。この5年間は楽しくあっという間だったね。

──5周年を記念して写真展も開催されるそうですね?

スペースっていう名前はふたつ意味があって、空間と宇宙。スペースっていう名前にした理由のひとつが、全ライン全商品が揃うスペース。でもうひとつが宇宙。なので、ポール・スミス スペースのオリジナルショッピングバッグは、雲の柄をつかってある。あとアランの写真展も全部空の写真なんだ。また、今年はガガーリンが宇宙に飛んでからちょうど50年という記念すべき年でもあるね。なかなか意味深いでしょう(笑)。



──アランさんとの深い絆は20年以上と聞いています。

そうだね、じつは彼がセントマーチンに通っている学生のときから目をつけていて、そのときからの関係なんだ。最初はポール・スミスの会社に来て働いていた。いまは独立して自分の会社をもって、ポール・スミス以外のファッションでない分野の仕事もしているし、またフリーランスでもやっている。まずひとつ、彼とこれだけ長くやっているので、すごく楽ちんというか、あうんの呼吸で仕事ができる。ここがポイントだと思う。永いあいだいろんなものを一緒に開発してきて、いろんなスタイルをつくり上げてきたので、同志という感じはするね。アートディレクターにありがちな自分のスタイルがはっきりしていて、頑固でフレキシブル になってくれないひとが多いなかで、アランはすごく私の気持ちをくみ取って、いろんなテイストをトライしてくれるのがすごく気があうところ。みんな2年くらいでアートディレクター変えたりするけど、私は考えたことがないね。

──アランさんの写真展のご感想は?

あの大きさで写真を見せていくというやり方は、インパクトがすごく強くて、プリントのクオリティもすばらしい。今回のアランの展覧会ですごくいいなと思ったのが、僕はアーティストだよってすごくアピールしているような展覧会じゃなくて、本当に気持ちいい写真をみんなに紹介したいんだという、地に足のついたようなところがすごく好きですね。このアランの写真は、ポール・スミス スペースのオリジナルのショッピングバッグに起用しています。アランが思いついてね。アランとの関係のいいところは、そこで使用料が発生しなかったってこと(笑)。アランがいつも飛行機に乗るたびに、機内から上空を撮る写真を知っていたので、ここにスペースという名前をつけたときに、彼がきっといい写真をもっているんじゃないかなと思って。彼は9年くらい撮りつづけていて、これ以外にもいっぱい撮っている。自然の空と機体の対比がユニークで美しいんだ。

じつはポール・スミス氏、ポール・スミス スペース5周年記念ということもあるが、この日本の困難な時期に来日した理由は別にある。それは心優しい英国紳士であり、ナイト爵位を授与されたサー・ポール・スミスらしいものだ。

「日本のスタッフとか友達をサポートしなければという一心で、今回は来ました。1秒たりとも躊躇はなかったよ」

見ていると、笑顔でスタッフひとりひとりにコンタクトしている。みんな元気をもらっている。ポール氏をCEOや社長なんて呼ぶ者はいない。ポール氏の愛称は“ボス”だ。そんなポール氏から、日本へのメッセージもいただいた。別にご紹介するのでこうご期待!

Paul Smith|ポール・スミス
ポール・スミス ジャパン
Tel. 03-3486-1500

           
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