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2022年7月7日
専門職人が修理し、新しいユーザーへとバトンタッチ。土屋鞄が叶えるアップサイクルのかたち|TSUCHIYA KABAN
TSUCHIYA KABAN|土屋鞄製造所
経年変化で風合いが異なる1点ものが手に入る。革製品のリユース事業をスタート
土屋鞄製造所は、古くなった革製バッグを無料で引き取り、職人が修理して販売するリユース事業に参入した。今後は毎年、製品を引き取る期間を設けて修理した製品を、期間を限定して店頭販売。新品と同様の返品保証・修理サービスも付けるアフターサービスの体制も整えられた。
Text by YANAKA Tomomi
リユース製品は年2回、ポップアップストアで販売
使わなくなった製品を職人の手で丁寧に修理し、状態を整え、より長く使えるようにして次の人にバトンタッチするリユース事業を土屋鞄製造所がスタートした。国連のSDGs(持続可能な開発目標)のうち「つくる責任、つかう責任」をユーザーとともに果たせるサービスとして提供する。
土屋鞄製造所では、2021年にリユースビジネスの事業化に向けテストマーケティングを実施。1カ月の引き取り期間で目標の100点を大きく上回る580点のバッグが集まり、そのうち150点を再販売した。
引き取りサービスを利用した人の中には、「自分のかつての愛用品が、職人の手で生まれ変わり、ほかの方がまた愛用してくれると思うと本当にうれしい」といった声や、購入者からも「良い味わいが出た状態のバッグを購入できてうれしい」というコメントが寄せられたという。
このような結果から、毎年実施される継続的な事業となったリユース事業。集められた製品はリユース専門の職人が東京・西新井の工房で、解体してから組み立て直すなど、丁寧に修理、メンテナンス。バッグの状態に応じてクリーニングや保革、補色といった革のメンテナンスや内装の張り替え、ファスナーなどの破損パーツの交換、糸のほつれ直しといった作業が行われる。
今年の製品の引き取りは2022年6月と10月の計2カ月間、全国14店舗での店頭受付と着払い配送で対応。販売は2022年9月および12月の2回、東京と大阪でポップアップストアが展開される。
また2023年以降は、リユース対象製品をバッグ以外の財布やキーケースといった小物にまで拡大していく予定だ。
気になる販売価格は、最大で定価の半額に抑えられ、新品と同様の返品保証・修理サービスも付帯。バッグの提供者には1回の引き取りにつき、全店舗とオンラインストアで大人向けカバンの購入時に利用できる20%の割引クーポンが提供される。
土屋鞄が提供するアップサイクルのかたち。今後は修理やリメイク専門の職人も採用・育成し、リユースのみならず、リメイクや店頭でのリペアサービスも検討。より土屋鞄が永く使えるような環境を整えていく。
製品引き取り
- 日程|
- <1回目>2022年6月1日(水)~6月30日(木)
- <2回目>2022年10月1日(土)~10月31日(月)
- 対象商品|土屋鞄製造所製のバッグ(今後は対象製品の拡大を予定)
リユース製品販売
- 期間・販売店舗|
- <1回目>2022年9月21日(水)~10月10日(月) 土屋鞄製造所 童具店・中目黒
- <2回目>2022年11月16日(水)〜12月6日(火) 土屋鞄製造所 童具店・大阪
問い合わせ先
土屋鞄製造所 お客様サポート係
Tel.0120-907-647(平日10:00-17:00)※年末年始休業・臨時休業あり
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