国交樹立150年、スイスイヤーの掉尾を飾る「スイスデザイン展」開催
世界中で愛されつづけるデザイン国の魅力に迫る
国交樹立150年、スイスイヤーの掉尾(ちょうび)を飾る「スイスデザイン展」開催
東京オペラシティ アートギャラリーでは、1月17日(土)から3月29日(日)まで、「スイスデザイン展」を開催。質の高さとユニークさで世界中から長く愛される、スイスデザインの魅力に迫る。
Text by KUROMIYA Yuzu
スイスデザインの歩みと現在、そしてこれからをひも解く
実用性と機能性を好み、伝統と最新技術を融合させながら手仕事的なぬくもりと美しさを愛する、スイス人の気質が活きた美しいスイスデザイン。日本とスイスの国交樹立150年にあわせて開催される本展は、7つのテーマを軸に繰り広げられる企画だ。日本とスイスの国交樹立年を起点に、近代デザインの草創期やその開花を迎える20世紀中葉、そして多様化する現在に至るまで、世界中に発信された多彩なデザインに丁寧な眼差しを向け、スイスデザインの魅力をひも解いていく。
まず注目したいのは、「スイスブランドの物づくりとデザイン」のテーマだ。「バリー」「USM」「ビクトリノックス」「スウォッチ」など、スイスを代表する8ブランドのデザイン理念がたっぷりと表現された作品を展示する。
「スイスデザインの現在」では、近年のスイスデザインアワード受賞者のなかから、デザインの可能性を切り開く先端的デザイナー19組の仕事を紹介。
さらに「ル・コルビュジエとスイスデザイン」では、近代建築の巨匠、ル・コルビュジエにフォーカスすることでスイス的な特質を探るとともに、スイスデザインを再考する。また、バウハウスに学んでモダンデザインに大きな足跡を残した「マックス・ビルとモダンデザインの哲学」の章は、グラフィックデザイン、建築、家具、時計などとともに、機能性と美、デザインの社会的責任などをめぐる哲学について深く知るいい機会になるはずだ。
そのほか、期間中、多彩なゲストを招いてさまざまな角度からスイスデザインを語る全4回のギャラリートークも開催。一貫したスタイルで世界中から愛されるスイスデザインの合理性と普遍性の全貌を明らかにする貴重なエキシビション、ぜひお見逃しなく。
スイスデザイン展
日程|1月17日(土)〜3月29日(日)
時間|11:00〜19:00、金・土〜20:00(最終入場は閉館30分前まで)
会場|東京オペラシティ アートギャラリー 3Fギャラリー1、2
東京都新宿区西新宿3-20-2
休館日|月曜日、2月8日(日)
入場料|一般1200円(1000円)、大学・高校生1000円(800円)、中学生以下無料 ※( )内は15名以上の団体料金
Tel. 03-5777-8600
http://www.operacity.jp/ag/exh172/
ギャラリートーク開催日程
第1回|1月25日(日)「ル・コルビュジエとスイスデザイン」
ゲスト|林美佐(大成建設ギャルリー・タイセイ学芸員)
第2回|2月1日(日)「スイスのグラフィックデザイン」
ゲスト|橋本優子(宇都宮美術館主任学芸員)
第3回|2月7日(土)「スイスのモダンデザイン群像」
ゲスト|柳本浩市(デザインディレクター、Glyph.代表)
第4回|2月15日(日)「スイスデザインのいま:最前線を歩く」
ゲスト|土田貴宏(デザインジャーナリスト)
時間|各回14:00〜15:00
会場|東京オペラシティ アートギャラリー ギャラリー1、2展示室内
※予約不要(ただし入場には当日の入場券が必要)。当日の参加状況により、入場制限をおこなう場合あり