PORTER × BE@RBRICK BLACK/SILVER 100%

MEDICOM TOY | メディコム・トイ

PORTER × BE@RBRICK BLACK/SILVER 100%

夜に煌めくマットブラックをまとった大人の新作

数々の傑作を輩出してきた人気コラボの新作は、BE@RBRICK 100%と合わせてデイリーに使いたい小物を含めた注目のラインナップに。夜間になると光を反射するリフレクター素材を、都会に溶け込むマットブラックに落とし込んだ、洗練された仕上がりに注目だ。PORTER担当者へのインタビューを通じ、これまでのコラボも振り返りながらその魅力に迫る。

Text & Edit by KAWASE Takuro

今回発売されるPORTER × BE@RBRICKが生まれるまでの経緯、そして商品コンセプトについて教えてください。

2年ほど前から本コレクションに繋がるコンセプトをメディコム・トイさんと話し合っていて、このタイミングでやっと発表ができる事になりました。メディコム・トイさんとポーターの直営店でのみ展開するコラボレーションシリーズで、ユニセックスでの使用を念頭においてデザインされたカジュアルコレクションになります。工業用リフレクター（再帰性反射材）を、BE@RBRICKを含めたそれぞれのアイテムに採り入れているのが最大の特徴となります。

今回リフレクター素材を選んだ理由を教えてください。

過去のBE@RBRICKはPORTERブランドのキーカラーになっているレスキューオレンジを一部に採り入れていました。本コレクションは、あえてレスキューオレンジを使わずに、ブラックベース＋リフレクティブプリントで仕上げています。通常のシルバーリフレクティブ素材だとカジュアルになりすぎるため、本体カラーに近いブラックカラーのリフレクティブを採用しました。コレクション全体をマットなブラックトーンで統一することで、デイリーにはもちろん、アクティブなシーンまで幅広くご使用いただきたいです。

過去のPORTER商品において、似たようなリフレクター素材はあったのでしょうか？

光沢を限界まで抑えたマットなナイロンツイル素材をベースに、各アイテムにブラックカラーのリフレクティブ素材（再帰性反射材）を採り入れました。トリミング部、Dリングの付け根、メインジッパー部などに使用しています。この部分が光を受けるときらりと反射して、暗闇では独特な存在感が生まれます。また、全型にBE@RBRICKロゴがボディと同色の刺繍で施されている点もさりげないこだわりです。

BLACK / REFLECTIVE WAIST BAG

スマホや財布といった小物を仕分けして収納できるフロントポケットと、見た目以上の容量を誇るメインコンパートメントを備えたウエストバッグ。容量に応じてサイドアジャスターを調整すれば、斜め掛けした際も絶妙なフィット感が味わえる。 [W270/H170/D130mm] ￥26,000

BLACK / REFLECTIVE SHOPPING BAG

レジ袋の有料化が始まる今だからこそ、サスティナブルな環境を意識しつつ、スタイリッシュなショッピングバッグを常備しておくのがおすすめ。普段使っているバッグの中に、小さく折りたたんで忍ばせておけば、帰りの買い物で荷物が増えても安心。 [W300/H355mm] ￥16,000

BLACK / REFLECTIVE WALLET

定番の三つ折りのウォレットを、マットブラックのリフレクティブ素材で製作。他２品と同様にポーターの織りネームの上に、BE@RBRICKロゴを刺繍であしらっている。多数のカードスリットと小銭入れ、ウォレットロープ用のリングを備え、使い勝手も抜群。 [W130/H100mm] ¥12,000

これまでのコラボレーションの中でも特に印象的だったアイテムとして、吉田カバン創業77周年記念モデル（カリモク社製、2012年11月発売）が思い浮かびます。こちらの製品化は特に難産だったと伺いましたが、実際のやり取りはいかがだったのでしょう？

メディコム・トイさんのレギュレーション上、BE@RBRICKに何か取り付けたり、モノを持たせたりすることはNGだったのです。そこで我々のブランドコンセプトを粘り強くお伝えし、“今回に限り”ということでカリモク社製の木工バッグを取り付けたBE@RBRICKの制作を実現することができました。非常に思い出深いアイテムです。

MEDICOM TOY | メディコム・トイ PORTER × BE@RBRICK BLACK/SILVER 100%

他にも80周年記念の1000％モデル（2016年発売）、超合金 BE@RBRICK PORTER ブラック × オレンジ（2016年）、2014〜17年に発売されたクリスマススペシャルモデル、タンカー生地をまとったモデル（2019年）など多数ありますが、中でも開発が大変だったモデルがありましたら、裏話を教えてください。

特に開発が大変だったアイテムは、着ぐるみのBE@RBRICKを制作した事です。我々の定番シリーズで使用しているオリジナルのナイロン3レイヤー（ボンディング）素材を着ぐるみに採り入れました。高密度なナイロン素材で伸縮性がないため、BE@RBRICKのシェイプに沿った張り込みが難しく、何度も試行錯誤しながら完成に至った経緯があります。オレンジの生地を一定ラインで縫製している足の付け根部分の再現など、生地の厚みに対してパターンを補正しながら張りや絞りを行いました。またファスナーは、引き手がスムーズに動くようなテンションにしなければならないので、調整に苦労しました。

これまでのメディコム・トイとのコラボレーションで、印象に残っているやりとりを教えてください。その上でメディコム・トイという会社にどういう印象をお持ちでしょうか。

メディコム・トイさんが世界中のアーティストやブランド、作家さんから支持されている要因として、個々のプロダクトのクオリティの高さが挙げられます。実写に忠実かつ緻密なフィギュアから、シンプルなおもちゃに至るまで、メディコム・トイという会社のもつ“こだわりと遊び心”が世界中から評価されている所以だと思います。

メディコム・トイに限らず、PORTERは様々なコラボレーションを実施していますが、その中でどうしてもここだけは譲れないという部分やこだわりを教えてください。

我々のモノづくりの原則として、モノを運ぶ道具としての強度を保てない縫製や素材は使いません。そこにコラボレーションで吹き込まれたあらゆるデザイン性を付加する事で、新しいモノが生まれてくると考えています。

今後、PORTER × BE＠RBRICKでこんなことができたらいいなと思っていることがあれば教えてください。例えば、過去に挑戦したけれども技術的な問題でできなかったことでも結構です。

以前コルク素材でBE@RBRICKを制作したかったのですが、実現することが出来ませんでした。カバンを製作する際にどうしても出てしまう、生地のハギレやレザーの残革を再利用してBE@RBRICKを作ることができれば、材料を極力無駄にせず、環境にも配慮した面白いモノが作れるのではないかと思います。

渋谷パルコ1Fにポーターの新店舗ができ、2Fに構える2Gともエレベーターですぐアクセスできる環境ですが、これまでにシナジーなどを感じたことはありますか？

1FのPX（PORTER　EXCHANGE）で、着ぐるみのBE@RBRICKを飾っている事もあり、来店されたお客さまへは、2Fの2Gを都度ご紹介させて頂いています。

今年3月10日で、𠮷田カバンは創業85周年を迎えましたね。残念なことにコロナ渦と重なり開催できなかったイベントもあるかと思われますが、このアニバーサリーイヤーにどのような展開を考えているのか教えてください。

1935年に創業した吉田カバンは、今年で85周年を迎えることができました。創業以来、メイド・イン・ジャパンにこだわり続けてきた歴史を誇りに、これからも世界中の方に喜ばれるモノ作りを続けていきたいと思います。アニバーサリーイヤーにあたり、下半期にも様々な取り組みを予定していますので楽しみにしていて下さい。