巨匠画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホとバガブーがコラボレーション|Bugaboo
DESIGN / FEATURES
2015年4月14日

巨匠画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホとバガブーがコラボレーション|Bugaboo

Bugaboo|バガブー

巨匠画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホとコラボレーション

不朽の名作がベビーカーとなって蘇る(1)

オランダ発のモビリティブランド「Bugaboo(バガブー)」は、ヴァン・ゴッホ美術館とコラボレーションし、巨匠画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの作品をモチーフにしたベビーカーを発表した。今回のコラボレーションを記念して、世界各地のプレス関係者を招いた一夜限りのスペシャルディナーがアムステルダムのヴァン・ゴッホ美術館で開催された。

Text by Winsome Li (OPENERS)

時代を超えたオランダの才能が交差する

先の2月初旬、各国のプレスを招いたスペシャルディナーがヴァン・ゴッホ美術館で開催された。ロングディナーテーブルを配した美術館の1階はコラボレーションのテーマであるアーモンドの生花が飾られ、アーティスティックで神秘的な雰囲気の中、ヴァン・ゴッホの作品よりインスピレーションされたメニューが続々登場。ゴッホの甥の孫にあたるウィレム・ヴァン・ゴッホ氏と歓談しながら、ゴッホの世界観を存分に味わえる素敵なナイトとなった。そして、このスペシャルな夜の主役がバガブーのベビーカーだ。

積極的にアート業界とコラボレーションし、数々の芸術的なベビーカーを生み出しているバガブー。若手オランダアーティストのBas Kosters(バス・コスターズ)やポップアートの旗手アンディ・ウォーホルなど、彼らの多彩な世界観をモバイルアートに体現してきた。今回のコラボレーションの相手は世界でもっとも影響力のある画家のひとり、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。彼の名作『花咲くアーモンド』を、日本のベストセラーモデルでもある「Bugaboo Bee³」に描いた。今年はバガブーの15周年とヴァン・ゴッホ没後125年にあたり、その特別な年を祝う目的としてコラボレーションが実現した。

バガブーは創立からつねに、子育てのライフスタイルに革命を起こし続けている。

「革新的であることは、誰もが予期せぬ道を選ぶこと。たとえ周りの理解が得られなくても、自分の思いを貫き通さなければならない」と、27歳にブロダクトデザイナーとなったバガブーの創業者であるマックス・バレンブルグは断言する。

いっぽう、ゴッホも同じく27歳の年に画家になると決心した。画家のキャリアは挫折しつづいても夢をあきらめないゴッホは、生前に彼の才能は認められなかったが、絵の製作に情熱を注ぎ込んで、当時の「印象派」の限界を超えた独創的な作風で数々な名作を誕生させた。

そう、バガブーとヴァン・ゴッホに共通するのは細部にまでこだわりをもち、情熱を忘れずに夢を追いかけている完璧主義者であること。ふたつのオランダの才能が出会ったのは、まさに必然の出来事であったのだろう。

あたらしい命を謳歌する「Bugaboo Bee³ + Van Gogh」

ヴァン・ゴッホは亡くなるまでのわずか5年間に、700点以上もの作品を製作し、数多くの名作をこの世に残した。そのなかから、今回のコラボレーションテーマとして『花咲くアーモンド』を選んだのには深い意味があるという。1890年ヴァン・ゴッホの弟テオと妻ヨハンナの間に長男が出産し、ゴッホは甥の誕生のお祝いで『花咲くアーモンド』を製作した。当時、精神病を患いパリのサン・レミの療養院に入院していたゴッホ。澄んだ青空の下、2月に満開となったアーモンドの木をモチーフにし、あたらしい命のはじまりを穏やかな情景と、春先のプロヴァンスとして描写したという。『花咲くアーモンド』は、生まれたばかりのベビーとその輝かしい未来を祝福するという願いを込めたバガブーのストローラーとコンセプトが一致した。

ちなみに、この『花咲くアーモンド』は、ゴッホと日本の浮世絵との関係を明かす作品のひとつでもある。19世紀の後半、ヨーロッパの印象派画家は日本浮世絵に大きく刺激を受けていた。当時パリに滞在したゴッホも浮世絵の影響を受け、自身の作品にも浮世絵の要素を盛り込んだ。力強い枝の輪郭線、木の一部を切り取る大胆な構図など、画面いっぱいにアーモンドの花が美しく咲きほこる。

Bugaboo|バガブー

巨匠画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホとコラボレーション

不朽の名作がベビーカーとなって蘇る(2)

Text by Winsome Li (OPENERS)

作品の真髄を表し尽くすディーテル

バガブーのこれまでのコラボレーションストローラーはアート作品の一部をデザインに取り入れるものだったが、今回の「Bugaboo Bee³ + Van Gogh」は、はじめて絵の全体をそのままサンキャノピーに描き込んだ。また、キャンバスの光沢感を充実に表現するため、バガブーははじめてサンキャノピーにサテン素材を採用した。絹のように滑らかなサテン生地に、アーモンドの枝とその上に咲く白い花をプリント。また、ベビーカーの本体と合皮のハンドル部分には、アーモンドの木の枝の色とマッチした光沢のあるグリーンを取り入れた。

今回のコラボレーションについて、バガブーの創業者/チーフデザイナーのマックス・バレンブルグは「バガブーの目線でデザインするのはもちろんのことだけど、ほかクリエイターたちの目線で違うコンセプトのバガブーを作り出すことに大きな価値があると思います。ヴァン・ゴッホの作品が好きだし、彼は同じオランダ出身ということで、いままでない特別な思いを感じます。それに、クリエイターにおけるこだわりと自分が経験した苦労は、ヴァン・ゴッホと似ているの気がしますしね」と語った。

そして、ゴッホの甥の孫/ゴッホ美術館の顧問であるウィレム・ヴァン・ゴッホ氏は、バガブーと取り組みのきっかけについて下記のようにコメント。「彼らにアプローチした理由は、バガブーはオランダを代表するグローバルなデザインブランドであり、ゴッホと同じく革新的な感覚であらたな世界を切り開いているからです。はじめから、今回のコラボレーションのテーマに、互いに『花咲くアーモンド』を選んでいて、すぐに意気投合したというのも運命だと思います」

「Bugaboo Bee³ + Van Goghコレクション」は、4月より数量限定で一部の販売店にて発売となり、日本での発売は4月下旬頃を予定している。

「Bugaboo Bee³ + Van Gogh」コレクション
Bugaboo Bee³ コンプリート ヴァン・ゴッホ(シャーシ、シート およびサンキャノピーのセット)
価格|10万5732円

Bugaboo Bee³ キャリーコット用テーラードファブリックセット ヴァン・ゴッホ
価格|1万5444円

Bugabooフットマフ ヴァン・ゴッホ
価格|1万9980円

Bugaboo Bee³ ブリージーサンキャノピー ヴァン・ゴッホ
価格|1万4310円

Bugaboo Japan
Tel. 03-6434-5339
bugaboo.com

バガブー本社の取材レポートは後日公開予定!

           
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