「メイド・イン・カッシーナ」展リポート
Design
2015年3月4日

「メイド・イン・カッシーナ」展リポート

モダンアート? 家具? インスタレーション?
「メイド・イン・カッシーナ」展リポート

六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリーにて「メイド・イン・カッシーナ」展がスタートして1ヵ月。会場内は連日活気に満ち、じつに見どころ満載。
300年以上の歴史を誇るモダンファニチャーブランドの功績に圧倒されながらも、カッシーナの確固たる哲学を学ぶには、この上ない機会といえる。

文=佐俣桂記

6月7日(日)まで開催中。このチャンスを見逃すな!

「メイド・イン・カッシーナ」展は、昨年4月から9月にかけて、イタリア・ミラノにて開催。
好評を博したのち、ブランドやデザインの価値についての関心が高いという点から、ワールドツアーの最初の地に日本が選ばれた。

本展ではカッシーナの家具約100点を1000平方メートルもの会場に一堂に集め、技術とデザインが見事に融合した「革新の歴史」をこの目で一気に確かめることができる。それは同時にカッシーナに継承されつづけている、豊かな創造力によるものづくり〈 La qualità del fare 〉の哲学を歴史のなかでひも解くことでもある。

まず会場内で目に飛び込んでくるのは、ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライト、フィリップ・スタルクなど、デザイナー/ユニットごとにセグメントされたコーナー。
テーブル、ソファ、解体したプロダクト、プロトタイプのほか、写真・図面といった貴重なアーカイブを展示。決して色褪せることのないデザイナーの功績に触れることができる。

さらに進んでいくと“STILL LIFE”をテーマにした体感スペースが。ここにはカッシーナ製品が並べられ、洗練された空間をスタイリング。展覧会のひとときを、じつに贅たくなくつろぎの時間に変えることができる。

『made in Cassina』8400円

またこちらのスペースでは、2008年に撮影された番組『the Modern Furniture 伝統と革新の軌跡』を放映。本番組では、8 人の建築家・デザイナーをクローズアップし、デザイナー本人や研究家、キューレーターのインタビュー、工場での取材などを通して、独自のクリエイティビティと技術力、カッシーナがデザイン史に果たしてきた業績とイタリアンデザインのリーディングカンパニーである由縁を知ることができる。

ミュージアムショップでは、SKIRA 社から発行の書籍『made in Cassina』(英語版)も販売。
500ものアイテム収めた360ページは圧巻。展示と併せて見たい一冊だ。

期間中、六本木ヒルズのショップ&レストランとコラボーレーションした企画も用意。会期終了まで残りわずかとなった今、未見の方はぜひとも会場へ。

made in Cassina
「メイド・イン・カッシーナ」展

イベントプロデュース│ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼモロ
イベントデザイン│フェルッチオ・ラビアーニ

主催│株式会社カッシーナ・イクスシー / Cassina S.p.A.
スケジュール│2009年6月7日(日)まで開催中 ※会期中無休
会場│森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52F)
開館時間│月~水・日 10:00~20:00(最終入館19:30)
木~土 10:00~21:00(最終入館 20:30)
料金│一般 1000円 / 学生 800円 / 子供 500円

お問い合わせ
Tel. 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://madeincassina.excite.co.jp/

           
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