カール・ハンセン＆サンの歴史と世界観を体感

伝統的なクラフツマンシップを継承しつつ、工場生産のメリットも取り入れる──そんな木の持ち味が生きる家具が人気の、カール・ハンセン＆サン。1949年に創業、優れた家具職人でもあったハンス J. ウェグナーとの共同作業によって、「Yチェア」や「ウィングチェア」など数多くの名作家具を生み出している、デンマークを代表する家具メーカーである。

今回オープンした「カール・ハンセン＆サン ジャパン フラッグシップ・ストア」は、1階は、老舗工房「ルド・ラスムッセン」のコーア・クリントやモーエンス・コッホの作品を展示。2階は、「カール・ハンセン＆サン」の、ハンス J. ウェグナーやオーレ・ヴァンシャーなど著名デザイナーが手がけた家具が揃う。椅子、テーブル、イージーチェア、ソファー、ブックケース、レクリント照明器具などを展示している。

素材や仕上げの豊富な組み合わせ

日本人に好まれ、和のインテリア空間にもマッチするのが「Yチェア」。なめらかで美しい後脚のフォルムや、曲げ木で形作られたアームの優美なライン、座り心地の良いペーパーコード張りの座面など、ハンス J. ウェグナー作品の特徴がよく表現されている傑作である。

製作工程は機械での加工だが、全体の組み立てとペーパーコードの編み込みは熟練した職人の手によるもの。フレームの木材や仕上げ・塗装、ペーパーコードの色などバリエーションはじつに豊富で、リペアしながら長く愛用しているファンも多いという。

カール・ハンセン＆サン ジャパン フラッグシップ・ストアでは、Yチェアはもちろん、展示製品のほとんどにおいて、素材や仕上げの組み合わせを選ぶことができる。

ウェグナーの生誕100周年を記念した新作「CH88」

1階のエントランス展示スペースには、伝説のデザイナー、フリッツ・へニングセンが手がけた「ヘリテージチェア」を展示。また2階には、2012年のミラノサローネでプロトタイプが公開されて以降、注目度の高い建築家、安藤忠雄氏デザインの「DREAM CHAIR（ドリームチェア）」や、美しく印象的なフォルムをもつ限定製作の「シェルチェア」などを展示する。名作の復刻のみならず、今の時代を反映させた製品もラインナップしている。

また、ハンス J. ウェグナーが1955年にデザインし、当時プロトタイプのみ製造された幻の椅子「CH88」（販売価格4万6000円～［税別］）が4月2日（水）から発売。素材はビーチ材かオーク材、フレームはステンレススチール、ブラック、クローム、座面は合板、革張り、布張りから選択できる。

カール・ハンセン＆サン ジャパン フラッグシップ・ストア
東京都渋谷区神宮前2-5-10 青山アートワークス1F・2F
Tel. 03-5413-5421
営業時間｜11:00～20:00（月～金）、12:00～19:00（土・日・祝日）
http://www.carlhansen.jp/