ウルトラブックという、確かな主張
Design
2014年12月11日

ウルトラブックという、確かな主張

拡張するモバイルデバイス

ウルトラブックという、確かな主張

タブレット端末とともに昨年から各社がこぞって開発しているモバイル機器「ウルトラブック」。これまでのノートPCとは一線を画す薄く軽い筐体が最大の特徴だ。ウィンドウズ8を搭載したウルトラブックが家電量販店のPC売り場の最前列を陣取るなど、各社がいまいちばん力を入れている分野である。日本の主要メーカーが開発したそれぞれの個性豊かな最新ウルトラブック5機種を、ここで紹介しよう。

Text by SUGIURA Shu (OPENERS)
Photographs by JAMANDFIX

次世代ノートの新基準となる、ビジネスにもプライベートにも有効なPC

ここ1年ほど、街ではストラップや持ち手のないクラッチバッグを小脇に抱え歩く男性が目立つ。パリやミラノのメゾンも、こぞってこの手のアイテムを発表している。かつてはセカンドバッグと呼ばれたオジサンが持つようなこのカバンに彼らが何を入れているかというと、タブレットやモバイルPCだ。



急速に進化するモバイル機器のなかでもいま注目なのが、インテル第2世代以降の超低電圧CPUを搭載したウルトラブック。厳密には、厚さは18mm程度で、インテル第2世代以降の超低電圧CPUを搭載し、バッテリ駆動は5時間以上、休止状態からの復帰が7秒以内であることが、「ウルトラブック」を名乗る条件とされる。

いま、薄くて、軽く、美しいフォルムのものが各メーカーから続々登場している。ウィンドウズ8に対応したウルトラブックには、キーボードがタッチパネル型に変形するモデルや、ディスプレイをひっくり返してタブレットに変形するモデルなど、さまざまなタイプがラインナップ。これ一台で、書類作成、メールなどのキーボード作業から、タッチパネルをつかったエンターテインメント体験まで、シーンに合わせた使い方が可能というわけだ。

それぞれの個性を発揮した、各メーカーのウルトラブック


SONY|VAIO Duo 11
ソニーならではの独自の解釈で、ワンアクションでのタブレットモード、キーボードモード切り替えを実現。付属のデジタイザースタイラスペンは、筆圧を感知し、本格的な手書き入力が可能。画像加工の専用アプリも付属し、グラフィック処理にも十分活用できる。
W319.9×D199×H17.85mm
約1305g


NEC|LaVie Z
薄さ、軽さを追求したウルトラブックのなかでも、重さわずか約875gという、ノートブックPC史上最軽量を達成した製品。約8.1時間の長時間バッテリ駆動、急速バッテリ充電、高速起動、自宅内PCとのデータ共有機能など、モバイルスタイルには文句なしの一台だ。
W313×D209×H14.9mm
約875g


Panasonic|Let'snote AX
待ちに待った、レッツノート版ウルトラブック。モバイルで培ったノウハウを活かし、360°回転ディスプレイというかたちで、ノートブックPC、タブレットのモード変形を実現した。パナソニックならではの頑丈設計による“タフ”さももちろん魅力だ。
W288×D194×H18~19mm
約1140g


Fujitsu|LIFEBOOK UHシリーズ
ウルトラブック初の“レッド”モデルを採用した富士通。ほかに、サテンシルバーバージョンもあり、女性はもちろん男性が持ってもしっくりくる魅力的なカラーバリエーション。各キーの縁取り(サイド)など細かい部分のデザインも秀逸だ。
W327×D225×H9.0 ~15.6mm
約1440g

 


TOSHIBA|dynabook R822
ウルトラブックの幕開けを飾った東芝が続いて送り出すのは、3つのスタイルを実現した新しいコンバーチブルウルトラブック。タブレットからフラット、ノートPCへの変形がおもしろい。ラバーコート仕上げなど、各部の質感の違いにも注目してほしい。
W326.5×D213×H19.9mm
約1490g

           
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