「クラフト＝ほっこり」というイメージを、コンテンポラリーな感性で“斬る”

昨年秋、表参道に近いショップ「Elephant」で「CRAFT REAL: We like Grcic!」が開催された。このイベントはウェブショップ「craft_one」のリアルショップ＝「CRAFT REAL」という意味と、2009年にロンドンでおこなわれた「DESIGN REAL」展（デザイナーのコンスタンティン・グルチッチの指揮のもと、多様なデザインが“リアル”をキーワードに選定・展示）のcraft_one的な解釈という意味も重ねられ、好評を博した。

今週、第2回目となる「CRAFT REAL」が、場所を渋谷ヒカリエShinQs 5Fに移して開催されている。企画者である「craft_one」と「Elephant」が今回のテーマに据えたのは、「約50年前の北欧デザインにいまあわせたいものたち」。 craft_oneの前身となったショップ「craft」は、2000年に目黒通りにオープンして、主に北欧のヴィンテージものの器を扱っていた。また Elephantも、その流れに位置づけられるショップだ。

ただし、前回のCRAFT REALの内容からもわかるとおり、彼らのセレクトは現代におけるリアルさに基づいている。実際、craft_oneが主に扱っているのは、コンスタンティン・グルチッチ、ショルテン＆バーイングス、ポーリン・デルツァーといった気鋭のデザイナーたちによる実用的なアイテム。北欧ヴィンテージの名品とコンテンポラリーデザインを繋ぐ独特のセンスが、この機会にあらためて披露される。

くしくも今週末には、クラフトの一大イベントである松本クラフトフェアが開催される。また今回の会場は、ヒカリエ内の話題のスポット「Craft Bureau」だ。そんななか、craft_oneとElephantが独自の視点でセレクトするものは、クラフトという言葉に新しい光を当てることになりそうだ。

CRAFT REAL
SAMPLING NORDIC 2012
「約50年前の北欧デザインに今あわせたいものたち」
会場｜Craft Bureau
東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエShinQs 5F
開催日｜2012年5月24日(木) ～6月6日(水)
営業時間｜10:00 ～21:00
Tel. 03-6434-1626
http://shinqs.jp