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2022年5月10日
世界で最も美しいクルマに選定──DS 4が日本上陸|DS AUTOMOBILES
DS 4|ディーエス 4
新型DS 4をフランス大使館公邸でお披露目
ステランティスジャパンは4月28日、DSオートモビルにおける4番目のモデルとなるハッチバック車「DS 4」を発表。販売を開始した。
Text & Photographs by HARA Akira
パワートレインは3種類
“DS”という名前を聞くと、1960〜70年代のハイドロニューマチックサスペンションを搭載した、アバンギャルドで独特なデザインを持つ「DS 23」や廉価版の「ID 19」などを思い出す方もまだまだ多いと思う。
同じ油圧ラインによってサスペンションだけでなく、パワステやブレーキなど多くの制御を行うハイドロニューマチックシステム、トラクシオン・アヴァン(前輪駆動)、ステアリングに連動する首振り式ヘッドライト、8時または4時の位置がセンターになる1本ハンドルなど多くの革新的技術を搭載していただけでなく、空力を突き詰めた後方に向かって低くすぼまったようなユニークなエクステリアは今見ても斬新で、程度の良い個体は、今でも結構な価格で取引きされているようだ。
そんな歴史を持つDSは、今や巨大な多国籍自動車製造会社となったステランティスグループの一員となっているのはご存じの通り。今回は4月28日に東京都港区のフランス大使館公邸で行われた、最新モデル「DS 4」の発表会の模様をお伝えする。
DS 4のボディは、全長4,415×全幅1,830×全高1,495mm、ホイールベース2,680mm。プラットフォームに第3世代のEMP2(Efficient Modular Platform2)を採用している。
パワートレインは3種類を用意。公邸内のガーデンに展示された外板色が「ブランナクレ(ホワイト)」のモデルが搭載するのは、最高出力130ps、最大トルク230Nm、燃費17.7km/L(WLTC)のPureTech 1.2リッター直列3気筒ガソリンエンジン。エントランスに展示された「ノアールペルラネラ(ブラック)」モデルには最高出力130ps、最大トルク300Nm、燃費21.2km/LのBlueHDi 1.5リッター直列4気筒ディーゼルエンジン、そしてエントランス正面に置かれた「クリスタルパール」モデルには180ps/300Nmの1.6リッター直列4気筒ガソリンエンジンと110ps/320Nmのフロント電気モーターを組み合わせ、システムトータル225ps/360Nm(本国公表値)を発揮するE-TENSEプラグインハイブリッドシステムを搭載する。
E-TENSEは、前後に専用バッジを装着していて、トランク下の容量12.4kWhのリチウムイオンバッテリーによってモーターだけで56km(WLTC)を走ることができる。満充電までは、普通充電器(200V 3kW)で4時間、ウォールボックスタイプの普通充電器(200V 6kW)で2時間を公称。
ドライブモードは4つあり、モーターだけで走る「エレクトリックモード」、エンジンとモーターを活用する「ハイブリッドモード」、カメラが前方の路面をスキャンしてショックアブソーバーの減衰力を瞬時に最適化する「DSアクティブサスペンション」を作動させつつハイブリッドで走る「コンフォートモード」、ハイパワーを発揮する「スポーツモード」が設定できるという。
世界で最も美しいクルマに選定
エクステリアは、低く傾斜するシャープなルーフラインを持つ5ドアハッチバックスタイルで、フロント部は3連プロジェクターヘッドランプの「DSマトリクスLEDビジョン」、左右の縦長のLEDデイタイムランニングライト、細かなクロームがダイヤモンドを散りばめたように見えるシャイニーブラックのフロントグリルで構成。
サイドは、彫刻的なパネルとリトラクタブルドアハンドル、205/55R19ミシュラン「e-プレマシー」タイヤを装着した大径ホイールが目立ち、リアは、片側80個のダイヤモンド型LEDリアライトがエレガントに発光してDSらしさを強調している。
インテリアでは、主力の「RIVOLI」グレードにはバサルトブラックレザー、ベースモデルの「TROCADERO」にファブリックとテップレザーを採用。ダッシュボード中央の継ぎ目のない10インチタッチスクリーン、センターコンソールのシフトスイッチとその上側にある5インチスマートタッチ、従来のような大きな吹き出し口のない画期的なベンチレーションシステムのDSエア、彫刻的な空調操作ボタン、その下側に赤く光るスタートスイッチなどで構成される。
ドア上面にあるシャイニーブラック加飾のパワーウインドウスイッチもダイヤモンド型で、見るものをハッとさせる。トランク容量は410リッター(E-TENSEは390リッター)を確保した。
これら内外装の見事なデインによって、パリで今年1月に開催された「第37回国際自動車フェスティバル」で、「Most Beautiful Car of the Year」を受賞したというから、DS4が今、世界で最も美しいクルマであることが証明されたわけだ。
サステナブル面では、再生・再利用が可能なグリーン素材を30%(28%が金属類、2%がプラスチック等の高分子ポリマー)使用。前後バンパー、アンダーフロア、ダッシュボードの構成部品など約50点に28kgの再生プラスチックを用い、環境負荷低減に努めた。
また、機能面では、最新のADASや、日本語によるボイスコントロールの「DS IRIS (アイリス)システム」を搭載している。
発表会の冒頭、フィリップ・セトン駐日フランス大使が「DS 4は卓越性を体現したモデル。技術や革新だけでなく、美的な面でも抜きん出ています。日本のみなさんは、DS 4のサヴォア・フェール(フランスのモノづくりの技と美学)に気が付かれると思います。フランス人が愛着を抱いているこのスタイルが、日本の友人たちの心を捉えるであろうと確信しています。」と挨拶した。
また、本国からオンラインで登壇したDSのベアトリス・フシェCEOは、「フランスと日本は、美しいものへの愛が共通しています。日本でのDSオートモビルの販売台数は世界トップ10に入っていて、プレミアム市場の電動化の最前線に立つ際に特に重要な地域です。DS 4の販売台数は、発売から数カ月でDS全体の30%を達成。日本の街でもDS 4が走る姿が見られることを心待ちにしています」とコメント。その後は華やかな発表記念パーティーが公邸内で開催された。
ステランティスジャパンのデータによると、DS 4が属するプレミアムCセグメントハッチバックを購入するカスタマー像は、平均年齢56歳、男性比率66%、婚姻率80%、平均世帯年収1,340万円、子どもなし世帯比率80%、複数車保有生体比率52%とのこと。
価格は、1.2リッター ガソリンのTROCADERO PureTechが398万円、同RIVOLI PureTechが449万円、1.5リッター ディーゼルのRIVOLI BlueHDiが469万円、プラグインハイブリッドのRIVOLI E-TENSEが572万円。
また、日本導入記念となる特別仕様車の「LA PREMIERE(ラ プルミエール=最初の、の意味)」が50台限定で販売され、1.2リッター ガソリンモデルが514万円、1.5リッター ディーゼルモデルが534万円、E-TENSEモデルが642万円となっている。
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