MAZDA MAZDA3|マツダ マツダ3 スカイアクティブを搭載モデル発表
MAZDA MAZDA3|マツダ マツダ3
スカイアクティブを搭載モデル発表
マツダは、同車のエンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーにおける新技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)」を搭載し、フェイスリフトしたMAZDA3(日本名:アクセラ)をニューヨークショーで発表した。
文=松尾 大
圧縮比は12.0:1、都市モード燃費11.5km/ℓ
マツダ3は、世界的なベストセラーで、とくに北米においては、セールスの約半数を占める重要モデルだ。今回ニューヨークショーで公開されたのは、通常のフェイスリフトではなく、かなり大規模な変更で、その中心となるのは次世代技術「SKYACTIV」だ。
HVやEVなどの環境技術面で出遅れをとっていたマツダだが、ベース技術を徹底的に改良したうえで、減速エネルギー回生システム、ハイブリッドシステムなどの電気デバイスを2015年までに段階的に導入する「ビルディングブロック戦略」を採用しており、スカイアクティブとは、この戦略に沿って展開される技術のすべてを包含しているのだという。
2012年モデルのマツダ3に搭載されたのは、「SKYACTIV-G」と名づけられた、次世代高効率直噴ガソリンエンジン。昨年発表された「SKYACTIV-G」は14.0:1という世界一の高圧縮比と伝えられていたが、この3に搭載されるのは12.0:1という圧縮比をもつ仕様だという。高圧縮比エンジンの課題であったノッキングを克服するとともに、燃費・トルクを向上させ、低中速トルクの増大による実用域での使いやすさまでもが向上。直列4気筒2リッターエンジンは、最高出力115kW/6,000rpm、最大トルク200Nm/4,100rpmを発揮する。
組み合わされるトランスミッションも、軽快なシフトフィールと大幅な軽量・コンパクト化を実現した、次世代マニュアルトランスミッション「SKYACTIV-MT」と「SKYACTIV-Drive」だ。スカイアクティブ-MTは6段MTで、ショートストロークと軽い操作性を両立するとともに、構造の見なおしにより大幅な軽量化とコンパクト化を実現。また、内部抵抗の低減による燃費の向上も果たしたというFF用次世代マニュアルトランスミッション。スカイアクティブ-Driveは6段ATで、ロックアップ領域を大幅に拡大し、伝達効率の向上とマニュアルトランスミッションのようなダイレクト感を実現するとともに、従来比4~7パーセントの燃費向上を実現したトランスミッションだ。
これらの組み合わせにより、米国での燃費は都市モードで27mpg(約11.5km/ℓ)、ハイウェイモードで39mpg(約16.6km/ℓ)を記録しているという。これは今年前半に発売する予定の新型デミオに比べるとそれほど良好な数値とは言えない。本命といえるデミオに搭載されるスカイアクティブ-Gは14.0:1という世界一の高圧縮比を実現し、燃費は30km/ℓにおよぶという。 こんごもマツダのスカイアクティブ技術からは目が離せない。