まさにアウトバーンの国で生まれたクルマ──新型アウディA3セダンに試乗|Audi
CAR / IMPRESSION
2021年8月24日

まさにアウトバーンの国で生まれたクルマ──新型アウディA3セダンに試乗|Audi

Audi A3 Sedan|アウディ A3 セダン

まさにアウトバーンの国で生まれたクルマ

2020年にフルモデルチェンジを受け、4代目へと進化したアウディのプレミアムコンパクト「A3」。21年4月には日本にも導入された同モデルから、今回は特に1リッター3気筒エンジンで前輪を駆動する「30TFSI」のセダンに試乗した。

Text by OGAWA Fumio|Photographs by MOCHIZUKI Hirohiko

1リッター3気筒でも期待以上に気持ちのいい走り

アウディの新型「A3セダン」を勧めたい理由はいろいろある。適度に品がよく、それでいてスポーティな雰囲気のあるスタイル。豊富な快適装備と、安全支援システム。それに小さな排気量なのに、期待以上の気持ちのいい走りも、大きな魅力だ。
2021年4月に日本で発売開始されているA3セダンは、「30TFSI」と「40TFSI」と、それにもっともスポーティな「S3」でラインナップが構成されている。数字の解釈は、出力の目安と、そのモデルのポジションだ。
この場合、30は、999cc3気筒で、最高出力81kW(110ps)、最大トルク200Nm。前輪駆動である。一方40は1,984cc4気筒。140lkW(190ps)と320Nmで、フルタイム4WDのクワトロとの組合せ。
乗りやすく、静粛性も高く、エアコンの効きなど快適性にも秀でるセダンのよさをよく知っていて、かつ日常的に付き合ったとき、扱いやすいクルマが欲しい、という人には、なかでも、999cc3気筒エンジンに前輪駆動システムを組み合わせたA3セダン30TFSIがいいと思う。
30TFSIのエンジン出力は、昨今の数字のデフレのようなパワフルなクルマのなかでは、まったく注目に値しないような、控えめな数字だ。ところが、実際に乗ると、みくびっていた印象ががらりと変わる。
一言でいって、30TFSIはとても気持ちがいい。エンジンパワーは、普段使いに充分。全長4,505mmの車体でも、非力な感じはいっさいない。後席を含めて、スペースが広いだけに、1リッターの排気量で大丈夫だろうかという思いは杞憂にすぎない。
街中で出足がいいうえに、高速では速度がどんどん上がっていくのに驚くだろう。ころがり抵抗の少ないタイヤや、空力に優れるボディなどの恩恵も大きいようだ。
実にスムーズ。A3 といえば、アウディのラインナップにおいては、下から数えたほうが早いところに位置しているのに、出来映えは素晴らしい。
アウトバーンの国で生まれたクルマ、という思いを改めて抱かせるほど、高速移動が快適に行える。つまり、高速道路を使う機会が多い人に、ぜひ乗ってみて、と言いたくなるのだ。
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