ROLLS-ROYCE GHOST|ハイテクを満載した新世代ロールス
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2015年4月16日

ROLLS-ROYCE GHOST|ハイテクを満載した新世代ロールス

ROLLS-ROYCE GHOST|ロールス・ロイス ゴースト

ハイテクを満載した新世代ロールス

ロールスロイスは、秋に正式発表が予定されるニューモデル「ゴースト」のサスペンション技術を公表した。

文=ジラフ

4輪マルチリンク+エアサスペンション

最新テクノロジーの投入が予想された「ゴースト」の足回りには、4輪マルチリンクが採用され、ここにそれぞれ独立制御されるエアサスペンションが組み合わされるという。

またこのエアサスには、4輪にかかる荷重を、ボディ各部に設置されたセンサーが2.5ミリセコンドごとにチェックしサスペンション設定を適正な数値に調整するというハイテクが導入されている。

もちろんこのほかにも、アクティブロールスタビリゼーションやバリアブルダンピングコントロールなどの最新テクノロジーがあますことなく投入されているという。

ボディサイズは全長5399×全幅1948×全高1550mm、ホイールベース3295mmと、「ファントム」よりも一回り小さなサイズ。ここにファントムを上回る最高出力507psという、新開発6.6リッターV12ターボが搭載され、現在のロールスロイスのなかでも最強のスペックを誇っている。

新型ゴーストの正式発表は、9月のフランクフルトモーターショーを予定。そして今年後半にはイギリスのグッドウッド工場で生産開始される。

世界中で注目を浴びるこのニューモデル、すでに多くの問い合わせが寄せられているという。

BRAND HISTORY
ヘンリー・ロイスとチャールズ・ロールスが初めて会ったのは1904年のこと。イギリスでモーターなどを手がけていたロイス社が、新しいビジネスとして自動車を試作したところ、評判を聞きつけたロールスがこのクルマを試乗に訪れる。その仕上がりの良さに感銘を受けたロールスが、ロイスがつくるクルマの販売を申し入れたのがロールス・ロイスのスタートになった。

高級車ブランドとしてその名を知らしめたのは、1906年に生産を開始した「40/50HPシリーズ」。6気筒エンジンを搭載したこのモデルは、後に「シルバー・ゴースト」と呼ばれるのだが、そのエンジンの滑らかさや静粛性、クルマとしての高い信頼性、そして、質の高い素材による仕立の良さから、上流階級から大きな支持を得ることとなった。ロールス・ロイスのマスコットとして知られる“スピリット・オブ・エクスタシー”が生まれたのもこの時代だった。

その後、1929年には「ファントム」を世に送り出し、1931年には同じイギリスのベントレーを買収するなど順調な歩みを進めた同社。第二次世界大戦中は航空機エンジンなどに専念する時期もあったが、1947年から自動車の生産を再開。ファントムシリーズをはじめ、「シルバークラウド」「シルバーシャドウ」といった名車をつくりだしていく。しかし、1971年に航空機エンジン部門の不振から会社が倒産。この際、航空機エンジン部門は切り離され、残された自動車部門は一時政府の管理下へ。そして1980年にはヴィッカーズ社の傘下となった。

さらに1990年代後半にはフォルクスワーゲン(VW)とBMWによる買収劇が巻き起こる。混乱の末、工場とベントレーのブランドはVWの手に渡り、一方、BMWはロールス・ロイスの名前だけを手に入れる。そして2003年、新体制のもとで開発が進められてきたファントムにより、ロールス・ロイスは新しい歴史を踏み出すことになった。

           
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