MAYBACH 57/62/57S/62S|マイバッハ 57/62/57S/62S
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2015年4月27日

MAYBACH 57/62/57S/62S|マイバッハ 57/62/57S/62S

MAYBACH 57/62/57S/62S

マイバッハ 57/6257S/62S

最上級のショーファードリブンカーとして

1997年の東京モーターショーにおいてプロトタイプが披露されてから5年後のジュネーブにて、ついに姿を現した新生マイバッハが「マイバッハ57」と「マイバッハ62」だ。当初はメルセデス・ベンツ マイバッハを名乗るはずだったが、メルセデスのさらに上をいくブランドとして位置づけるために、独立した存在として展開することになった。しかし、その技術はメルセデスやAMGによって支えられている。

名前の数字は全長を表し、マイバッハ57で5728mm、マイバッハ62では6165mmに及ぶそのボディは、メルセデスの最高級セダン「Sクラス」をはるかに上回る。ホイールベースはそれぞれ3390mmと3827mmで、とくにマイバッハ62はファーストクラス並みのシートとその余裕を活かして、最上級のショーファードリブンカーとして後席のパッセンジャーに快適な移動空間をもたらす。

エンジンは5.5リッターV12ツインターボで、基本設計は「S600」に搭載されるもの同じであるが、出力で33ps、トルクで70Nm上回る性能を誇る。2005年にはAMGが開発した6.0リッターV12ツインターボを積む57Sが登場。このエンジンはさらに余裕の612ps、1000Nmを生み出す。2006年には62Sを追加。シャシーには、快適さをもたらすエアサスペンションシステム“エアマチックDC”や先進のブレーキシステムであるSBC(センソトロニック ブレーキ コントロール)といったメルセデスの最新技術が盛り込まれている。

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マイバッハ 57/62

ボディ|全長5728(62は全長6165)×全幅1980×全高1573mm
エンジン|5.5リッターV型12気筒ツインターボ
最高出力|405kW[550ps]/5250rpm
最大トルク|900Nm[91.8kgm]/2200-3000rpm
駆動方式|FR
トランスミッション|5段オートマチック
価格|左ハンドル仕様 4441万5000円、右ハンドル仕様 4581万1500円
(62は左ハンドル仕様 5145万円、右ハンドル仕様 5284万6500円)
(2008年5月26日現在)

マイバッハ 57S/62S

ボディ|全長5728(62Sは全長6165)×全幅1980×全高1573mm
エンジン|6.0リッターV型12気筒ツインターボ
最高出力|450kW[612ps]/4800-5100rpm
最大トルク|1000Nm[102.0kgm]/2000-4000rpm
駆動方式|FR
トランスミッション|5段オートマチック
価格|左ハンドル仕様 5008万5000円、右ハンドル5148万1500円
(62Sは左ハンドル仕様 5848万5000円、右ハンドル仕様 5988万1500円)
(2008年5月26日現在)

BRAND HISTORY
1920年代から第二次世界大戦までのおよそ20年間、“ツェッペリン”に代表される約1800台のラグジュアリーサルーンを世に送り出したドイツの超高級自動車メーカーがMAYBACH(マイバッハ)だ。その名前を冠したモデルが再びわれわれの目の前に姿を見せたのは2002年のこと。ブランドの復活をはかったのは、マイバッハとゆかりの深いダイムラーだった。

19世紀末、ゴットリープ・ダイムラーがガソリン自動車の開発に躍起になっていた時代に、技術者として彼を支えていたのがウィルヘルム・マイバッハであった。ゴットリープとカール・ベンツの陰に隠れがちだが、ウィルヘルムなくしてダイムラー・ベンツ、そして、自動車の歴史ははじまらなかったといっても過言ではない。事実、そんなウィルヘルムを“king of design”として称える声もある。

ウィルヘルムは1908年にダイムラーを離れ、エンジン開発の会社を立ち上げる。ドイツの有名な飛行船ツェッペリン号のエンジンも同社のものであった。第一次大戦後にはウィルヘルムの息子であるカール・マイバッハが自動車メーカーを立ち上げる。これがくだんのマイバッハである。戦後は船舶や鉄道向けにディーゼルエンジンを供給したが、カールの引退に伴い、その株式の大半をダイムラー・ベンツが取得し、傘下に収めている。

この輝かしい歴史に敬意を表し、メルセデスを超える高級ブランドとして手がけるのがマイバッハなのだ。現在、「57」と「62」、そしてハイパフォーマンス版の「57S」「62S」をラインナップしている。

           
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