LAMBORGHINI LP570-4 BLANCPAIN EDITION
Car
2015年2月16日

LAMBORGHINI LP570-4 BLANCPAIN EDITION

LAMBORGHINI LP570-4 BLANCPAIN EDITION
ランボルギーニ LP570-4 ブランパン エディション

時計づくりのクラフツマンシップを具現するクルマ

ランボルギーニは9月26日ヴァレルンガ「ピエロ タルッフィ」サーキットにおいて、ガヤルドの限定モデル「LP570-4ブランパン エディション」を公開した。

文=ジラフ

「LP570-4 スーパーレジェーラ」と同スペック

この特別モデルは、ガヤルドのワンメークレース「スーパートロフェオ」の冠スポンサーであり、1735年創業という深い歴史をもつ世界最古の時計メーカー、「ブランパン」とのパートナーシップを記念してつくられたモデルである。
FIA GTI選手権でランボルギーニのオフィシャルタイムキーパーを務めるブランパンは、スイスにおける時計産業の聖地"ヴァレ ド ジュー"を拠点に時計を製造しつづけている。一本一本丁寧に職人がつくりあげるブランパンのものづくりは、ランボルギーニのそれと共通している部分でもある。

このリレーションシップについて、プランパン社長兼CEOのA.ハイエクは「まったくことなる分野にいながら、革新性と機構的優秀さを求めつづける2社による、きわめて濃密でダイナミックなパートナーシップ」と述べている。

同車に搭載されるエンジンは、ベース車両であるLP570-4スーパーレジェーラと共通の5.2リッターV型10気筒ガソリンユニット。最高出力は570ps、0-100km/h加速3.4秒、パワー・トゥ・ウェイトレシオは1psあたり2.35kg、最高速度は320km/hを誇る。ちなみに車重も、ガヤルドシリーズでもっともスパルタンな「LP570-4 スーパーレジェーラ」とおなじ1340kgと、ランボルギーニの擁する市販モデルのなかではもっとも軽量。

LAMBORGHINI LP570-4 BLANCPAIN EDITION photo02

LAMBORGHINI LP570-4 BLANCPAIN EDITION photo03

エクステリアには、大型のリアスポイラーを採用。ミッドシップのエンジンカバーは、放熱性を向上させるために、スーパートロフェオのマシンと同様のものが装備される。また専用のアルミホイールのあいだから覗く、カーボンセラミック製ブレーキディスクやイエローのキャリパーも特徴的だ。

インテリアには、ブラックのアルカンターラを基調に、カーボンファイバーをふんだんに使用。ラグジュアリーでありながらスポーティな雰囲気を醸しだしている。また、シートやボディの前後、リアスポイラーなどにブランパンのロゴを奢ることによって、特別なモデルであることを再確認させてくれる。

BRAND HISTORY
イタリアを代表するスポーツカーメーカーとして、常に対比されるのがFERRARI(フェラーリ)とLAMBORGHINI(ランボルギーニ)だ。しかし、それは至極当然のこと。なぜならランボルギーニの原点は、フェラーリを超えることだったのだから。

フェルッチオ・ランボルギーニがスポーツカーメーカーのランボルギーニ社を興したのは1963年。彼が47歳のことだ。第二次大戦後、トラクターやエアコンで財を築いたフェルッチオは、それまでに数々のスポーツカーを乗り継ぐが、どれひとつとして彼を満足させるものがなかった。フェラーリも例外ではなく、ある日、フェルッチオがエンツォ・フェラーリに愚痴を並べると、「君はトラクターでも転がしていればいい」と返されたことから、自らのブランドを立ち上げ、打倒フェラーリを掲げたというのはあまりにも有名な逸話だろう。

早速ランボルギーニは1963年のトリノショーに先進のV12と美しいボディを持つ「350GTV」を送り込み、翌年には生産型の「350GT」を世に送り出した。その後は一世を風靡した「ミウラ」や「カウンタック」などを発表するが、トラクター事業のつまずきやオイルショックの影響などから、自らの名を冠したスポーツカーメーカは人手にわたることになる。

その後もランボルギーニ社は幾度も身売りの憂き目に遭うが、1998年、アウディの傘下に収まってからは、順調な成長を見せている。現在はV12エンジンを積む「ムルシエラゴ」とV10の「ガヤルド」をラインナップする。

           
Photo Gallery