INTERVIEW|多くのセレブリティが信頼をよせる美しきトレーナー
BEAUTY / FEATURES
2015年6月2日

INTERVIEW|多くのセレブリティが信頼をよせる美しきトレーナー

BALETT BEAUTIFUL|バレエ・ビューティフル

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

優雅でしなやかな「バレエ・ビューティフル」ができるまで(1)

バレエの基礎を主体としたエクササイズ「バレエ・ビューティフル」の考案者、メアリー・ヘレン・バウアーズが来日。映画『ブラック・スワン』でプリマドンナを演じたナタリー・ポートマンやミランダ・カーが取り入れる「バレエ・ビューティフル」の効果について、また美しい彼女のライフスタイルについて話をうかがった。

Interview & Text by IKEGAMI Hiroko(OPENERS)

優雅でしなやかな「バレエ筋」を鍛える

ナタリー・ポートマンにミランダ・カー、リヴ・タイラーや「ヴィクトリアズ・シークレット」のモデルたち。美しい彼女たちに共通するのは、バレエの動きを取り入れたエクササイズをおこなっていることだ。さまざまなエクササイズのトレンドがあるなか、「バレエ・ビューティフル」が多くのセレブリティから支持されるのはなぜだろう。考案者のメアリー・ヘレン・バウアーズにその理由を聞いてみた。

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

「アグレッシブなフィットネスが多いなか、バレエ・ビューティフルは腕を大きくのばしたり、柔軟性を高めたりと、もっと穏やかな動きが中心。なので、筋肉が大きくなりすぎず、細くしなやかな女性らしいスタイルが手に入るからではないでしょうか。もちろん、ウエイトコントロール面できちんと効果がある点も、忙しいセレブリティたちがつづけてくれる理由だと思います。そして、身体をシェイプするだけでなく、優雅さも手に入れられることがバレエ・ビューティフルがほかのフィットネスとは大きく異なる点でしょう」

バレエ・ビューティフルの最大のメリットは、脚の後ろ側や太ももの内側など、普段使わない筋肉、いわゆる「バレエ筋」を鍛えることが出来る点。また、正しい姿勢を長時間キープすると背面が鍛えられ、背中の筋肉を強くすることで、姿勢がよくエレガントに見えるようになるうえ、腰痛の症状が改善したりするそうだ。さらに、柔軟性も高まるので、身のこなしがしなやかに、エレガントになったという人も少なくない。

「ええ、バレエにとって優雅さはとても大切です。そして、過酷なダンスを踊り抜くフィジカルな強さも。本当の女性らしさとは、力強さのなかにエレガンスを宿すものだと私は考えています」

彼女を一躍有名にした映画『ブラック・スワン』

ニューヨークのSOHOにスタジオを構え、セレブリティをはじめ多くの顧客を持つ彼女。なかでもメアリーの名を一躍有名したクライアントに、『ブラック・スワン』で主役のバレリーナを演じたナタリー・ポートマンがいる。

「彼女とは映画の撮影に入るまで、約1年にわたってレッスンをおこないました。最初はエクササイズDVD「バックステージ・ワークアウト」を1日2回続けてもらい、基礎となる筋力をつけることにしました。それから1日1回のバレエクラスも。単に美しく見えるだけでなく、実際にプリマとして踊るシーンも多かったので、とにかくケガをさせないよう強い身体をつくることが重要。クロストレーニングとして水泳も取り入れました」

踊るためのスタミナをつけるのにも効果的というスイミングは、エクササイズと同様に長くしなやかにストロークするようにアドバイス。もともとバレエの経験があったナタリー・ポートマンだが、1年におよぶメアリーの的確な指導があったからこそ、要求の高い監督を納得させる演技ができたのだろう。

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

courtesy of Mary Helen Bowers, Founder of Ballet Beautiful

また、華奢なバレリーナ役のナタリーとは反対に、セクシーでグラマラスなヴィクトリアズ・シークレットのモデルたちもメアリーのクライアントに名を連ねている。彼女たちへのアドバイスはヒップと太ももを効果的にひきしめるトレーニング。

「基本はDVDの動きと同じです。脚を長くみせるような動きは、写真撮影やランウェイのポージングにも生かされていると思いますよ。とくにヴィクトリアズシークレットの仕事では、ヒップや太もものパーツにフォーカスされることも多いですから、ショーの前のトレーニングはとても大切なのです」

BALETT BEAUTIFUL|バレエ・ビューティフル

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

優雅でしなやかな「バレエ・ビューティフル」ができるまで(2)

彼女の美しさの秘訣とは

ハリウッドを代表する女優や、ランウェイを歩くモデルなど、有名セレブリティを多くクライアントに抱えるメアリーだが、彼女メ自身もとても可憐で美しく、メディアに取り上げられることが多い。バレエ・ビューティフルでスタイルを維持する以外に取り入れている食事や美容法などを聞いてみた。

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

courtesy of Mary Helen Bowers, Founder of Ballet Beautiful

「まずはきちんと食べること。ウエイトをコントロールするために食事を抜いたりはしません。魚や卵、鶏肉などのタンパク質や脂肪もきちんと採るようにしています。適度な脂質は肌にもいいですしね。炭水化物はブラウンライスや全粒粉のものを心がけています。それからたっぷりのフルーツと野菜を。旬の野菜はサラダなど生のままでも十分おいしいですし。流行っているけれど、グリーンジュースやスムージーなどは飲まないですね。そのまま食べるほうが好きです」

また、食べ物以外でも気をつけているのは睡眠。子供がうまれてから、以前のように長時間まとめて睡眠をとることは難しくなったが、いい睡眠をこころがけているという。そして、ハッピーに過ごすことが最も重要であると。

たしかに、メアリーさんのインスタグラムには、美しい花や愛らしいバレエグッズなどきれいな写真が並んでいる。それらが彼女が言うところのハッピーなライフスタイルの源になっているようだ。

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

courtesy of Mary Helen Bowers, Founder of Ballet Beautiful

「美しさをライフスタイルに取り入れることは、精神を豊かにするのにとても重要です。色鮮やかなお花だったり、お気に入りのチュチュやトゥシューズだったり。わたしは自宅でエクササイズするときもチュチュを着ておこないます。それだけで幸せな気分になりますし、きついワークアウトも楽しく感じられるでしょう」

有名トレーナーとして、母として、またひとりの女性として充実した毎日を送るメアリーさん。今後のプランを聞いてみると

「秋には私の美の秘訣をつづった本が出版されます。はじめての本ですが、コロンビア大学で英文学を専攻したことがとても役立ちました。イメージ的な観点から美しさにアプローチした内容です。それから、マタニティ向けのエクササイズDVDも発売予定。これは、わたしが長女を妊娠中に撮影したもので、妊娠という人生でも最も貴重な時期をこのエクササイズをとおして、より快適に、よりハッピーに過ごしてもらいたいと思って、つくりました」

見た目はまるで少女のような可憐なメアリーだが、インタビューの間、長年のバレエ生活でつちかった芯の強さが言葉の端々からにじみ出ていた。優雅さと力強さ。彼女が話してくれた「女性らしさ」とは、きっとこのことなのだろう。

Mary Helen Bowers|メアリー・ヘレン・バウアーズ
ノースカロライナ生まれ。15歳でニューヨークのスクール・オブ・アメリカン・バレエに入学し16歳で権威のあるニューヨーク・シティ・バレエ団に招かれ、10年にわたり活躍。退団後はコロンビア大学に進み、英国文学の学位を取得した。2008年に、“バレエ・ビューティフル”を立ち上げ、プロのトレーナーとしての活動を開始。現在はNYのソーホー地区にスタジオを開き、多くの生徒を指導している。クライアントには、女優のリヴ・タイラーやズーイー・デシャネル、モデルのヘレナ・クリステンセン、カレン・エルソンなど、数多くのセレブリティが名を連ねている。

メアリー・ヘレン・バウアーズ来日インタビュー

バレエ・ビューティフル
『スワン・アーム・カーディオ』『バックステージ・ワークアウト』
価格|DVD2枚組BOX 5184円/DVD 各3024円

日本コロムビア株式会社
03-6895-9001

           
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