SEIKO|グランドセイコー 50周年記念メカニカル限定モデル
SEIKO|セイコー
日本の機械式時計技術の真髄がここに
1960年、世界のトップへと君臨していたスイス製ウォッチにひけを取らない精度を持つ高級ウォッチとして、当時持てる技術のすべてを注ぎ込んで発売された「グランドセイコー」。その後も、スイスを凌ぐ高精度への挑戦を続け、1970年前後には実用精度でも、その背景となる調整理論でもまちがいなく世界のトップクラスに到達した。これはその誕生50周年を記念して発売される3種類の限定モデルのひとつ。
文=渋谷康人
GRAND SEIKO 50th Anniversary Mechanical Limited Model
グランドセイコー 50周年記念メカニカル限定モデル
最大の魅力は、現在世界でもめずらしい10振動のハイビート(テンプの1秒間の振動数が8振動以上をハイビートと呼ぶ。理論的には振動数が高ければ高いほど精度を向上させることができる)の機械式の自動巻きムーブメント「9S85」。
記念限定モデルにふさわしく、熟練の時計技術者たちの手でスペシャルチューニングが施されたムーブメントは、1970年に発売されいまもコレクターの間で伝説となっている幻の高精度モデル、通称「スペシャルモデル」を超える、静的精度・平均日差マイナス2秒からプラス4秒という、機械式モデルとしては世界最高峰の時間精度を実現している。
文字盤の3時位置には誕生以来のグランドセイコーのエンブレム・獅子が18Kイエローゴールド製のオーナメントとしてあしらわれている。さらにシースルーのケースバックから見える自動巻きローターにも、やはり18Kイエローゴールド製のオーナメントがセットされている。
GRAND SEIKO 50th Anniversary Mechanical Limited Model
グランドセイコー 50周年記念メカニカル限定モデル
自動巻き(手巻き付き)
ステンレススティールケース&ブレスレット
ケース径40.2mm
シースルーバック限定300本
価格|68万2500円
BRAND HISTORY
日本を代表するウオッチブランド、セイコーの歴史は、1881年に創業者の服部金太郎氏が東京・銀座(当時の京橋区釆女町)に設立した服部時計店からはじまる。時計の小売り、修繕を行うほか、舶来物の仕入れも積極的に行い、同社は順調に業績を伸ばしていった。
1892年には、時計製造工場「精工舎」を設立し、念願だった自社製品の製造もスタートする。1895年、初の自社製造による懐中時計「タイムキーパー」、そして1913年には国産初の腕時計「ローレル」が誕生。1924年からは文字盤に「SEIKO」という欧文のブランド表記も見られはじめるようになる。
戦後、セイコーは本格的な世界進出を視野に入れ、本場スイスに追いつけ追い越せをスローガンに高精度・高品質を掲げ、自社製品のグレードアップを図っていく。そのあくなき開発の末、セイコーの最高峰商品として1960年にグランドセイコーが誕生。当時のスイス公式機関が定める高精度認定「クロノメーター」基準に比肩する、厳しい15日間の品質基準を自社内に設け高精度を管理した。
以降、「GS規格」といわれる厳格な検査基準を実施し続け、現在に至るまで徹底的なクオリティコントロールを図っている。また同じ頃、セイコーはスイス「ニューシャテル天文台コンクール」「ジュネーブ天文台コンクール」に参加しはじめ、好成績をおさめてスイス勢を驚嘆させた。
1964年には東京オリンピックの公式計時を担当。そのためにもさらなる高精度と携帯性を目指す必要があり、その際の開発研究が世界初のクオーツ式腕時計「クオーツ アストロン」の誕生にもつながっている。
同モデルが誕生したのは1969年。有名な「クオーツショック」という一大ムーブメントを、スイス時計界に巻き起こすきっかけにもなった。 こうして世界的地位を確立した後も、セイコーは、機械式、クオーツの両面から、さまざまな画期的アプローチを試みている。1974年には、国産腕時計の最高級ブランドとして「クレドール」を立ち上げる。
さらに1999年には、機械式とクオーツのメリットをあわせ持った、第3の駆動機構「スプリングドライブ」を発売。2004年にはセイコーのフラッグシップである「グランドセイコー」にもスプリングドライブを搭載し、その高度な技術力をふたたび海外勢に知らしめた。
【創業年】1881年
【創業地】日本、東京・京橋区
【主なシリーズ名】グランドセイコー、クレドール、セイコーガランテ
【問い合わせ先】セイコーウオッチお客様相談室 0120-061-012
公式サイト:http://www.seiko-watch.co.jp/