OPENERS CAR Selection 2014 河村康彦 篇
OPENERS読者におくる2014年の5台
OPENERS CAR Selection 2014 河村康彦 篇
2014年も終わりつぎの1年も見えてきたこの時期だからこそ、あわてずじっくり振り返った「OPENERS Selection 2014」。昨年登場した数おおくのクルマのなかでも、河村康彦氏が注目したモデルはこれだ。
Text by KAWAMURA Yasuhiko
なかなかに話題が豊富な1年間であった
“新年”という雰囲気もすっかり過ぎ去り、2015年ももう少しの辛抱で、春の気配が感じられそうというタイミング。そんな時になってあらためて昨2014年を振り返ると、じつはそれは自動車界にとって、なかなかに話題が豊富な1年間であったことに気がつく。
これまではコスト削減こそが唯一最大の目的で、むしろ自動車そのものの魅力としては“退化”すらしているのではないかと思わざるを得なかった日本車たちのなかにも、世界で通用する魅力度を備えたと思えるモデルがいくつか現れ始めたことも印象に残った。
例えば、“スカイアクティブ”のテクノロジーを搭載した一連の最新マツダ車たちや、これまでに誰もが手掛けていない独創のハイブリッド システムを開発して「負けず嫌いなメーカー」らしさをアピールするホンダの作品。さらには、世界初の量産燃料電池車として話題となった、トヨタの「ミライ」などが、まずはそうした事柄に該当をするモデルとして紹介ができそう。
輸入車の世界では、まずはついにフルモデルチェンジがおこなわれて4代目となったメルセデス・ベンツの「Cクラス セダン」が、やはり大きな話題をさらったことが印象的。いっぽうで、ライバルのBMWからも、それとはことなる意味で大きな話題を集める、「2シリーズ アクティブツアラー」が上陸したことも忘れられない。
これまでのBMW車では狙えなかったあらたなマーケットを開拓するべく、直列6気筒エンジンやFRレイアウト、50対50の前後重量配分といったかつての特徴的な記号に反旗を翻すかのごとく生み出されたこのモデルに対しては、当然ながら賛否両論の声が噴出。良きにつけ悪しきにつけ、話題は沸騰して輸入車の世界を賑やかにする存在となったことはまちがいない。
そんな2014年を背景に、今年どのような年になってゆくのか。
次期型のマツダ「ロードスター」がメディアを賑わせるなど、年明け早々から盛り上がりをみせる今年は、昨年にも増して様々な話題で「楽しめる1年」になることを期待したい。
河村康彦による2014年の5選
Mercedes-Benz C Class|メルセデス・ベンツ C クラス
BMW 2 Series Coupe|ビー・エム・ダブリュー 2シリーズ クーペ
Toyota Mirai|トヨタ ミライ
Porsche 911 GT3|ポルシェ 911 GT3
Jaguar F-Type Coupe|ジャガー Fタイプ クーペ