2013 ミラノサローネ 最新リポート|KARIMOKU NEW STANDARD
DESIGN / FEATURES
2015年4月17日

2013 ミラノサローネ 最新リポート|KARIMOKU NEW STANDARD

KARIMOKU NEW STANDARD|カリモク ニュー スタンダード

特集|ミラノサローネ国際家具見本市 2013

「KARIMOKU NEW STANDARD」現地リポート

2009年のスタート以来、国内外で活躍する気鋭のデザイナーとのコラボレーションにより、さまざまなプロダクトを生みだしてきた「KARIMOKU NEW STANDARD(カリモク ニュー スタンダード)」。4度目の出展となる今年のミラノサローネでは、ミラノ市内の5つの会場で、エキシビションやコラボレーションプロジェクトをおこなっています。

Text by TAKEGATA Naoko (DAILY PRESS)

注目を集めるオルランディでのプレゼンテーション

過去3回は、市内のコンテンポラリーギャラリーや、アパートメントスタイルのギャラリーなどでインディペンダントにエキシビションをおこなってきたカリモク ニュー スタンダード。今年は、「スパッツィオ・ロッサーナ・オルランディ」のギャラリーの一角でプレゼンテーションをおこなっています。

ここは、オーナーのロッサーナ・オルランディにより、つねにあたらしいデザインの在り方を発掘、提案している市内のギャラリー&デザインショップで、もっとも注目されている場所の一つです。たとえば、オランダのデザイナー、ピート・ヘイン・イークなどもこのオルランディでのプレゼンテーションが注目を浴び、現在の活躍にいたっています。すばらしいデザイナー、作品との出合いを求めて、世界中からショップオーナーやディストリビューター、メディア関係者が集まり、サローネ期間中の会場はひと、ひと、ひと。とても活気があります。

カリモク ニュー スタンダードは、開発を重ねてきたプロトタイプが製品化となり、ヨーロッパでの販売が決まったアイテムを中心に、これまでのコレクションと合わせてプレゼンテーションをおこなっています。

カリモク ニュー スタンダード|ミラノサローネ 04

カリモク ニュー スタンダード|ミラノサローネ 05

新アイテムは、日本でも順次販売をスタート

今回、あたらしく商品ラインナップにくわわったアイテムをご紹介します。

「A-FRAME DESK / A-FRAME TABLE」は、スペイン人デザイナー、トーマス・アロンソによるデザインで、脚を取り外すことができる簡易デスク。取り外した脚は、フラットになるので、未使用時には簡単に収納することができます。「狭小空間での暮らし」という、典型的な都市圏の生活環境に適した現代家具の提案。

「SOFT TRIANGLE」は、スウェーデン人のデザインユニット、TAFによるデザイン。3本脚と緩やかに湾曲した天板が特徴的なコーヒーテーブルで、小径木から採れる小さな木材を貼り合わせて、積層させたものから削り出すことで存在感のあるボリュームに。

「COLOUR WOOD DINING」は、オランダ人のデザインユニット、ショルテン&バーイングスによるデザイン。サイドテーブルのCOLOUR WOODシリーズに、あらたにダイニングテーブルが追加。有効活用されていなかった小径木の広葉樹の在り方を再考し、そこから必然的に生まれ出るかたちを伝統的な木工技法を応用し、追求しています。天板にほどこされたドットパターンは木目が透けて見えるという現代的な表現になっているのに注目。

「COLOUR BIN」は、オランダ人のデザインユニット、ショルテン&バーイングスによるデザイン。小径木を円形に組み合わせて形づくったコンテナーシリーズで、3つのサイズを用意しており、それぞれに半透明、蛍光色など、デザイナー特有のカラーリングをほどこしています。用途に応じていろいろなサイズから選べるのも特徴です。

カリモク ニュー スタンダード|ミラノサローネ 08

カリモク ニュー スタンダード|ミラノサローネ 10

ランブラーテのスタジオでは、スペシャルな朝食イベントを開催

もう一つの会場は、ミラノの中心より少し北にあるランブラーテ地区にあります。ミラノサローネの期間中、若手のデザイナーを中心に話題のエキシビションが多数おこなわれ、“必ず立ち寄る”地区としてここ数年注目の集まる地区です。

食をテーマに活動をおこなっている女性ばかりのデザインユニット、アラベスキ・ディ・ラッテと、マイアミを拠点にアートやデザイン関連の書籍を制作したり販売をしている「Fortino Editions」というインディペンダントな出版社とのコラボレーションで、「キッチンライブラリー」と題しラウンジ空間を作っています。会場はアラベスキ・ディ・ラッテのスタジオ。それほど大きなスペースではないですが、天井が高く、オープンキッチンを配した心地よい空間。ここにカリモク ニュー スタンダードの家具をスタイリングしラウンジにしています。Fortino Editionsは複数のキーワードを設定して、そのキーワードからセレクトした書籍でライブラリーを形成。ここに来た方々は、気に入ったページを見つけるとそこに付箋を貼って、足跡を残して行きます。おしゃべりをしたり、お茶を飲んだり、本のページをめくりならが、いつの間にか腰掛けている。そんなリラックスした気分でカリモク ニュー スタンダードの家具に出合っていただけたらと思います。

カリモク ニュー スタンダード|ミラノサローネ 12

カリモク ニュー スタンダード|ミラノサローネ 13

このほか、ブランドスタート時から参加しているスイス拠点のデザインユニット、BIG-GAMEの個展、
トレンドユニオンのリー・エーデルコートがキュレーションを手がける「NOMADISMI」にトマス・アロンソの「A-FRAME TABLE」とTAFの「SOFT TRIANGLE」がセレクトされ展示されています。また、ミラノっ子の憩いの場であり文化の殿堂、トリエンナーレ・ミュージアムで開催されているイタリアのデザイン誌『CASA DA ABITARE』のキュレーションによる「MEET DESIGN」に、ショルテン&バーイングスが選ばれ、彼らがカリモク ニュー スタンダードで手がけるアイテムを展示しています。

街のあちらこちらで、カリモク ニュー スタンダードがさまざまな形で展開されている状況が生まれている4年目。2010年のはじめての出展では、ほぼ誰もその存在を知らなかった日本の木製家具メーカーが生んだあたらしいブランド。一歩ずつ、ミラノサローネ期間の楽しみな展示の一つと捉えてくださってきているようです。

KARIMOKU NEW STANDARD
www.karimoku-newstandard.jp

           
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