ジャガー・ランドローバーが未来のAIステアリングを発表|Jaguar Landrover
Jaguar Landrover Sayer|ジャガー・ランドローバー セイヤー
ジャガー・ランドローバーが未来のAIステアリングを発表
ジャガー・ランドローバーは9月4日、音声で作動する人工知能(AI)を搭載した未来のステアリングホイール「Sayer(セイヤー)」を発表。9月7日(英国現地時間)からロンドンで開催する「Tech Fest2017」で初公開するとした。
Text by OPENERS
所有するのはステアリングホイールだけ?
ジャガー・ランドローバーが初開催するイベント「Tech Fest 2017」は、自動車産業やそれを取り巻く世界の未来を再形成する上でテクノロジーが果たす役割を模索することを目的としたもので、会場はロンドンのセントラル・セント・マーチンズカレッジとなる。
同社がここで初めてお披露目するのが、音声で作動する人工知能(AI)を備えた世界初のコンセプトステアリングホイール「セイヤー」だ。
「セイヤー」のコンセプトは、「家の中にあり、信頼できる仲間になる」というもので、何百ものタスクをこなすことができるという。また、車を単独で所有するか、コミュニティの他の人とシェアするかが選択できるジャガー・ランドローバーのオンデマンドサービスクラブがあり、そのメンバーとつながることも可能にした。
これは、同社が考える未来のクルマのあり方に関するビジョンの一つで、将来的に、自動走行可能でコネクティビティを持つ電気自動車は個人所有ではなく、必要な時、必要な場所に車を呼び寄せるという形態になる可能性を示したもの。その結果、ユーザーが所有するのは「セイヤー」のようなステアリング ホイールだけという時代になるというのだ。
具体的には、自宅から2時間ほど離れた場所で翌朝8時から会議がある場合、リビングでくつろぎながら「セイヤー」に指示を出すだけで、出発時間に家から出ればクルマが自動的に到着しおり、さらに目的地までのおすすめドライブコースまで提案してくれる、といったものになる。
写真が発表された「セイヤー」の形状は円形でなく、横長の「アート作品」のような美しい造形を採用している。その名前は、ジャガー史上最も有名なデザイナーの一人で、流麗な「Eタイプ」や「XJ13」など1951年から1970年にかけての名作を手掛けた「マルコム・セイヤー」に由来したものだ。
Tech Fest2017の一般公開は9月8日-10日で入場無料。来場者は、車を所有するのではなく、自ら走行するクルマを共有するという未来の世界を垣間見ることができるという。