ジャン・ルソーCEO ジャック・ボルディエ氏インタビュー|JEAN ROUSSEAU
JEAN ROUSSEAU|ジャン・ルソー
高級時計ストラップ市場世界シェア40%を誇るジャン・ルソーCEOが提案。
街ナカで、オフィスで、視線を引き寄せる
ビジネスワードローブの新たなるコーディネイト(1)
「あのスマホケース、素敵だなぁ」。スレ違いざまに一瞬、目に飛び込んできた光景も、意外と深く記憶に残るものである。それにしても手元に統一感がある……。スマホケースと時計ストラップを同素材でコーディネイトしているのだから当然だ。スマホも腕時計も、ビジネスシーンで幾度となくひと目に触れるものだけに、個性を演出する手段に大いになり得る。ジャン・ルソーCEO、ジャック・ボルティエ氏はブルー好きであり、コーディネイトをブルーでまとめるのが彼のスタイルである。
Photographs by OHTAKI KakuText by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)
洒脱者であれ。自分らしくあれ。
ビジネスマンのたしなみとして、腕時計のストラップをオーダーする行為が静かなブームを呼んでいる。慣れ親しんだモデルも、ストラップを交換するだけで、新たな雰囲気に生まれ変わるからだ。その習慣を広めたのがフランスのレザーメーカー「JEAN ROUSSEAU(ジャン・ルソー)」。このブランドはCamille Fournet(カミーユ・フォルネ)やHIRSCH(ヒルシュ)などと並び、スイスの高級時計メーカーに向けて高品質なレザーストラップを提するの3大ファクトリーブランドのひとつである。
採寸により完璧なバランスを導くオーダーストラップは、腕に着けたときにバックルが時計本体に対して真後ろにくる。ゆえに時計本体の収まりがよく、腕に着けたときの馴染みがいい。穴はもちろん、ひとつ穴。バックルからはみ出るストラップの長さも、黄金比のごとくパーフェクトなバランスとなる。
そのジャン・ルソーが昨今提案するのが、スマホケースと腕時計ストラップを同素材で揃えるビジネスワードローブのスタイリングだ。ジャン・ルソーCEOのジャック・ボルティエ氏はこう話す。
「過去には時計ストラップとパンツのベルトを揃えたり、あるいは靴を揃えたりしたものですが、その延長線上の考え方です。最近は、スマホもビジネスアイテムのひとつとなり、得意先でもスマホを取り出すシーンがよく見られますから」
ジャン・ルソーは、1954年に創業。ハンドメイドによる最高級の仕立てを貫いてきた時計ストラップ専業メーカーである。そのジャン・ルソーが、直営ブティックをオープンさせたのは、6年前。現在はパリ、ロンドン、東京、ニューヨーク、マカオで直営ブティックを設け、上顧客のリクエストに応える形で、スマホケースやカバンなども手掛けるようになった。もちろん、時計ストラップとのコーディネイトのためである。
「もうひとつ、時計ストラップと名刺入れをコーディネイトするのもいいですね。はじめての挨拶でビジネスカードを交わす際に、必ず相手の手元に注目します。その目線の先に素敵なコーディネイトがあれば、好印象を引き出せるのではないでしょうか」
ちなみに下は、時計ストラップと長財布とのコーディネイト例である。素材はアリゲーターであるが、ジャン・ルソーは、この素材だけで300色のカラーバリエーションを誇る。他ブランドを圧倒するカラー展開は、自社でタンナーを保有している証だ。アースカラーから、エナメルのように艶やかなものまで、このブランドほど自由にカラーを選べるブランドはない。
そこで気になるのは価格だが、じつは既製品と比べて大きくは変わらないのだ。製作日数2〜3週間(オーダー受注状況による)が待てるならば、自分に完璧にフィットするモデルが手に入る。
Page02. 革素材も、話題のスマホと同じく防水仕様
JEAN ROUSSEAU|ジャン・ルソー
高級時計ストラップ市場世界シェア40%を誇るジャン・ルソーCEOが提案。
街ナカで、オフィスで、視線を引き寄せる
ビジネスワードローブの新たなるコーディネイト(2)
革素材も、話題のスマホと同じく防水仕様
時計ストラップが痛む最大の原因は汗である。こればかりはいかんともしがたく、まめに汗を拭き取るか、ダメージがひどくなったら諦めて買い換えるかしかなかった。ところが、ジャン・ルソーが辿り着いたのが、防水アリゲーター素材である。実は、前ページで紹介したアリゲーター素材もこの防水仕様だ。水をこぼしてもご覧の通り。水分を弾いて浸透を拒む。
ただ、厳密に言うと、この防水仕様も完璧ではない。ステッチやベルト穴から水分はやがて内部に浸透する。ただ、これまでのようにたやすく浸透させないので、美しい状態をより長く保つだろう。雨に濡れるくらいなら問題なし。スマホケースとしても最適で、防水機能をアピールする「iPhone7」用、「iPhone7 Plus」用にもお勧めできる。
さて、ジャック・ボルティエ氏にジャン・ルソーの時計ストラップで今後の売れ筋素材をうかがうと、以下の3タイプが挙がった。
プラチナ・ゴールド素材ステッチ
プラチナやゴールドといった貴金属を加工して、ステッチ素材としたもの。オプション扱いとなり、ベースとなるレザーに2万円(税別)の追加でオーダーできる。サンプルは、左から順に、プラチナ、ピンクゴールド、イエローゴールドのステッチ。
ケプラー
極薄だが、引き裂き強度が高く、信頼性に富む。芯材として使用する場合のほかに、すべてケプラー素材を使用したバリエーションもある。芯材の場合はオプション扱いとなり、ベースとなるレザーに5000円(税別)の追加でオーダーできる。フルケプラーストラップは価格未定。
カーボンファイバー
炭素繊維を編み込んだ、こちらもハイテク系のモデル。カーボンダイアルやカーボンケースのモデルに合わせたい。カーフスキンにカーボンプリントしたもの1万7550円(税別)と、フルカーボン2万円(税別)の2タイプがある。ともに年末発売予定。
素材感を確かめるには、サンプルに触れるのがイチバンだ。そこで、ぜひ一度、銀座なみき通り沿いのアトリエ ジャン・ルソー銀座を訪れることをお勧めしたい。さらに、今回はOPENERS読者3名に特製ペンケースのプレゼントをご用意いただいた。ご希望の方は、下記要領にて、応募していただきたい。
< PRESENT >
Jacques Bordier|ジャック・ボルディエ
ジャン・ルソー代表取締役社長
エール・フランスやコスメティック業界にてビジネスを成功させた後、1999年にマニファクチュール ジャン・ルソーを設立。「高級革時計ベルト、マニファクチュール ジャン・ルソーのストラップを世界的に発展させ、将来的に世界の時計ブランド、有名時計店、顧客の支持が得られるマークにしたい」とする。
アトリエ ジャン・ルソー
Tel.03-6280-6721
http://www.jean-rousseau.com