SLS AMGがビッグマイナーチェンジ | Mercedes Benz
Mercedes-Benz SLS AMG GT|メルセデス・ベンツ SLS AMG GT
SLS AMGがビッグマイナーチェンジ
メルセデス・ベンツは「SLS AMG」を改良バージョンに置き換えると発表。モデル名も「SLS AMG GT」に変更したビッグマイナーチェンジだ。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
最高速度320km/h!
2009年9月、フランクフルトモーターショーで発表された「SLS AMG」。AMGはいうまでもなく、メルセデス・ベンツカーをベースとしたハイパフォーマンスバージョンを手がける部門だが、「SLS AMG」はそのAMG初の独自開発モデルである。位置づけとしてはメルセデス・ベンツとマクラーレンが生み出したスーパーカー「SLRマクラーレン」につづく存在で、ロングノーズとガルウイングのデザインは往年の名車「300 SL」に由来する。
この「SLS AMG」が初のビッグマイナーチェンジを受け、「SLS AMG GT」と名を変えた。
今回のマイナーチェンジはパフォーマンスの向上が主眼であり、外観に大きな変化はない。とはいえ、赤いブレーキキャリパー、黒くなったフィンブレードなどは目をひくところだ。
最大の注目点といえるのはエンジンで、コンピュータープログラミングの変更により、6.3リッターV8エンジンは、最大トルクこそ650Nm/4,750rpmと変化はないものの、最高出力は435kW(591ps)/6,800rpmに達し、15kW(20ph)の出力向上を果たした。0-100km/h加速は従来比0.1秒短縮の3.7秒、0-200km/h加速は11.2秒、最高速度は3km/h増しの320km/hだ。
トランスミッションはデュアルクラッチ式の「AMG スピードシフトDCT 7段スポーツトランスミッション」だが、こちらも手がくわわっており、とりわけパドルシフトを使用したマニュアルモードでの反応速度が向上したという。
出力の強化にあわせて足まわりは、これまでオプション設定されていた「AMGライドコントロール スポーツサスペンション」の進化版ともいうべき、「AMGライドコントロール パフォーマンス サスペンション」が標準装備されることになったようだ。この「AMGライドコントロール パフォーマンス サスペンション」では、凹凸の多い路面でも、ドライビングモードにスポーツモードが推奨されており、乗り心地の点でもスポーツモードが「AMGライドコントロール スポーツサスペンション」のコンフォートモードに相当すると謳われる。
インテリアは、黒のレザーとアルカンターラに覆われ、赤いステッチと赤いシートベルトがコントラストをなす。さらに、オプションとしてデジーノレザーを使用した「AMGデジーノ エクスクルーシブ スタイル レザー」も用意される。シングル、あるいはツートーンを選択でき、ダイヤモンド型に仕立てられた部分につかわれるステッチはコントラストカラーだ。
従来通りクローズトップのクーペとオープントップのロードスター、2モデル展開となり、ドイツでの発売は2012年10月。価格はクーペが20万4,680ユーロ(約2010万円)、ロードスターが21万3010ユーロ(約2095万円)。デジーノエクスクルーシブスタイルレザーはプラス5,771.50ユーロ(約57万円)となる。