Dunhill Motorities meets ラリーニッポン 祐真朋樹 × 九島辰也 特別対談 前篇
CAR / FEATURES
2016年2月9日

Dunhill Motorities meets ラリーニッポン 祐真朋樹 × 九島辰也 特別対談 前篇

Dunhill Motorities meets ラリーニッポン 祐真朋樹 × 九島辰也 特別対談 前篇

スタイリッシュさではツートップ(1)

イギリスを代表するラグジュアリーブランド、ダンヒル。創業間もない19世紀末にモータリゼーションの到来を予見し、クルマ乗りのための機能的なアイテムを打ち出す。以来、今日に至るまでファッションとモーターカルチャーの架け橋となる唯一無二のブランドとして高い人気を誇っている。MotoringとAuthoritiesを組み合わせた造語「Motorities(モートリティーズ)」をコンセプトとするダンヒルは、クラシックカーによるラリーイベント「ラリーニッポン」をサポートしていることでも知られている。2015年10月に開催された第7回大会では、ファッッションディレクター祐真朋樹氏と、モータージャーナリスト九島辰也氏がダンヒルのアイテムを身に纏い参戦した。今回が初対面ながら、「クルマ」や「ファッション」など近い価値観を持つ二人が、共に走った4日間を振り返った。

Text by NORISHIGE Seiichi

ラリーニッポン初となる四国上陸

世界遺産をはじめ、様々な文化遺産をクラシックカーに乗って巡る。そんなオトナの休日旅のようなラリーが、「ラリーニッポン」である。

2015年、7回目を迎えたこのイベントは、これまで数々の場所を訪れてきた。はじめは東京スタート、京都ゴールだったが、一昨年は台湾まで遠征した。昨年は初の九州スタートで、太宰府、厳島神社、出雲大社、姫路城などを巡り、京都にゴールした。

祐真朋樹 × 九島辰也ラリーニッポン参戦 特別対談 前篇3-P1010688

祐真朋樹氏

祐真朋樹 × 九島辰也ラリーニッポン参戦 特別対談 前篇3-P1010688

九島辰也氏

そして今年。スタートはラリーニッポンになじみ深い京都。その後、四国を半時計回りに走り再び京都にゴールする運びとなった。このイベント初の四国上陸である。

そんなラリーニッポン2015に、モータージャーナリスト九島辰也氏とファッションディレクター祐真朋樹氏が参加した。このイベントの常連である九島氏は、愛車「トライアンフ スピットファイア」での参加。

一方、クルマ愛は強いもののクラシックカーはもとより、こういったイベントが初めての経験となる祐真氏。それぞれの分野で活躍する二人が、ドライバー、コドライバーとしてペアを組み4日間をともにした。

はたして、二人にとって今回のラリーニッポンはどんな旅になったのだろう。ダンヒル銀座本店の3階ラウンジ“THE AQUARIUM”にて、ラリーニッポン2015を振り返りながら、グラスを傾けた……。

Page02. 日本の原風景と人情に触れながら四国を巡るクルマ旅

Dunhill Motorities meets ラリーニッポン 祐真朋樹 × 九島辰也 特別対談 前篇

スタイリッシュさではツートップ(2)

日本の原風景と人情に触れながら四国を巡るクルマ旅

九島 振り返っていかがでしたか?

祐真 初日に100km過ぎた頃から腰が痛くなってきて、でも、コレは九島さんには言えないなと(笑)。それよりもこの先、“オレは4日間もつのか?”と不安になりましたね。

九島 ボクも最初の頃はそうでしたよ。皆、通る道です(笑)。

祐真 クラシックカーに乗り慣れていないのと、ナビの緊張感とが混ざり合って、ハードさを痛感しました。初日だけで380kmの行程があるわけですし。

九島 初日が一番長いんですよ、ルートが。現代車両だって疲れる距離でしょ。

祐真 だいたいスピットファイアの最高速度が100km/h 少々でしょ、ベタ踏みで。しかも、オープンだから風やら音とか振動で体感速度がスゴイ。

祐真朋樹 × 九島辰也ラリーニッポン参戦 特別対談 前篇3-P1010688

祐真朋樹 × 九島辰也ラリーニッポン参戦 特別対談 前篇3-P1010688

九島 80km以下なら気持ちよく走れるんですけど(笑)。

祐真 何から何まで初体験だらけで、こりゃ直感的にヤバイぞと感じました。

九島 とはいえ、祐真さんは仕事柄クラシックカーに触れる機会があったわけですし、ボクは心配しませんでしたよ。

祐真 いやいや。見るのと参加するのじゃ大違いですよ。タイム計測の区間で他のエントラントの方々の真剣さを間近に見て、その緻密さに驚かされました。

九島 皆さん1/100秒まで計算して真剣ですよ。

祐真 気持ちが引き締まりました(笑)。

Page03. 日本の歴史的な神社仏閣とクラシックカーが似合うのはなぜか

Dunhill Motorities meets ラリーニッポン 祐真朋樹 × 九島辰也 特別対談 前編

スタイリッシュさではツートップ(3)

日本の歴史的な神社仏閣とクラシックカーが似合うのはなぜか

ラリーニッポン2015の開催期間は4日間。京都は東寺をスタートし、ゴールの愛媛県の今治城を目指す。初日が今大会を通じてもっともステージ距離が長く、タフなラリーを強いられる。2日目以降は走行距離が短くなるものの、それでも各ステージ300km+αというロングランだ。また、通称“線踏み”と呼ばれる計測競技(定められた距離を指定のタイムで走る)があり、指定場所の通過とともにラリーの勝敗に大きく左右する。

九島 ところで、初日スタートで東寺(京都)の前にクラシックカーが全車並ぶじゃないですか。2日目は今治城ですし。ああいうシーンって日頃見ないですけれど、僕が不思議に思うのは、日本の歴史的な神社仏閣に外国で生まれたクラシックカーが似合うことなんですよ。なぜでしょう?

祐真 確かにあの光景は圧巻でしたね。絵としてスゴく面白い。ハンドメイドだからかな。クラフツマンシップの融合というべきか。

九島 なるほど。

祐真 あと、田舎道とか城下町の町並みとか、助手席から前を走るクルマを見ていて感じたんですけれど、クラシックカーって似合いますね。

九島 僕もそれを感じます。2010年大会で訪れた奈良井宿のような、細い道や民家の軒先を走るシーンも不思議とマッチする。とても自然に風景に溶け込む。

祐真朋樹 × 九島辰也ラリーニッポン参戦 特別対談 前篇3-P1010688

祐真朋樹 × 九島辰也ラリーニッポン参戦 特別対談 前篇3-P1010688

祐真 今回、四国をグルっと回ったわけですけれど、もう再発見だらけでしたね。車窓越しに眺める景色がキレイで。地元のボランティアの皆さんのおもてなしも感動を倍増してくれました。

九島 そう感じてもらえてよかった。

祐真 2日目までは正直辛い面もありましたけれど、3日目から余裕も出てきて。

九島 そのゆとりは伝わってきましたよ。コマ図間違えたりしてね(笑)。

祐真 ハハハ。すいません。ナメちゃいけませんね。

九島 ボクもソコは経験してきましたから(笑)。

           
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