「RM037 オートマチック」

新構造リュウズなど斬新メカ満載の新定番

リシャール・ミルが初めて企画・開発・生産した自動巻きムーブメント「CRMA1」を搭載する、製品の中ではお手ごろな価格の新スタンダードモデル。しかし“スタンダード”といっても、ムーブメントはスケルトン構造であり、機能的にもビッグデイト表示機構、使う人に合わせて巻き上げ効率を最適化できる新型の可変慣性モーメント・ローター、リュウズの機能をプッシュボタンで切り替えるファンクションセレクターなど、客観的に見ればリシャール・ミルらしいプレミアムな存在であることに変わりはない。このムーブメント、メカニズムで最も革新的な点は、新構造のリュウズ。ケースの外に飛び出したリュウズは最も衝撃を受けやすいパーツだが、通常の構造では、巻心と呼ばれるムーブメントから出る長いシャフトに直結されている。このためリュウズへの大きな衝撃が、即ムーブメントの中心の歯車に伝わるため、深刻な故障が起きやすい。「CRMA1」ではいわゆる巻心をなくし、リュウズからのショックがムーブメントの心臓部に直接伝わらない、クラッチを介した特許構造を採用している。今後はこのムーブメントを使ったさまざまなタイプのモデルが登場することだろう。

自動巻き、チタンケース、ケースサイズは縦52.2×幅34.4×厚さ12.5ミリ。PVD加工チタン地板を使ったスケルトン仕様ムーブメント、50メートル防水、651万円（予価）、年内発売予定。

「RM056 トゥールビヨン クロノグラフ フェリペ・マッサ サファイア」
サファイア結晶から削り出し（！）の透明ケース

F1フェラーリチームのレギュラードライバーであり、リシャール・ミルのアンバサダー、フェリペ・マッサ。彼のために今年誕生した、トゥールビヨン＆スプリットセコンドクロノグラフ機構付き、カーボンナノチューブ素材の超軽量ニューモデルが「RM50」だ。そして、その心臓が重さ約9.5グラム、特許取得の新スプリットセコンドクロノグラフ機構、新型歯車、インラインレバー脱進機、高速回転香箱、トルク制限リュウズなど新機構を満載したトゥールビヨン・スケルトンムーブメントが、「キャリバーRMCC1」である。こちらの「RM056」は、その同じムーブメントを、実に1000時間以上の時間をかけてサファイアクリスタルから削り出した、完全透明のサファイア製ケースに収めた世界限定5本の特別限定モデル。あらゆる角度から超絶のムーブメントを目で楽しむことができる、空前絶後の1本である。

手巻き、サファイアクリスタルケース、ケースサイズは縦50.5×横42.7×厚さ19.25ミリ。世界限定5本。1億4700万円（予価）、年内発売予定。カーボンナノチューブケースの「RM050」（世界10本限定）は7700万円（予価）、年内発売予定。

「RM053 トゥールビヨン パブロ・マクドナウ」
世界最高のポロプレイヤーのために開発

アルゼンチン出身で2010、2011年ワールド・ポロ・ツアー・ランキング第1位を獲得し、2011年5月からリシャール・ミル・ポロチームの一員となったパブロ・マクドナウ。彼のために開発され、2012年から同選手が着用して競技するスペシャルモデルがコレだ。馬上の格闘技ともいわれるポロ競技の激しい衝撃に耐えるために、専用の小型トゥールビヨンムーブメント「キャリバーRM053」は、ステンレススティールの約100倍、ダイヤモンドと同等の硬度を持つチタンカーバイト製ケースにショックアブソーバーを介し、30度傾斜で搭載される。文字盤も競技中に読めるようドライバーウォッチのようにケースサイドを向いた、8の字型の独特のデザインもじつにユニークだ。

手巻き、チタンカーバイトケース、縦50×幅42.7×厚さ20ミリ。世界15本限定。5187万円（予価）。年内発売予定。

「RM052 トゥールビヨン スカル」
ムーブメントそのものがスカル型！

「死」の象徴であるとともに「生きる」ことの価値観を教えてくれるモチーフとして好まれ、ファッションでも人気のデザインとなっているスカル。そのカタチをした新設計のトゥールビヨンムーブメント「キャリバーRM052」を搭載するモデル。デザインウォッチのひとつの究極であり、デザインに合わせて最適なムーブメントを設計できるリシャール・ミルだからこそ実現できたモデルだ。

手巻き、チタンケース、ケースサイズは縦50×幅42.7×厚さ15.95ミリ、50メートル防水、世界15本限定。4494万円（予価）、年内発売予定。世界6本限定でゴールドケースの仕様（すべてユニークピース）もある。