JOHN LOBB│鴨志田康人が語るジョンロブの魅力
JOHN LOBB│ジョンロブ
「BY REQUEST」フェアに、鴨志田康人スペシャルが登場!
鴨志田康人が語るジョンロブの魅力
「ジョンロブを僕なりの言葉であらわすと、“育ちのいい靴”。英国のクラフツマンシップと、フランスのエスプリの両方を感じさせる、まさに良家、サラブレッド」と語るのは、ユナイテッドアローズのクリエイティブ・ディレクター鴨志田康人氏。5月13日からスタートしたジョンロブの「BY REQUEST」フェアのために特別にセレクトしたモデルを中心に、ジョンロブの魅力をうかがった。
文=OPENERS写真=原恵美子
足もとを固める靴はスタイルの要で、生まれたその国の文化の象徴
ユナイテッドアローズ第1号店の渋谷店がオープンしたのは1990年 7月ですが、当時は、イギリスのエドワードグリーン、イタリアのストールマンテラッシ、アメリカのオールデンと、「世界のそれぞれの国の優れた靴をセレクトする」ことを品揃えの姿勢としていました。そこに登場したのがジョンロブで、“パリのロブ”はぜひ扱いたい名靴でしたね。
業界人が唸る鴨志田さんの鋭い着こなしの細部が見られるフォトギャラリーへ
ジョンロブ歴は6~7足ほどですが、ロブを履きたくなるのは、品のよいスタイルをつくりたいとき。ロブにしか出せない味があります。今日履いている「ASHLEY(アシュレイ)」は3足持っていますが、スーツに合うローファーとして重宝しています。
僕は、その日の着こなしを考えるとき、順序立てて決めつけないで、ネクタイ一本、履きたい靴からコーディネイトを考えていきます。たとえば、「今日はストライプのソックスをはきたい」と思うことから組み立てていくのが着こなしのおもしろみだと思います。
今日のようなエレガントなスーツは通常ならオックスフォードを合わせますが、ちょっとひねって、ロングバンプとスクエアトウが特徴の「ASHLEY」を合わせる。ロブならではの上品さが足もとから伝わります。
JOHN LOBB│ジョンロブ
「BY REQUEST」フェアに、鴨志田康人スペシャルが登場!
フェアセレクトの3足とは?
「BY REQUEST」フェアのために選んだ3足を語る
「GARNIER(ガルニエ)」は、ディナースーツに合わせる既製靴では、もっとも完成度が高い靴です。ミニマルな靴ほどオリジナリティを出すのは難しいことですが、この「GARNIER」は、削ぎ落としていったなかでジョンロブらしさが際立ちます。ディナースーツ用の靴はエナメルを使うことが多いですが、ロブは上質なカーフを丹念に磨きあげていて、本当にダンディな仕上がり。タキシード用なので頻繁には履きませんが、年に1、2度、もう十数年愛用していますね。「GARNIER」は、シルクリボンのほかに、替えの丸紐がついているので、デイフォーマルにも使えます。一足持っていると便利ですね。
デザートブーツの「KRASNA(クラスナ)」は、ユナイテッドアローズでとてもよく売れたモデルで、当時はこういうタウンユースで履きこなせるチャッカブーツがほかにありませんでした。ラインのとりかたやフォルムが優美で、UAスタッフもこぞって履いていましたね。皆いまでも愛用しているし、飽きのこない完成度の高いブーツなので、今回のフェアでもよろこんでいただけると思います。
「BARROS(バロス)」は、80年代のフレンチトラッド全盛のころのパリジャン独特のプレッピーな着こなしにあわせたドレスシューズのひとつ。雑誌『ELLE』などにこの靴を履いた俳優が出ていて憧れたものです。とてもパリっぽい靴で、洗練されているカントリーシューズ。ひとことでいえば、お坊ちゃんの匂いがあって、BCBGの代表。
今回はフェアのために特別に、僕にとってのジョンロブらしい色合わせである茶の濃淡のツートーンがオーダーできます。コンビの靴は、ハードルが高く感じるかもしれませんが、普段の格好にこの靴をあわせるだけでスペシャルに、普通すぎると思ったときに雰囲気が出せるもの。この秋冬のトレンドであるツィーディなスーツなど、品良くリラックスしたスタイルにぴったりです。フェア期間中にしかオーダーできない“鴨志田スペシャル”をぜひお試しください。
JOHN LOBB│ジョンロブ
「BY REQUEST」フェアに、鴨志田康人スペシャルが登場!
愛おしいジョンロブの世界
ここにしかないジョンロブの世界、それが伝統のよさ
今回選んだ3足は、シャープすぎない時代のジョンロブの愛おしいモデルたちで、ノスタルジーをふくんだ豊かな時代のもの。ここにしかないジョンロブの世界を大切にしたいし、それが伝統のよさだと思います。
今日もってきた自分の一足は「AVON(エイボン)」。発売されたときに購入したもので、黒スエードのオックスフォードです。スエードが大好きで、カーフではなくスエードでこそ味わえる楽しさがある。たとえば、グレーフランネルに茶のスエードは教科書的ですが、グレーフランネルに黒スエードを合わせれば、ストイックなカラーリングのなかにほどよいモダンさがくわわります。
「GARNIER(ガルニエ)」は、一日長く履く靴ではないので、EウィズよりスマートなDウィズをお薦めします。お正月に着物を着る気分で、見た目がきれいなウィズをチョイスできるのもフェアでのオーダーならでは。店頭でウィズを比べてみてください。
チャリティプロジェクト“MOVING ON TOGETHER!”
今回の東日本大震災の被災地・被災者の皆さまには大変な思いをされていると思います。ユナイテッドアローズグループでは、被災地復興支援を目的としたお客さまとともにおこなうチャリティプロジェクト“MOVING ON TOGETHER!”を立ちあげました。
私たち一人ひとりにとって、服は、日々の生活を楽しむものであり、コミュニケーションのツールです。震災前もあともできることはいままでと変わりません。“MOVING ON TOGETHER!”などをつうじて、ポジティブに活動することが支援につながると思います。