MINI Cooper SD|ミニ クーパーSD 全ラインナップに新エンジンを採用
MINI Cooper SD|ミニ クーパーSD
MINIの全ラインナップにクーパーSDを追加
BMWはMINIおよび、MINI コンバーチブル、MINI クラブマン、そしてMINI カントリーマン(日本名、ミニ クロスオーバー)にターボディーゼルエンジンを搭載したクーパーSDを追加することを発表した。
文=松尾 大
最強のディーゼルを搭載
今春、欧州で販売が開始されることになったのは、「クーパーSD」と名づけられた、ターボディーゼル仕様車。現行のMINIのすべてのボディ形状に追加されることになっている。
これまでのMINIのディーゼル仕様は、「ワンD」が搭載する1.6リッター、66kw(90ps)エンジンと「クーパーD」の1.6リッター、82kW(112ps)エンジンの2種類であったが、このクーパーSDの2リッター4気筒ターボディーゼルエンジンは1,600バールという高圧のコモンレール式ダイレクトインジェクションと電磁式バルブインジェクターにより、最高出力105kW(143ps)/4,000rpm、最大トルク305Nm(31.1kgm)/1,750-2,700rpmを発生する強力なものだ。
ほかのディーゼルエンジンと同様にクランクケースをオールアルミ化することでエンジン重量を軽く抑えているほか、回生ブレーキ、オートスタート・ストップ機能を備える。シフトポイントディスプレイによる最適なシフトポジションの表示、電動パワーステアリングなどによって環境性能を高め、EURO5基準をクリアしている。
動力性能はMINIクーパーSDの0-100km加速が8.1秒。最高速度は215km/hを記録。燃費は4.3ℓ/100km(23.3km/ℓ)、CO2排出量は114g/kmとなる。MINIクラブマン クーパーSDでは、8.6秒、215km/h、4.4ℓ/100km(22.7km/ℓ)、CO2排出量は115g/km、MINIクーパーSDコンバーチブルでは、それぞれ8.7秒、210km/h、4.5ℓ/100km(22.2km/ℓ)、CO2排出量は118g/kmという数値を記録する。
全ラインナップが20km/ℓ以上の環境性能
また、日本では先日発表されたばかりのカントリーマンではFFと4輪駆動(ALL4)モデルの両方を選ぶことができ、FFは0-100km加速9.3秒、最高速度198km/h、4.6ℓ/100km(21.7km/ℓ)、CO2排出量122g/km。ALL4は、それぞれ9.4秒、195km/h、4.9 ℓ/100km(20.4km/ℓ)、130g/kmとなるという。
このあたらしいターボディーゼルエンジンに組み合わされるのは6速マニュアルトランスミッションで、ギアボックスは44.8kgと軽量なものとなっている。また、6速オートマチックトランスミッションもオプションで設定され、こちらも非常に変速スピードがはやいものとなっているという。
外観は、クーパーSと共通項が多く、フロントエプロンの大きなエアインテーク、ボンネット上のエアスクープがスポーティなキャラクターを強調している。また、クーパーSと同様にボディサイドには“Cooper SD”とレタリングされたバッヂが取りつけられているほか、リアエプロンのセンターからは2本出しのテールパイプが見えるなど、ひと目でスポーティなモデルであるとわかる演出がなされている。また、コンバーチブルをのぞくモデルには非常にアイキャッチングなルーフスポイラーが装着される。
このクーパーSD、ディーゼルエンジン仕様車が少ない日本への導入は未定だが、EURO5基準(NOx=0.18g/km PM=0.005g/km)を満たし、すべての車種で20km/ℓを超える環境性能に、ガソリンモデルに匹敵する動力性能を備えているほか、振動、騒音面でも高いレベルが保たれているという。ぜひとも輸入を検討してもらいたいものである。