フェラーリ GTC4 ルッソTにトスカーナで試乗|Ferrari

フェラーリ GTC4 ルッソTにトスカーナで試乗|Ferrari

CAR IMPRESSION

Ferrari GTC4 Lusso T|フェラーリGTC4 ルッソT

フェラーリ GTC4 ルッソTにトスカーナで試乗

ルッソTよ、お前もか

シューティングブレーク風のクーペボディに、大人4人がゆったりと乗れる空間を確保し、フェラーリ初となる革新的な4WDシステムを採用したV12モデル、「GTC4 ルッソ」。そのスタイリングやパッケージングはそのままに、エンジンをV8ターボに切り替え、FRを採用したニューモデル「GTC4 ルッソT」に、イタリアはトスカーナで試乗した。

Photographs by Ferrari S.p.AText by YAMAGUCHI Koichi

GTC4 ルッソTはルッソの廉価モデルなのか?

「ルッソよ、お前もか」。フェラーリ「GTC4ルッソ」の登場からおよそ半年が過ぎた2016年9月のパリサロンで、フェラーリが「GTC4 ルッソT」を発表したとき、そう思わずにはいられなかった。「488」、「カリフォルニアT」につづき、ルッソまでもが、ダウンサイジングターボの波に飲み込まれてしまうのか、と。

「488」と「カリフォルニアT」──このターボ化された2台のV8モデルは、実際にドライブしてみれば、いずれもフェラーリを名乗るのにふさわしい、すばらしいスーパースポーツに仕上げられている。くだんのV8ターボは、従来のフェラーリ製NAユニットが湛えている官能性には欠けるものの、絶対的なパワーといい、シャープなレスポンスといい、、フェラーリの名に恥じないパワーユニットである。とはいえ、時代的な要請として避けられないことであるにせよ、ダウンサイジングターボ化の波がV12ユニットを搭載するGTC4 ルッソにもおよんだことが、正直、残念だったのだ。

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早晩、GTC4 ルッソがルッソTに切り替わるのだろう。筆者のそんな認識は、すぐに早とちりだったと分かった。フェラーリはルッソTを、ルッソの後継車としてデビューさせたのではなく、あくまで新たなモデルとしてリリースしたからだ。では、珠玉の6.3リッターV12ユニットからカリフォルニアT譲りの3.9リッターV8ターボに換装され、革新的な4WDシステムが省かれコンベンショナルなFRを採用したルッソTは、ルッソの廉価版なのではないか。同時に、そんな思いが頭をもたげてきた。事実、日本に導入されたルッソTには、ルッソより500万円も安価な2,970万円のプライスタグが下げられている。

しかし、イタリア中部に位置するトスカーナ地方の古都、シエナで開催されたGTC4ルッソTの国際試乗会に参加して、その予想はいい意味で裏切られたのだった。