美食大陸オーストラリア、美食とワインをめぐる旅へ|ビクトリア州 メルボルン(1)|特集

特集|美食大陸オーストラリア、美食とワインをめぐる旅へ|ビクトリア州 メルボルン(1)

Restaurant Australia: Where Unique Food & Wine Experiences Await

特集|美食大陸オーストラリア、美食とワインをめぐる旅へ

Spin Off ビクトリア州 メルボルン(4)

賛否両論? クールジャパンを感じさせるカリスマシェフの新規店へ

フードツアーのハイライトは「Cumulus, Cutler & Co,」「Builders Arms,」「Moon Under Water」といった話題のレストランを数多く手がけるメルボルンのカリスマシェフ兼レストランオーナー、アンドリュー・マコンネル氏の新規店Super Normal

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店名の頭文字をカタカナで演出。漢字ではなくカタカナにこだわるところがクールジャパンらしい

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香港や上海あたりの屋台をイメージしたような空間。ところどころに日本のアイテムが飾られる

白木のシンプルなロングテーブルとカウンターだけで構成された空間には、意表をつかれた。いたるところに古い日本のかき氷器や盆栽などが配され、マコンネル氏が相当な日本好きであることがわかる。聞けば、上海、香港、ソウル、そして東京のフードカルチャーにインスパイアされた店とのこと。たしかにメニューにもそれが反映されている。

あたらしいレストランだが、実はメルボルン在住の日本人のあいだでは評価が二分している。私もかなりのキワモノを想像していた。しかし、出てきた名物料理「Duck Bao – Twice cooked duck」を味わってみて、そのおもいは一瞬にして吹き飛んでしまった。

ダークブラウンにこんがりと揚げたダック(アヒル)は、ストイックなまでにシンプル。横にはプラムソースと輪切りのキュウリ、ほっかりと湯気をたてるバンズ。そのダックをスプーンとフォークでほぐし、解体。それをバンズにはさみ、キュウリとプラムソースをかけて一気にかぶりつく。

ジューシーな肉と香ばしい皮、そしてさわやかな酸味のソースとキュウリのシャッキリとしたテクスチャー。北京ダックのようでもあるけれど、それとも異なるひねりの効いた合わせ技が味蕾を覚醒させる。これには脱帽。さすがはメルボルンでトップクラスのレストランを手がけてきたシェフだ。これを食べるためだけに訪れても後悔しないだろう。

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これが「Duck Bao – Twice cooked duck」。人数によってはハーフサイズをオーダーすることもできる

ルーフトップバーとウィスキーがナイトライフのトレンド

ツアーの最後はナイトライフのちら見。ということで、メルボルンで流行のルーフトップバーのひとつGoldilocksへ。場所はなんとチャイナタウンのど真ん中。しかも、1階にある直通エレベータは、チャイニーズレストランのなかというユニークさ。まずひとりではたどり着けない。ルーフトップは4階の店内から、さらに階段を昇った上にあり、メルボルンの高層ビル群に囲まれた空間。

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マニア推薦のレアなコレクションも多い。バックバーに並ぶボトルが圧巻

12月から2月(南半球の夏)にかけては、最高のロケーションだ。フレッシュフルーツを使ったオリジナルカクテルを取り揃えていて、女性客も多いという。

さらに姉妹店にあたるのがEau de Vie。こちらはガラリと変わって、スコッチやウィスキーなどヘビーリカーが中心のバー。オーストラリアでも人気が高まってきているそうで、日本のウィスキーなども充実している。

ツアーの最後をカンピオン氏はこう締めくくった。

「メルボルンの食は本当に多様です。しかもリーズナブル。もちろん高級レストランも多いけれど、ちゃんと選べば適正なプライスで上質、しかもバリエーションに富んだ食事を楽しむことができます。そして日本食をリスペクトしているシェフが多いのも特徴です。日本とおなじような季節感があるメルボルンは、風土・食環境の面でも近しいものを感じます。ぜひ、メルボルンでそれを体感してください」

メルボルンの最先端のグルメシーンを体感したあとだけに、その言葉には説得力があった。

Supernormal(スーパーナチュラル)
http://www.supernormal.net.au/

Goldilocks(ゴールディロックス)
http://www.goldilocksbar.com.au/

Eau de Vie(オー・デュ・ビー)
http://eaudevie.com.au/melbourne/

<取材協力>
オーストラリア政府観光局 http://www.australia.com
ビクトリア州政府観光局 http://jp.visitmelbourne.com

Spin Off ビクトリア州 メルボルン(2)につづく

ABOUT
TERADA Naoko

トラベルジャーナリスト 東京生まれ。日本とオーストラリア・シドニーの旅行会社勤務後、編集プロダクションを経てフリーランスとして独立。いままでに60ヶ国を訪れ、年間150日は国内外のホテルに宿泊。世界の極上ホテル&リゾートに精通。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで、独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口の紀行文、旅情報などを執筆。近年は豊富な海外ツーリズム経験を活かし、日本の観光立国化に尽力、関連セミナーなどに多数出席するほか、山口県観光審議委員も務める。現在、幅広い海外ジャーナリスト、アーティストとの交流をベースに、メディアの視点に立った日本へのプレスツアーの発起人として活動中。 ブログ ハッピー・トラベルデイズ http://blog.excite.co.jp/naoterada 著書 『ホテルブランド物語』角川書店 共著 『ロンドンのホテル』日経BP企画社 『タイのスパ』日経BP企画社など