クロノグラフの祖、ニコラ・リューセックをオマージュしたクロノグラフが、現代的にアップデート｜MONTBLANC

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モンブランが「スターレガシーニコラ・リューセック」の新作モデルを発表

モンブランは、「スターレガシーニコラ・リューセック」の新作モデルを発表。2022年9月に発売する。

Text by YANAKA Tomomi

「クル・ド・パリ」モチーフでリューセックが活躍したパリとのつながりを表現

現代のクロノグラフの祖とも言える“インククロノグラフ”を発明したニコラ・リューセックをオマージュするモンブランの新作モデルだ。

このストーリーは、1821年9月、パリの有名なシャン・ド・マルス競馬場までさかのぼる。フランス国王付きの第6代目の時計職人だったニコラ・リューセックは、各馬がゴールラインを通過した瞬間を正確に記録するよう設計したタイムキーパーをテストした。彼が発明した装置は、馬がゴールラインを通過するたびに、分と秒の2つの回転カウンター上にインクを一滴落とす固定ペン先を使用したもので、勝ち馬を科学的に記録できたことは、競馬スポーツにも革命をもたらすことになる。

その後、パリの科学アカデミーでもこの発明品が紹介され、アカデミーのメンバーは、この装置をギリシャ語で時間を意味する「クロノス」と、書くことを意味する「グラフィン」を組み合わせて、「クロノグラフ」と名づけた。こうして、ニコラ・リューセックの発明により、「クロノグラフ」という言葉が誕生したのだ。

モンブランでは2007年にニコラ・リューセックに敬意を表すとともに、彼の技術を応用し、初の自社ムーブメントを搭載したモデルを発表。そして今回、このタイムピースを新たに意外性のある解釈で表現し、ステンレススティールモデルと500点限定のDLCステンレススティールモデル、2種類のタイムピースをローンチするに至った。

人間工学に基づいた直径43mmの新開発ぺブル型ケースには、自社製ムーブメント「モノプッシャークロノグラフムーブメントMB R200」を搭載。ダイアルには、時計の下に60秒の経過時間と30分積算時間を表示する、水平に並ぶ2つの回転ディスクによるクロノグラフ表示部が設けられ、2つのカウンターを繋ぐ単一のインデックスマーカーが経過時間を表示する。

ケースバックは、ブラックの半透明サファイアクリスタルが与えられ、フランジには「ACADEMIE DES SCIENCES DE PARIS」と刻印。1821年にパリの科学アカデミーがリューセックの発明品を認証したことを思い起こさせるものとしている。さらに、「CHRONOGRAPHE NICOLAS RIEUSSEC」の文字も12時位置に刻印された。