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2025年12月12日
ツートーングレーが「マスター・コントロール・カレンダー」に新たな表情を与える
JAEGER-LECOULTRE|ジャガー・ルクルト マスター・コントロール・カレンダー
ジャガー・ルクルトが「マスター・コントロール・カレンダー」新作モデルを発表した。2色のグレーを組み合わせたグレイン仕上げダイヤルを採用し、クラシカルな複雑機構に現代的な表情を与えている。500本限定のスペシャルモデルだ。
Text by WASEDA Kosaku
1940年代の名作ムーブメントへのオマージュ
ジャガー・ルクルトは1940年代、トリプルカレンダーとムーンフェイズを搭載したムーブメントを開発し、他の一流メゾンにも採用されるなど、ウオッチメイキングの世界で名を馳せた。
ジャガー・ルクルトが、このトリプルカレンダーを搭載するムーブメントを作り始めて50年、1992年に誕生したのがマスター・コントロール コレクションだ。その名称は、先駆的な「1000時間コントロール」認証に由来している。ケースに収められた時計を全個体でテストするという、当時としては画期的な基準を打ち立てたこの認証プロトコルは、技術の進歩に応じて進化を続けてきた。
またデザインの面でも、1950年代のクラシックなラウンドウオッチを再解釈することで、タイムレスなエレガンスを演出し、技術と端正なスタイルを特徴とする独自の地位を確立した。
今回の新作が搭載するコンプリートカレンダーは、曜日、日付、月、ムーンフェイズを表示。曜日と月はダイヤル上半分に、ムーンフェイズは下半分に配され、外周の日付は針で指し示される伝統的なレイアウトが採用された。
新しいグレイン仕上げダイヤルは、ライトグレーとダークグレーを交互に用いることで各表示を明確に区切り、クラシックなレイアウトを視認性の高いものへと昇華させている。ライトグレーの中央部には上部に曜日と月の窓が配置され、ホワイトのディスクにブラックの表示がデカル転写で施されている。
そして中央下部には、スモールセコンドサブダイヤル内にムーンフェイズ表示が収められ、星が散りばめられた青空を背景に、鏡面仕上げの月がアワーリングのダークグレーの色調をほのかに映し出す。
アワーサークル外側の分表示チャプターリングはライトグレー、最外周の日付表示サークルはダークグレーを背景としており、グレイン仕上げによる光の吸収と反射の変化が、ライトグレーとダークグレーのコントラストをさらに強調するデザインだ。
ダイヤル周囲の日付表示と日付針には、レッドの小さなアクセントが施され、控えめなコントラストを添えている。細長い三角形のアプライドインデックス、12時、3時、9時の数字、片面にポリッシュ仕上げ、もう片面にサテン仕上げを施したファセット加工のドーフィン針など、マスター・コントロール コレクションのデザインコードをすべて踏襲している。
40mmのケースは、ベゼルとラグ上部にポリッシュ仕上げ、サイドにはきめ細かなサテン仕上げと、洗練された仕上げが施され、控えめなエレガンスを醸し出している。
搭載されるムーブメントは、自社製自動巻のキャリバー866。時、分、秒、コンプリートカレンダー、ムーンフェイズを表示する。パワーリザーブは70時間を誇り、実用性も確保されている。
キャリバー866の特筆すべきポイントは、独創的なジャンピングデイト機能だ。月に一度、15日から16日にかけて、赤い先端の日付針が2つの日付を隔てる90度を素早くジャンプする。これにより、ムーンフェイズ表示が日付針に隠れることがなく、その美しさを常に鑑賞できるよう配慮されている。
ツートーングレーという配色で、伝統的なトリプルカレンダーに新たな表情が与えられた今回の「マスター・コントロール・カレンダー」。メゾンを象徴する複雑機構に対する深い敬意と、現代的な感性を融合させることで、クラシカルなウオッチを今日にふさわしい姿へと進化させた。
問い合わせ先
JAEGER-LECOULTRE
https://www.jaeger-lecoultre.com/jp-ja




