Louis Vuitton|ルイ・ヴィトンのミステリーウォッチが見せる、新たなる道標
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2015年5月1日

Louis Vuitton|ルイ・ヴィトンのミステリーウォッチが見せる、新たなる道標

Louis Vuitton|ルイ・ヴィトン

ルイ・ヴィトンのミステリーウォッチが見せる、新たなる道標

ルイ・ヴィトンは今年、ミステリーウォッチ「タンブール ミステリューズ」を新作として発表した。初の完全自社開発ムーブメントを搭載したこの時計で、ルイ・ヴィトンはラグジュアリーウォッチの新たな道標を表明する。

文=野上亜紀Photo by Jamandfix

中央にムーブメントが浮かんで見える魔法のような時計

ルイ・ヴィトンが今年発表した新作、「タンブール ミステリューズ」。まるで時分針が浮いているかのように見える、魔法のようなミステリーウォッチだ。この遊び心満載の時計を製作したのは、ルイ・ヴィトンの「アトリエ オロジェリー ルイ・ヴィトン」で機械式ムーブメントの設計を担当する、ジルダス・ル・ドゥサール氏。ドゥサール氏は同社にて、やはりコンパス内蔵の個性的な時計「タンブール オリエンテーション」を製作したひとでもある。

「不思議な時計を作りたい、神秘的な時計を作りたいと思ったんです」とドゥサール氏は語る。不思議な仕組みのこの時計は、中央に配したムーブメントを3枚のクリスタルディスクで固定。外周にギアを備えた一番上のディスクがリュウズに直結して時刻合わせ、おなじくリュウズに直結した2枚目がゼンマイの巻き上げを行う仕組みで構成されている。

「通常は水平に配列するムーブメントを小さくして、すべてを入れ込むのはとても大変な作業でした。しかもこの時計は階層式のムーブメントで、こんなに小さくても8日巻きのパワーリザーブを備えています。ムーブメントの開発同様、ケースも機構の役割を果たすため開発に苦労しましたね」

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今年の新作「タンブール ミステリューズ」。シンプルなテクニカル・モデル、ブラウンとグレーのクラシックなモデル、ジュエリーを配したフェミニンなモデルの3種がある。ケース素材(4種:YG、PG、WG、Pt)など、それぞれの好みに応じてカスタマイズできる。写真のモデルは自動巻き、YGケース×ガルーシャストラップ、2625万円(参考価格)、9月以降受注開始予定。

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「タンブール オトマティック クロノグラフ GM スチール&ゴールド」今年の新作は、タンブールではじめてのゴールドとステンレススティールのコンビモデル。自動巻き、YG+SSケース&ブレスレット、145万9500円、発売中

“クリエイティブ”を形にする時計作り

「タンブール ミステリューズ」は、それぞれがオーナーの好みでカスタマイズできるのも大きな特徴だ。ケースの素材にはじまり、ジュエリーやイニシャルをあしらうか否かまでも選ぶことができる。こうした細かい点にまできっちりとこだわるところが、いかにもルイ・ヴィトンらしい、とドゥサール氏は語る。

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ジルダス・ル・ドゥサール氏。「アトリエ オロジェリー ルイ・ヴィトン」機械式ムーブメント設計者。

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スペシャルオーダーのウォッチボックスに収められた人気モデル「タンブール オトマティック オリエンテーション」。この時計もまた、ジルダス・ル・ドゥサール氏による設計である。

「この時計は、じつは穴石にまでファセットを入れているんですよ。時計の製作を進めながら、どんな小さな点もないがしろにしないのが、“ルイ・ヴィトン”だと気づきました。ルイ・ヴィトンが本格的に時計製作に参入したのは最近ですが、同社の時計づくりは“クリエイティブ”をかたちにするというコンセプトから生まれているのだと思います。ムーブメントからはじまって、すべてがチームワークがあってこそなしえたものです。神秘的な外観に技術を秘めたこの時計は、見るだけでじつはすべてを語ってくれているんです」

時計を選ぶ理由は、じつにひとさまざまあるだろう。実用性を求めるか、あるいは好みのファッションに合わせるか、はたまたステイタスを示すために選ぶのか……。しかしラグジュアリーウォッチと呼ばれる時計であればこそ、ときには目的ではなく、オーナーの「遊び心」を満たしてくれるものを選ぶのもよいだろう。ルイ・ヴィトンはこの独創的な時計で、同社が考えるラグジュアリーウォッチの指標とはなにかを語ってくれた。

           
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