ジュエリー特集|自然界とレイチェル・カーソンへのオマージュ
“センス・オブ・ワンダー”を研ぎ澄まして
美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性“センス・オブ・ワンダー”を育むために、子どもと一緒に自然を探検し、発見のよろこびに胸をときめかせた作家レイチェル・カーソン。ここで紡ぎ出すストーリーは、レイチェルがきっと見つけたであろう自然界からインスパイアされたジュエリーやコスチュームジュエリーによる、生命の神秘や美しさへの讃歌。
Text by NAKAMURA Akiko (OPENERS)Photo by Jamandfix
ジュエリーに込められた自然を讃える思い
「子どもたちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激にみちあふれています。残念なことに、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。
もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力を持っているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない“センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性”を授けてほしいと頼むでしょう。
この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。」
『センス・オブ・ワンダー』(著/レイチェル・カーソン、訳/上遠恵子 新潮社)
『沈黙の春』の作者であるレイチェル・カーソンが最後に書いた作品、『センス・オブ・ワンダー』からのことばです。
自然に触れ合うこと、自然に思いを巡らせること、そういった時間をもつことこそが今の私たちには必要なのかもしれません。
地球の美しさについて深い思いをめぐらせるひとは、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力をたもちつづけるでしょう、ともレイチェルはこの本のなかで語ります。
「鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な美と神秘がかくされています。自然がくりかえすリフレイン――夜の次に朝がきて、冬がくれば春になるという確かさ――のなかには、かぎりなくわたしたちをいやしてくれるなにかがあるのです」
『センス・オブ・ワンダー』(著/レイチェル・カーソン、訳/上遠恵子 新潮社)
この特集では、自然素材を使ったものや自然をモチーフにしたものであったり、“センス・オブ・ワンダー”をそっと封じ込めたジュエリーたちを紹介します。
美しいものを美しいと感じる感覚、あたらしいものや未知なものにふれたときの感激、そういった感性を研ぎ澄ますちょっとの意識で、私たちの毎日は素晴らしいものへと変化するのかもしれません。
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