前代未聞のプロモーション

スコットランドが誇るエレクトロニック・ミュージック・デュオ「ボーズ・オブ・カナダ」は、1980年代後半から音楽活動を開始。

1998年、イギリスを代表するテクノレーベル「ワープ・レコーズ」より、『ミュージック・ハズ・ライト・トゥ・チルドレン』をリリース。90年代のIDM（インテリジェント・ダンス・ミュージック）やエレクトロニカに、アコースティックの要素をブレンドした「フォークトロニカ」を生み出した。つづく『ジオガディ』、『ザ・キャンプファイア・ヘッドフェイズ』の2作もまた、電子音楽の歴史を語る上で不可欠な名作として聴き継がれている。

今年の4月に開催されたレコード・リスナーのための祭典「RECORD STORE DAY」において、突如ボーズ・オブ・カナダの12インチがレコードショップに並んだ。何の前触れもなく、プレスされた枚数も不明なこのレコードは、現在までにニューヨークの「Other Music」とロンドンの「Rough Trade East」で発見されているほか、東京を含む数都市のレコードショップで目撃されたという噂も流れた。

レコードのジャケットには『―― / ―― / ―― / XXXXXX / ―― / ――』という不可解な記載があり、入手したものは、YouTubeで公開された収録音源から“XXXXXX”部分に入るであろう6ケタの数字を確認。その後、イギリス国営ラジオ、アメリカの公共ラジオ、ファンサイトなどを通じて次々と数字が発表され、海外音楽メディアを中心に大きな話題となっていった。そしてすべての数字を揃えたファンが、ボーズ・オブ・カナダのオフィシャルサイト内で、パスワードとして入力すると、そこには新作のリリース情報が含まれたビデオが用意されていた。8年ぶりとなるアルバム『トゥモローズ・ハーヴェスト』の存在が確認され、発見したものの手によって、世界中へ拡散されたのだった。

ついに公開されたミュージックビデオ

5月22日（水）の24時、渋谷スクランブル交差点の街頭ビジョンで新曲「Reach For The Dead」が公開された。また、デトロイトの音楽イベントでスクエアプッシャーの出演前に披露された「Cold Earth」、ロサンゼルスの砂漠でおこなわれた試聴イベントなど、メディアやファンの期待を煽りつづけた。そして6月5日（水）、ついにニューアルバムがリリースされる。

壮大なスケールのサイケデリアで、意識下に眠る風景を呼び起こすようなサウンドは、ボーズ・オブ・カナダが唯一無二の存在であり、『トゥモローズ・ハーヴェスト』が彼らの最高傑作であることを確信させる。

本作のサウンドスケープは、聴く者の想像や期待を遥かに凌駕する音の旅へといざなうだろう。

『トゥモローズ・ハーヴェスト』

ボーズ・オブ・カナダ

発売日｜6月5日（水）

2000円（BRC-382）

Warp Records / Beat Records

http://www.boardsofcanada.com

1. Gemini

2. Reach For The Dead

3. White Cyclosa

4. Jacquard Causeway

5. Telepath

6. Cold Earth

7. Transmisiones Ferox

8. Sick Times

9. Collapse

10. Palace Posy

11. Split Your Infinities

12. Uritual

13. Nothing Is Real

14. Sundown

15. New Seeds

16. Come To Dust

17. Semena Mertvykh

ビートインク

Tel. 03-5768-1277

http://www.beatink.com