マンデラと親交のあったボノが手がけた主題歌にも注目！

27年にもわたる牢獄生活を耐え抜いた不屈の精神、憎しみではなく、融和をもってアパルトヘイトなくした指導力。マンデラはその偉業と愛に満ちた人柄により愛されてきた。昨年おこなわれたマンデラの葬儀にアメリカのオバマ大統領をはじめ、各国要人がこぞって駆けつけたことは、それを証明するものだろう。

そんな彼の傲慢さや軽薄さ、浮気心など、プライベートな部分も包み隠さず記した自伝が待望の映画化。マンデラと彼を支えた妻ウィニーとの愛の軌跡が、16年もの歳月をかけて完成した。

メガホンを取ったのは、『ブーリン家の姉妹』で知られるジャスティン・チャドウィック。キャストには、マンデラのカリスマ性と愛嬌を見事に体現してみせた『パシフィック・リム』のイドリス・エルバ。彼の最愛の妻、ウィニー役を『007 スカイフォール』のナオミ・ハリスが演じている。またマンデラと生前から親交のあった、U2のボノが手がけた主題歌『オーディナリー・ラヴ』は、ゴールデン・グローブ賞に輝いている。

テロ行為に走り、終身刑の判決を受けるマンデラ

ヨハネスブルクで弁護士として青春を謳歌していたマンデラ。しかし、黒人が迫害される現実を目にした彼は、反アパルトヘイト運動へ身を投じ、次第にのめりこんでいく。

また最初の結婚が破綻したのち、年の離れたウィニーと再婚するも、政府の政策がさらに恐慌化するなかで、マンデラは武装闘争を選択し、テロに走ることに。1962年に逮捕され、1964年には国家反逆罪で終身刑の判決を受けてしまう。

そして、27年もの間、収監されたマンデラ。その間に思想を深め、南アフリカの未来のためには憎しみを捨て、共存と愛を説く必要性に思い至るのだった。だが、彼の思いは、外の世界で迫害され、憎しみに凝り固まった最愛の妻には伝わらず――。

27年もの監獄での激烈な体験のなかでマンデラが人間として成長する一方、家族を命がけで守り抜く妻ウィニーとの間に広がる溝。大義をなしえるために、愛を犠牲にしなければならなかったマンデラの悲しみまでもが描かれた本作。“聖人”といわれた彼の真の姿に触れてみたい。

『マンデラ－自由への長い道－』
5月24日（土）より全国公開
監督│ジャスティン・チャドウィック
出演│イドリス・エルバ、ナオミ・ハリス
配給│ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2013年/イギリス・南アフリカ/2時間27分&
http://disney-studio.jp/movies/mandela/

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