特集|DJ 松浦俊夫、パーソナルフィジカルチェックサービス「アディダス ランニング ドック」を体験
アディダス「ランベース」からスタートする、42.195km完走への道
ランナー必見! 松浦俊夫による「アディダス ランニング ドック」体験レポート(1)
DJの松浦俊夫さんが、来年2月におこなわれる「東京マラソン2012」に出場する。普段からランニングはしてきたものの、もちろん趣味の範囲。42.195キロ完走を目指し、身体のコンディションを整える必要がある。そこでランニングの人気スポットである皇居のすぐそば、アディダスが展開するランニング施設「ランベース」にて、12月よりスタートしたパーソナルフィジカルチェックサービス「アディダス ランニング ドック」を体験。トレーニングの開始を前に、いまの自分のコンディションをチェックし、今後のトレーニングメニューについてプロのトレーナーにアドバイスを仰ぐことに!
Text by FUJITA Mayu(OPENERS)
Photos by SUZUKI Kenta
新サービス「アディダス ランニングドック」とは?
おそらく多くのランナーは雑誌や専門書などを参考に、すべて自己流でトレーニングに励んでいる場合がほとんどだろう。しかし、身体のどこかに変調を感じる、というひとも多いのでは? 身体にあったストレッチやトレーニング法をおこなわない限り、その変調はおさまらないし、怪我につながる恐れも! ランニングを楽しむために必要な、知っておくべき身体の弱点とその対策法を見つけることができる──それがこの「アディダス ランニング ドック」なのである。
専門の機械を使った科学的診断や、実際に身体を動かしたさいに起こる筋肉の反応などを総合して分析し、プロのトレーナーがひとりひとりの弱点にあわせたストレッチ法やトレーニング法をアドバイス。
大会に出場するなど、より高みを目指すストイックなランナーだけが受けるものかと気遅れしてしまいそうだが、もちろん趣味の範囲で気ままにランニングを楽しむランナーにも、ぜひお薦めしたいサービスである。
ここで松浦さんが実際に体験した、「アディダス ランニング ドック」のメニューを紹介しよう。チェックはトレーナーとマンツーマンでおこなわれるが、なにも緊張することはない。測定はいたってカジュアルな雰囲気のなかでおこなわれる。ポイントは、どんどん質問すること。プロのアドバイスをもらえるせっかくの機会なのだから、食事のメニューから走るスピード、頻度、ストレッチのコツまで、気になることはなんでもぶつけてしまおう。それでは、測定スタート!
お酒を飲んだ翌日は水分補給をこまめにすること!
InBodyによる体成分分析
身体をスキャンするイメージで、専用の測定器を使用する。体脂肪、筋肉量、水分量など、ランニングをおこなううえで必要となる身体の体内状態をチェックする。年齢、性別を登録し、あとは台の上に立っているだけ。そのまま待つこと2分弱、測定結果はすぐにプリントアウトされ、最後におこなわれるトレーニング指導のさいにそのほかのチェック結果とともに詳細な説明を受けることになる。
マイスタースタッフ 深野真子さんのアドバイス
だいたい標準値内であれば問題はありません。数値が高くていいのは水分量、悪いのが体脂肪です。ただ、体脂肪が少なすぎると体温維持がしにくくなるので、体脂肪を落としつつ、一緒に筋力を増やしていけるといいと思います。筋肉は発熱しますからね。いまの体脂肪率を基準に、毎日おなじ時間に計って調整していけるのが理想です。毎日が難しいようなら、間隔はあけてもかまわないので、おなじ時間に計るようにしてください。体脂肪率は時間によってかなり差が出てしまうものなんです。また、お酒を飲むと体内の水分量が減るので、前日にお酒を飲んだときは水分補給をこまめにおこなってください。筋肉を動かすのに水分は必要不可欠です!
アディダス「ランベース」からスタートする、42.195km完走への道
ランナー必見! 松浦俊夫による「アディダス ランニング ドック」体験レポート(2)
骨格の左右差は無視すれば怪我につながる恐れも!
アライメントチェック
ここでは、ランニングにとってもっとも重要な脚の骨格をチェックする。膝の角度、脚の長さ、かかとの角度を測定し、最後にO脚やX脚など、脚の特徴をみる。左右差があるアンバランスな状態ではパフォーマンスの向上の妨げになるだけでなく、腰痛や関節痛など、怪我の原因にも! チェック方法はいたって簡単。
① 膝の角度 腰骨の頂点から膝のお皿の上までをひもで結び、その角度を分度器で計測。
② 脚の長さ 太ももの付け根の骨の頂点と内くるぶしまでの長さを測定。
③ かかとの角度 かかとが内側・外側を向いていないか、ふくらはぎの中心からアキレス腱、かかとの骨までを線で結び、その角度を分度器で測る。
④ 脚の特徴 かかとをつけて真っ直ぐ立ち、脚と脚の隙間の具合から、O脚・X脚などといった特徴を見る。
マイスタースタッフ 深野真子さんのアドバイス
たとえば膝の角度が大きすぎる場合、膝に負担がかかる可能性があります。とくに女性に多く見られますね。また、脚の長さに左右差がある場合には、骨盤周りの柔軟性や筋力バランスに問題があるかもしれません。入念なストレッチや筋力をつけて守ってあげるなど、必要なサポートについてアドバイスしていきます。でも、松浦さんは、角度、左右差、問題なし! すばらしいですね。ただ、ちょっとO脚気味かも。ももの外側の筋肉の張りが原因のようですが、この程度であれば十分ストレッチで改善できます。
つぎは筋肉にフォーカス、柔軟性をチェック
タイトネスチェック
ベッドに横になり、太ももの前側・裏側の筋肉、股関節など、おもに下半身の筋の柔軟性についてチェック。基本的なチェック項目は全部で4つ。柔軟性のチェックとアライメントチェックをもとに、柔軟性と筋力のバランスや重心の位置、バランス感覚など、それぞれの身体の状態に合わせて追加チェックをおこなっていく。
① 太ももの裏側の筋肉 仰向けになり、膝を伸ばした状態で上がるところまでスタッフが脚を持ち上げ、太ももの裏側の筋肉の柔軟性をチェック。今度は自力で上がるところまで脚を上げ、柔軟性と筋力のバランスをみる。スタッフが持ち上げたところまで足を上げられない場合、柔軟性に対し筋力が足りていないということ。
② 太ももの付け根の筋肉 膝を曲げ、腹につけるようにスタッフの手で押し上げ、太ももの付け根の柔軟性をチェック。ここが固くなると脚が前に出づらくなってしまうため、しっかりほぐす必要がある。
③ 股関節の柔軟性 そのまま外側・内側へ膝を倒し、股関節の柔軟性と、お尻の筋肉の固さをチェック。お尻が固くなると脚が開きやすくなるほか、疲れもたまりやすくなる。
④ 太ももの前側の筋肉 うつ伏せになり、かかとをお尻につけるように膝を曲げていき、太ももの表側の筋肉の固さをチェック。
マイスタースタッフ 深野真子さんのアドバイス
松浦さんの場合、足首の固さと重心の位置を追加でチェックしました。足首を上に曲げる、地面を蹴るときに使う筋肉が固く、うまく使えてないようです。逆に足首を下へ曲げる筋肉は柔らかすぎるようですね。柔らかすぎると着地のさいに踏みとどまれず、捻挫しやすくなってしまうの注意しましょう。また、重心が後ろにかかってしまっているようです。重心が後ろにあると足が出ずらくなってしまいます。そのほか太ももの裏側、足の付け根、お尻も固いようです。太ももの裏側が固いと足が後ろにひっぱられてしまうため、それもあって重心が後ろに乗りやすくなってしまっていると思うので、ストレッチでしっかり伸ばしていきましょう。
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ランナー必見! 松浦俊夫による「アディダス ランニング ドック」体験レポート(3)
いよいよチェック結果を発表! いま必要なトレーニング法とは?
フィードバック&ケア
インボディ、アライメントチェック、タイトネスチェックの結果をもとに、そのひとに必要なストレッチ法やトレーニング法などをアドバイス。松浦さんの場合、脚の裏側の筋肉が固く、そのため重心が後ろにかかってしまっているのがネック。筋肉を伸ばし、重心を前にするストレッチ法をレクチャーしてもらった。なお、帰りにインボディ、タイトネスチェックの結果と併せ、アドバイス内容をまとめたシートももらえるので、この場で完璧に覚えなくても大丈夫。些細なことでもどんどん質問して、より多くのアドバイスをもらおう!
ストレッチの基本ルール
①呼吸を止めない ストレッチ中、呼吸を止めてしまうひとが多い。鼻から吸って、口から吐く。この呼吸を止めないことを意識する。
②片方ずつおこなう 身体には左右差があるため、ストレッチは必ず片手、片足ずつストレッチをおこなうこと。
③血流を流す ストレッチ中は血流を止めてしまうため、ひとつのポーズが終わったら必ず足踏みなどで筋肉を動かすこと。
④姿勢が大事 腰を反らせるのではなく、お腹に力を入れ、胸を張ることを意識する。
⑤ゆっくり時間をかける 目安はおなじ姿勢を30秒キープ。あまり時間をかけすぎると血流が止まったままになってしまうため、長ければ長いほどいいというわけではない。
重心を前に置くためのストレッチをレクチャー!
① 脚の裏側の筋肉のストレッチ
ベンチなどに膝を伸ばした状態で脚を乗せ、両手でつま先を掴む。難しければ片手でもかまわない。できれば右足なら左手と、乗せた足と逆の手が理想だが、難しいようならおなじ側の手でもいいし、つま先でなく足首でもオッケイ。胸を張り、膝を伸ばすイメージでストレッチ。このとき、つま先を前後左右に振ってみて、痛いと感じる側に足首を倒したままキープ。痛い部分は筋肉が使われていない証拠!
② ふくらはぎのストレッチ 壁や手すりなどに掴まって、先ほどベンチに乗せた方の脚を後ろに引き、かかとを地面に押しつけるようなイメージでふくらはぎを伸ばす。体重移動で伸ばすのではなく、“かかとを地面に押しつける”というイメージを意識することがポイント。
※ここまでで一度足踏みをして血流を流し、脚を変える。
③ 太もも前側のストレッチ 片足を前に出し、反対の脚の膝を地面につけ、お尻とお腹にぐっと力を入れながら、重心を前にかけていく。後ろ脚の前側の筋肉も伸びているが、メインは太ももの付け根の筋肉の伸びを意識する。
※ここまでで一度足踏みをして血流を流し、脚を変える。
ここまでのストレッチを終え、意識せず自然に立ってみると、重心が前に移動しているのを感じられるはず。また、前屈をしてみると、手が床につくようになったのでは。脚の後ろの筋肉が伸ばされている証拠である。仕上げにお尻と胸も伸ばしていこう!
お尻の筋肉を伸ばす 脚を伸ばして床に座り、片脚の膝を立て、伸ばした脚とクロスする。立てた膝を抱きかかえ、右足なら左肩と、逆側の肩にくっつけるように引き寄せる。
胸の筋肉を伸ばす まっすぐ立ち、肩甲骨を寄せるイメージで腕を後ろに引く。お腹にしっかり力を入れ、腰が反ってしまわないように意識する。上半身はこのストレッチだけで十分スムーズに腕が引けるようになるという。
アディダス「ランベース」からスタートする、42.195km完走への道
ランナー必見! 松浦俊夫による「アディダス ランニング ドック」体験レポート(4)
スクワットこそ有効なウォーミングアップ
スクワット
脚を開いて、手は腰に。お尻を後ろに引くように、膝を曲げていく。お腹に力を入れ、足の親指にしっかりと力を乗せながらゆっくりと。目安は10回。これにより、お腹に力が入った状態で走りだせるだけでなく、蹴り出しもよくなる。また、ずっと筋肉を使いつづけている状態になるため、身体もあたたまる。このあとに縄跳びを取り入れると理想的。縄跳びの動きから足を踏み出すのがランニングなので、最適なウォーミングアップなのだ。
走り終えたあとこそ入念にストレッチを!
欲を言えばストレッチももっとたくさんありますが、やることが増えるとひとつひとつがおろそかになってしまうので、松浦さんの身体の状態に合わせた“最低限これはやってほしい”というものを紹介しました。まずはこのストレッチとウォーミングアップをしっかりつづけること。だいたい1ヵ月くらいから変化があらわれてきますよ。ストレッチは走り終えたあとこそ入念に、できる限り時間をかけておこなってください。次の日に疲労を残さないというだけでなく、柔らかい動きができる身体に変わっていきます。そのさい、ひとつひとつのポーズのキープ時間を長くするのではなく、セット数を増やすことでストレッチの量を調節してください。
ランニングフォームにかんするパーソナルチェックサービスもお薦め!
「ランニングドック」のメニューは以上。所要時間はだいたいひとり1時間ほど。本来はこれらのメニューに足形測定、シューズ選びのアドバイスがふくまれるのだが、松浦さんの場合、フルマラソン完走に向け、カスタマイズシューズ「mi adidas(マイ アディダス)」を作ることになったため、今回は測定を省いた。次回は「マイ アディダスオーダー編」を紹介する。なお、プロのトレーナーと一緒に皇居を走り、ランニングフォームにかんするアドバイスをもらえる「パーソナルトレーニングプログラム」(1時間)も別途用意されている。
せっかくの機会なので、「アディダス ランニング ドック」にプラスして、自身のランニングパフォーマンスについて徹底的にチェックしてみるのもいいだろう。アディダス「ランベース」から、次の目標に向かって走り出そう!
adidas Running DOCK
料金|初回 6000円/2回目以降 4000円 ※RUNBASE施設利用料込み
パーソナルトレーニングプログラム 5000円(別途予約要、1回1時間)
※予約の当日キャンセルは上記サービス料金の各半額をキャンセル料として申し受けます。
サービス内容
足型測定
Inbodyを利用した体組成、骨格筋等の計測
アライメント(下肢の形・関節の硬さ・可動域等)測定
最適なトレーニングメニュー相談&提案(食事・ケア方法含む)
シューズ選びアドバイス
※パーソナルトレーニングプログラムは本内容に含まれません。別途予約が必要となります。
adidas RUNBASE
東京都千代田区平河町2丁目16-1 平河町森タワー1F
営業時間|平日 7:00~22:30/土日祝 7:00~19:00
料金|ビジター:700円
回数券:5000円(10枚/6ヵ月)
シューズレンタル:100円
ウェアレンタル:一式 500円/一点 300円
タオルレンタル:小 100円/大 200円
adidas RUNBASE
Tel. 03-3261-9980
http://adidas.jp/running/runbase/