ART|写真家、飯田信雄写真展「Foton -(光子)」開催
LOUNGE / ART
2015年2月10日

ART|写真家、飯田信雄写真展「Foton -(光子)」開催

ART|裸眼で見たものに近い描写をするレンズを使って光を撮る

飯田信雄写真展「Foton -(光子)」開催

「3.11の数日後から撮りはじめた東京近郊の森です。寒い快晴の日、不安な気持ちを抱えながら、近所の公園に行きました。緑の葉に当たり反射した太陽の光が、無数の光の粒となって僕の目に飛び込んできました。目の前すべてがまぶしく光り輝き、目の奥に暖かい熱を感じました。その時の高揚感と安心感は忘れられません」──写真家、飯田信雄写真展「Foton -(光子)」が、新宿の「エプソン イメージングギャラリー エプサイト」にて1月24日(金)より開催される。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs byIIDA Nobuo

会場では約1m×1.5mほどの大きさのプリントを11枚展示

今回の写真展「Foton -(光子)」について飯田氏は、「前回開催した夢見草と同時に撮影をはじめた Foton(フォトン)というシリーズです。

(※フォトンとは、光はほかのものにはない二面性をもち、その一つの考え方である。光はあるときは波の性格をもち、またときには物質「粒子」の性格もあらわれる。光を波と考える“electromagnetic-wave” 電磁波と、粒子であると考える“photon=foton” フォトンという背反する性質をもつ)

撮影をはじめたころは、不安な気持ちのなかで太陽光をからだで受けたときの幸福感で撮りつづけていたのですが、最近はそれだけではなく、風景や、ものがどのように見えるか、見たことへの信憑性? また見るとは視覚だけのことなのか? ということにも興味が出てきました」という。

飯田信雄|FOTON 02

飯田信雄|FOTON 04

さらに、「3原色を見るヒト、紫外線も見える蝶、赤外線を見るヘビ、偏光や円偏光までの7原色まで見える甲殻類のシャコ、複眼でみえる昆虫の視覚世界、また最近の実験では、50%のヒトは完全な暗闇のなか、実験者の手のひらの動きが見えるというし、4原色まで見える女性も少なくないということです、音や文字に色が見えるという共感覚とも興味深く面白いと思います。

最近の自分は近眼と老眼が混じってきて、ものの見え方が以前と変わってきたのを感じています。でもこれは、自分にとって見ていることそのものなのです。そんなことも感じながら今の自分の裸眼に近い描写をするレンズ(全体にボケているのですが輪郭だけが以前よりはっきりと見える)を発見し、それを使って光そのものを撮っている感じです」とコメントを寄せてくれた。

飯田信雄|FOTON 05

飯田信雄写真展「Foton -(光子)」

期間|2014年1月24日(金)~2月6日(木)

時間|10:30~18:00(最終日は15:00まで)

会場|エプソン イメージングギャラリー エプサイト

(EPSON IMAGING GALLERY epSITE)

東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビル1F

休館日|日曜日

観覧料|無料

問い合わせ|Tel. 03-3345-9881

http://www.epson.jp/epsite/

飯田信雄|IIDA Nobuo

1961年 東京生まれ、1983年 東京工芸大学写真工学科卒業、エイワスタジオを経て八倉巻弘行氏に師事。

1999年 ホカリファインアート「 COSMOS」個展、2001年 ホカリファインアート「COSMOS 進化と増殖」個展、2004年 DAZZLE「フラグメント」個展、2005年 DAZZLE「三家猫展」グループ展、2007年 DAZZLE「三家猫展vol.2」グループ展、2008年 DAZZLE「 COSMOS-意識」個展、2010年 DAZZLE「気配」個展、2011年 MEGUMI OGITA「第5回 Showcase show」グループ展、2012年 DAZZLE「夢見草」個展、2012年 DAZZLE「フォトレーション」グループ展

http://www.nobuoiida.com

           
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