ART|東京藝術大学美術館で『マテリアライジング展』
LOUNGE / ART
2014年12月25日

ART|東京藝術大学美術館で『マテリアライジング展』

ART│23人の建築家&アーティストが情報と物質の“そのあいだ”を思索する

東京藝術大学美術館で『マテリアライジング展』

最先端のデジタル技術や造形技術を積極的にもちいて作品を発表している建築家やアーティスト23人。彼らによる『マテリアライジング展』が6月8日(土)から23日(日)まで、上野の東京藝術大学大学美術館で開かれる。

Text by YANAKA Tomomi

背景にある設計プロセスや技術にも焦点を当てる

建築やデザイン、美術の領域で注目を集めるアルゴリズミック(算法)や、ジェネラティブ(生成的なアート)などの言葉に代表される、システムをベースとした表現のあり方。コンピュータの普及や3Dプリンターの登場などにより、これまでの印象や記憶といった不可視的なシステムを、理知的に形作るこれらの手法は、今日のデザインプロセスやその対象をも変える存在となりつつある。

本展は、デジタル技術などを使うアーティストや建築家による、作品としてのアウトプットだけではない、その背景にある設計プロセスや技術にまで焦点を当てようと企画。情報だけでもなく、物質だけでもない、“そのあいだ”を提示することであたらしい創造性の価値観を示すという。

マテリアライジング展 02

マテリアライジング展 03

会場には、コンピュータを自由にかつ繊細に扱いながら手の仕事を越えたあたらしい時代の“豊かさ”を創造するユニット「アンズ スタジオ」や、日々の風景を3Dスキャンで記録し、ブログで公開するなどメディアアートやネットアート、彫刻などさまざまな形態で作品を発表する谷口暁彦ら国内外の23人の作品を展示。また会場の構成は、建築家としてはもちろん、数多くの展覧会の会場構成も手がける建築家の西澤徹夫が担当した。

いままでは単なる情報でしかなかったものから表出した“モノ”や“表現”が一堂に会する本展。23人の作品が集結することであらわになるプロセスや質感から、私たちはあらためて多様性を再確認するとともに、あたらしい価値を発見することとなるだろう。

マテリアライジング展 04

マテリアライジング展 05

出品者

AnS Studio、谷口暁彦、doubleNegatives Architecture、[gh/e]、吉田博則、藤木淳、後藤一真+天野裕(Arup)、土岐謙次、岩岡孝太郎、kwwek、三木優彰、Michael Hansmeyer、+Benjamin Dillenburger、増渕基、noiz architects、N&R Foldings + Heavy Back Pack、Proxy Design Studio、今井紫緒、Source Organization Network、studio_01+yakul、中村竜治、舘知宏、美濃部幸郎、慶応大学 SFC 松川昌平研究室

『マテリアライジング展』

会期│6月8日(土)~23日(日) ※月曜休館

時間│10:00~17:00

会場│東京藝術大学大学美術館 陳列館

東京都台東区上野公園12-8

入場料│無料

           
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