ART|ノンアサイメント作品による土屋友幸写真展「COMMONAGE」開催
「祖国を離れ NYCで逞しく生きている移民の人びと」を撮りはじめた
土屋友幸写真展「COMMONAGE」開催
「Tomo Stampede(トモ・スタンピード)」名義で活躍しているフォトグラファー土屋友幸氏。今回は土屋友幸名義で、ノンアサイメント作品による初の個展「COMMONAGE」を、11月6日(火)から新宿ニコンサロンにて開催する。なお、10月20日(土)発売の雑誌『アサヒカメラ11月号』(朝日新聞出版)に、本展「COMMONAGE」作品紹介が6ページ掲載されているのにも注目したい。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
「COMMONAGE」とは、共有地という意味
「ニューヨークシティ(NYC)に昔から住んでいる人たちに言わせると、『ニューヨークはアメリカではない』らしい。もちろんジョークだが、それほど住んでいるひと自身が、この街がいかに独特かということを自覚していて、誇らしく想っているかがうかがえる」と土屋氏は語る。
さらに、「合衆国最大の都市にして世界の経済、金融の中心。世界中からさまざまな文化が集まり、流行やあたらしい文化が生まれている。それを聞いただけでも、たくさんの人びとを惹きつける街だということは想像できるだろう。そう、世界中の人びとがこの街を目指してやってくる。公式発表によると、NYC 総人口の約30%が移民で、2000年以降にNYCで生まれた子どもの10人中6人は、両親の少なくとも一方が外国生まれだという」と続ける。
「2007年、NYで興味深いランキングリストに出合った。移民の出身国ランキングで、NYCとアメリカ全土のランキングがかなりちがうのだ。これは“NY の特異さ”を自分の方法で解き明かすための糸口になるのではないかと思った。“統計”というマクロから、NYCを構成している人びと、“家族”というミクロへ。
移民家族の肖像を撮りはじめた。国境を越えて生きていくということ、世界の人びとが共存するということを考えるとき、祖国を離れ NYCで逞しく生きている移民の人びとの姿は、これから自分が生きていく世界のヒントだと想う」──土屋友幸
土屋友幸|TSUCHIYA Tomoyuki
1975年、長野県生まれ。2000年にカナダに渡り、Building Stronger Communitiesの依頼で、自然環境、移民やネイティブの貧困問題の現状を各地で撮影。バックパッカーとして撮影しながら北米を横断する。2003年日本写真芸術専門学校卒業後、清水 尚氏に師事。2005年に独立し、「Tomo Stampede」名義でポートレイト、ファッション、ビューティを中心に雑誌、広告、CDジャケットなどで活動。2007年 NY滞在を機にノンアサイメント作品の制作を開始。
http://tomostampede.com/
土屋友幸写真展「COMMONAGE」
日程|2012年11月6日(火)~11月19日(月)
時間|10:30~18:30(最終日は15時まで)
会場|新宿ニコンサロン
東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28階
会期中無休
詳細は公式サイトまで
http://www.nikon-image.com/activity/salon/exhibition/2012/11_shinjyuku.htm#02